苦しいコロナ禍でもSNSの話題をさらっているリゾートホテル「THIRD石垣島」。開発・運営を担うのは、スターリゾート株式会社というホテルベンチャーです。
CEOの佐々木優也さんが投稿した開業告知ツイートは、13.5万「いいね」を記録。その後も佐々木さんは、石垣島の観光スポットや国内外のホテル情報をこまめに発信し、フォロワーを着実に伸ばしてきました。
インタビュー連載の最終回は、佐々木さんがSNSで心がけていること。競合ホテルの情報もためらいなくつぶやく背景には「ユーザーに喜んでほしい」というシンプルな想いがありました。
競合の情報もツイート
——佐々木さんの個人アカウントは、2.1万フォロワー*。THIRD開業時の告知ツイートも13.5万いいねまで伸びていました。普段のツイートも、なんというかすごく好感度が高いですよね。
*取材日時点
佐々木優也さん（以下、佐々木）：ありがとうございます！ 開業ツイートがバズったとき、フォロワーが一気に8000人くらい増えたんですよね。それ以降「Twitterを見て来ました！」とお声がけいただくこともあって、すごくうれしいです。でも、まだ30歳なのに「Twitterでは40歳くらいだと思ってた」と言われたり、実写アイコンだとうさんくさいって言われたり、いろいろ苦い思いもしています（笑）。
——だから、いまは優しい雰囲気のイラストアイコンなんですね（笑）。ツイートのマイルールはありますか？
佐々木：前提として、ツイートをすることで「ホテルが好きな人」や「沖縄に興味を持つ人」を増やしたいと思っています。だから、国内外のおすすめホテルや沖縄の情報はしょっちゅう発信してますね。周りからは「競合のホテルを紹介するのはもったいないのでは？」と突っ込まれることもあるんですが……僕をフォローしてくれているユーザーさんは、いろんなホテルのことを知れたらうれしいと思うんです。みんなが喜ぶツイートを考えたら、自然とそうなる。それでもし「THIRDよりこっちのホテルのほうがいいな」と思われてしまっても、そのときはそれよりもいいホテルがつくれるように頑張るしかありません。
——めっちゃ健全ですね……！
佐々木：とはいえ、プチ炎上することもありますよ。バズった開業ツイートにも「コロナで大変な時期になに考えてんだ」とか「こんな時期に不謹慎だ」とか、厳しい反応もありましたし。いただいた意見の中で取り入れた方がより良い事業となる意見は受け止めるようにしています。しかし、残念ながら中には誹謗中傷にあたるようなものもあるので、そのような投稿は念のため、保存しています。
——それがいいと思います。でも、あれだけフォロワーがいてこまめに情報発信もしているのに、DMやマシュマロ（匿名の質問サービス）などでの質問にも丁寧に答えていて、すごいと思いました。
佐々木：開業からしばらくはずっと現場にいられたのですが、いまは物理的に離れてしまっているので、なるべくゲストと接点を持ちたいなと思いまして。THIRDに来たり興味を持ったりしてくれている方々の声は、できるかぎり拾うようにしているんです。「彼女と3年記念日でTHIRDに泊まるんですが、近くに雰囲気のいいお店はありませんか？」なんて相談にも、できるだけ乗っています。
石垣島のスポット情報を、THIRDを訪れるきっかけに
——ズバリ、そんな佐々木さんがおすすめする「石垣島での遊び方」プランは？
佐々木：石垣島ならではの遊び方は、やっぱりアイランドホッピングだと思います。THIRDの目の前にある離島ターミナルから、フェリーに乗っていろんな離島をめぐるんです。各島で遊べるアクティビティが全然違うのもポイントですね。
石垣島から一番近い竹富島だったら、水牛車やレンタサイクルに乗って、昔ながらの沖縄の街並みを楽しめます。少し足を延ばして西表島まで行くなら、アマゾンのように広がるマングローブの森を、カヤックで探検。とにかくきれいな海を見たい人は、1時間半ちょっとかかるけれど波照間島がおすすめです。こんなふうにいろんな離島のいろんな表情を楽しめるのが、石垣島旅行の醍醐味だと思いますね。その旅のハブとして、THIRDを使っていただけたらとてもうれしいです。
——離島めぐり、楽しそう！ 石垣の島内でおすすめの飲食店も教えていただきたいです。
佐々木：マグロ専門居酒屋の「ひとし」は、なかなか予約がとれない人気店。マグロだけでなく、ほかの沖縄料理もとってもおいしいです。石垣牛の焼肉だったら、定番は「やまもと」。三線などの民謡ライブを聴きながら食事ができる「うさぎや」や、離島ターミナル内の「マリヤシェイク」も人気がありますね。個人的に好きなのは、石垣の郷土料理「牛汁」。牛骨ベースの出汁に、ホルモンや牛肉の細切れが入ったスープなんです。島の北東部にある「新垣食堂」がおいしくて、よく行っていました。
——参考になりました！ 佐々木さんご自身は、どうやってそういう情報を集めているんですか？
佐々木：自分が心から「良い」と思わないことにはおすすめできないので、なるべく時間を見つけて、いろんなスポットやお店を訪ね歩いています。せっかくお休みをとって、大切なお金を遣って来てくださるんだから、一番いい想いをして帰ってほしいんですよね。本当は「THIRDに泊まりたい！」と思って来島していただきたいけれど、まだそれだけじゃ弱いかもしれないから……まずは、石垣島や沖縄はすごく楽しい場所だよってことを、SNSでもしっかり伝えていきたいと思っています。
（取材・文：菅原さくら、撮影：面川雄大、編集：安次富陽子）
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情報元リンク： ウートピ
「ホテルが好きな人」「沖縄に興味がある人」を増やしたい。THIRD石垣島CEOのTwitter術