年齢を重ねても健やかな髪を育てるには、なにより頭皮ケアが大切です。
よく「頭皮は土壌、髪は植物」に例えられますが、イキイキとした植物を育てるためには、土壌のコンディションを高めることがなにより優先! 10年後も健康な髪をキープするために、毎日コツコツと頭皮ケアを習慣にしたいものです。
今回は、忙しい日常の中でも取り入れられる頭皮ケアについて『N°anfeel*shibuya』(東京都渋谷区)のヘアスタイリスト、YUTOさんにお伺いしました。
Contents
髪がペタンとする理由。髪痩せや薄毛でないことも多々あり!
——アラフォー頃から「髪が痩せてきた」とか、「薄毛になってるかも?」という不安を抱える方が急増し、それに伴い、頭皮を意識し出す印象です。女性は出産や更年期で髪のコンディションが変化しやすいため、ボリュームがなくなると焦りを感じやすいのですが……。
YUTOさん:大人世代のペタッとする髪は、確かに加齢が原因のケースもありますが、実はそれだけではなく、普段のお手入れが関係していることもよくあります。
——ヘアケアによって、髪がペタンとするのですか?
YUTOさん:例えば頭皮の皮脂が多い場合、その皮脂によって根元が寝てしまうことで、ふんわり感が出ないというケースは少なくありません。
——ベタッとしてしまうのですね。
YUTOさん:はい。しかも、このタイプの方は‟さっぱり感”が欲しいからと洗浄力の強いシャンプーを使ってしまう傾向がみられます。必要以上に皮脂を取って頭皮が乾燥すると、身体は自分を守ろうとして‟もっと皮脂を出さなきゃ”と、より多くの皮脂が出てしまうんです。
——お肌と同じなんですね。
YUTOさん:そうです。そして結果的に根元がベタッとしてしまう。40代でもこのような方はいらっしゃいますよ。
——根元にヘアオイル付いちゃったときの感覚と似てますね……。確かにこれではふんわりしませんね。
YUTOさん:シャンプーは頭皮の汚れを落とすものですから、ベタつきが気になる場合はオイリー用を使用しても大丈夫ですが、その後きちんと保湿を取り入れましょう。
健やかな頭皮を育むために、乾燥を防いで保湿を心がけることが最良
——頭皮の保湿って、知らない方がまだまだ多い印象です。
YUTOさん:お顔の肌と同じ要領で、洗ったらその後に保湿をすることで頭皮の乾燥は防げます。乾燥を防げれば皮脂の量も正常に整いやすいので、オイリータイプの方でも頭皮のベタつきが解消され、髪もふんわりしてきます。もちろん乾燥頭皮タイプの方も潤い感が生まれますから、後に生えてくる髪によい影響を与えます。
——ちなみに、自分の頭皮のタイプを見分ける方法とは?
YUTOさん:担当美容師さんに視診してもらうのがよいですが、ご自身でチェックする場合は粉っぽいフケが出る方はドライ、皮むけのようなフケが出る方はオイリーの傾向が強いですね。ただ、どちらにせよ保湿は習慣化してほしいですね。
——ところで、保湿剤は頭皮用ということですか? 育毛剤的な?
YUTOさん:頭皮用ローションというアイテムがあります。肌でいう化粧水と同じです。しっかり保湿をしてくれるので頭皮も柔軟になりますし、アンチエイジング効果や血行促進などが期待できます。
——大人女子には必須アイテムかもしれませんね! でも頭皮化粧水を使ったことがないと、なかなか手に取りにくい印象ですが……。
YUTOさん:そんな方に僕は「シャンプー後のタオルドライした頭皮に、ライトタイプの肌用化粧水を少しだけ付けてみて!」とアドバイスすることも。数日使うとなんとなく頭皮がしっとりした感じがして‟頭皮にも化粧水って必要なんだ”と実感しやすいんです。これを入口に、頭皮用ローションを使い始める方もいらっしゃいます。
マッサージを加えて血行を促進。健康毛を育み、顔のたるみも予防
——頭皮用ローションの使い方のコツは?
YUTOさん:指の腹で頭部の筋肉を動かすイメージで、耳後ろからトップに向かってマッサージを行います。ローションが頭皮に浸透すると共に、マッサージによる血行促進効果で抜け毛を予防したり、アンチエイジング効果が期待できますよ。頭皮のコリもとれますし、毎日習慣にすると顏のたるみも予防できます。
——確かに血行促進は、髪のアンチエイジングにとても有効と言われますよね。ぜひ実践します!
YUTOさん:頭皮マッサージって面倒だと感じる人は多いみたいですが、何分もやろうとせず、15秒程度で十分。大事なことは毎日行うことですから。
——まさに継続は力なり! 今日から私、頑張ります(笑)。
シャワーの温度やドライヤーの使い方にもひと工夫を
——この他に、乾燥対策として必要なことはなんでしょう。
YUTOさん:ドライヤーで髪を乾かすとき、頭皮も同時に乾かしましょう。
——頭皮もですか!?
YUTOさん:髪だけ乾かしても、頭皮が半乾きだと水分が蒸発して乾燥してしまいます。
肌の乾燥が進むとシワやくすみが出やすいのと同じで、頭皮の老化も進んでしまいます。ドライヤーを使用する際は、きちんと頭皮まで乾かす習慣をつけましょう。ただし、オーバードライにならないよう注意してください。
——乾燥が大敵ということは、シャワーの温度も注意しないといけないですよね?
YUTOさん:はい。熱いお湯は必要な皮脂まで奪われますから、ぬるま湯がベスト。40度ぐらいまでが理想ですね。
——わかりました。ありがとうございます!
ヘアケアというととかく髪に注目しがちですが、土台となる頭皮ケアは大人世代こそ、しっかり意識したいもの。
今回は簡単にできる頭皮のお手入れやいたわりポイントについて紹介しました。できることからぜひ、始めてみてはいかがでしょうか。
- 髪がペタンとする理由は? 大人が今すぐやるべき簡単頭皮ケア
- バームならベタッとしない! 大人髪を今っぽく仕上げるコツ
- 2月6日はお風呂の日! いつものトリートメントがサロン級の髪になるおうちテク
- ヘアアイロンを使うときに「してはいけない」7つのこと【美髪プロが教える】
- “オンライン映え”するヘアアレンジのポイントは? 人気スタイリストがコツを伝授
- ドライヤーは後ろから前に、冷風で仕上げる。美髪のための乾かし方【プロが教える】
情報元リンク: ウートピ
髪がペタンとする理由は? 大人が今すぐやるべき簡単頭皮ケア