プロの写真家だけでなく、一般人も登録してオリジナル写真を販売することができるストックフォトでは今、ナチュラルなシチュエーションのスマホ写真が世界中で求められています。前回、「ウートピ世代だからこそ撮れる写真がある」と話してくれたのはゲッティイメージズが運営する人気ストックフォトサイトiStock(アイストック)の、コンテンツエディター・遠藤由理さん。具体的に何を撮ればいいのかを深掘りしていきます。
無理なく撮れそうなオススメのシーン
遠藤さんは下記のようなシチュエーションの需要が高いと説明します。
1.女性の自然なポートレート
将来が明るく感じる、リアルでポジティブな幅広い年齢層の日本人女性のポートレートが求められています。これはすでにみなさんのフォトライブラリにも入っていそうですし、一番挑戦もしやすいと思います。
2.「ポジティブボディ」の女性
海外では「ポジティブボディ」と呼ばれている、痩せすぎていない体型の女性に人気が集まっています。一人ひとりの個性を生かした女性像は魅力があります。こういった方の日常生活やエクササイズの様子も、リアルさがあって良いですね。
3.DJ、デザイナー、教授……活躍する女性
女性が社会で活躍する時代なので、そういった女性たちの姿がもっと欲しいです。日本人女性のものはまだ少ないので、いろいろな職業の人を撮影させてもらえるといいかなと思います。
4.リアルにスポーツをしている女性
撮影のために普段しないスポーツをしているモデルと本当にいつも運動されている方とでは、雰囲気が違います。もちろん、自然な空気感が伝わってくる写真のほうが売れています。2020年に向けて、ますます需要が高まると思います。
5.日本の居酒屋の写真
こちらは女性を被写体にしたものに限りませんが、日本の居酒屋の写真が本当に少なくて探しています。アラサーになると知り合いも増え、居酒屋を経営するお友だちもいるかもしれません。もしいらっしゃいましたら交渉していただき、店内のにぎやかな写真を撮ってきて欲しいです。
ウートピ世代にストックフォト撮影が向いている理由
——美人じゃないとモデルなんてできないと思っていましたが、こういった形で求められていると、自分自身の肯定にもなりますね。
遠藤:日本でフォトジェニックと呼ばれるものには「かわいい」とか「スリム」など見た目の美しさが挙がりますが、本来、美しさにはいろいろなタイプがありますよね。あとは、女性目線で撮ったほうが自然に撮れるのかなという期待もありますね。
——先ほど教えてくださった5つのシチュエーションは「日本人の写真が少ない」ということでしたが、海外のほうが写真のトレンドが早いのでしょうか?
遠藤:そうですね。日本では海外で認められてからメディアで取り上げられたり、流行りだすことが多い気がします。ウートピ世代は流行に敏感な方が多いと思うので、いち早く見つけて自ら発信してくれそうですね。
——もしかすると、ウートピ世代はフォトストックに向いている?
遠藤:そう思います。インスタや海外の広告の自然な写真を見せて「こういう感じ」と伝えても、なかなか伝わらない世代もありますが、ウートピ世代なら勘良く取り入れてくれる気がします。あとはスマホ撮影も使い慣れているなと感じます。スマホは、サッと取り出してそのときの表情を撮れるのが強み。一眼レフカメラでは同じような表情って撮れなかったりするんですよね。
——確かに、スマホでSNSを使いこなしている私たちは、理解できる世界かも。
遠藤:あとストックフォトで重要なのがキーワードの存在。写真はプロフィールからではなく、キーワードから検索されます。インスタグラムなどでいうハッシュタグのような存在ですね。こういったキーワードをつける感覚も、ウートピ世代はあるのかなと。
——どんなキーワードが検索されやすいのでしょうか。
遠藤:2018年によく検索されたキーワードだと……
家族-Family
ビジネス-Business
クリスマス-Christmas
テクノロジー-Technology
犬-Dog
オフィス-Office
ビーチ-Beach
ポートレート-Portrait
車-car
お金-Money
ライフスタイル-Lifestyle
買い物-Shopping
先進性-Innovation
旅行-Travel
医師-Doctor
女性-Women
コーヒー-coffee
食べ物-Food
空-Sky
ミーティング-Meeting
遠藤:これらのキーワードで検索したお客様が多かったです。これは年によって多少の変動はありますがあまり変わらず、またトレンドは常にiStock側から契約フォトグラファーに共有しています。撮影するときはこういったキーワードを考えながら撮るのもいいかもしれませんね。せっかく撮ったものが使われないというのはもったいないので。
——日々、情報収集している方がいてアドバイスをもらいながら写真を撮れるのは、とても心強いですね。
遠藤:フォトグラファーもお客様も、誰もが安全に使用していただくために私たちがいます。何かあればすぐ相談していただければと思います。
【イベント情報】
2月23日(土)、ライトボックススタジオ青山(東京都港区)にて、ゲッティイメージズ ジャパンが主催するストックフォトの始め方のイベントが開催されます。
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(取材、文:薮田朋子、撮影:青木勇太、編集:ウートピ編集部 安次富陽子)
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情報元リンク: ウートピ
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