東日本大震災から10年となる2021年。災害支援の寄付の広がりや意識の高まりは——?
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクは2月に全国20代以上の1153人から回答を得た「ふるさと納税の災害支援に関する意識調査」の結果を発表しました。
調査の結果、ふるさと納税の災害支援を「知っている」と答えた人は約6割、うち約2割が「寄付したことがある」ことがわかりました。
寄付できることを「知っている」が6割
「ふるさと納税で被災自治体に災害支援の寄付ができることを知っていますか?」と質問したところ、「知っている」が59.2%、「知らない」が40.8%となりました。
前出の問いで、「知っている」と答えた人に、「ふるさと納税で、被災自治体に災害支援の寄付をしたことがありますか」と聞いたところ、「ある」が20.2%、「したことないが、今後してみたいと思う」が47.4%となりました。2017年の調査では「ある」が12.6%で、比較すると、7.6ポイントの増加となりました。
「関わりがない地域でも寄付した経験」は?
「寄付したことがある」と答えた人に複数回答で理由を聞いたところ、「出身地や居住経験があるから」が31.2%と最多となりました。
一方、「(今まで)関わりはないが、支援したいと思ったから」と答えた人も25.4%という結果に。
東日本大震災をきっかけに…
災害支援に「寄付したことがある」人を対象に、初めて寄付した年を聞いたところ、東日本大震災があった2011年が18.8%で、ふるさと納税制度が始まった2008年~2020年の各年で最も多い結果になりました。
東日本大震災が復興支援にふるさと納税を活用する意識を高めたきっかけになったと考えられます。
次いで多かったのが熊本地震の2016年で17.4%。熊本地震で「代理寄付」の仕組みが生まれ、寄付の間口が広がったことも背景にあると思われます。
リピーターが約7割
前出の問いで「寄付したことがある」と答えた人に、「いくつの災害に対して、ふるさと納税による被害支援の寄付をしたことがありますか? 自治体の数ではなく、災害の数を教えてください」と聞いたところ、「2件」が34.1%で最多となり、2件以上を合計すると68.9%となりました。
調査を行なったトラストバンクは「ふるさと納税はもともと、毎年継続して寄付する人が多い傾向ですが、災害支援はとくに社会貢献の意義が強く、寄付意識が醸成されやすいと考えられます。自治体が寄付金の使い道や復興状況を報告したり、寄付者に感謝のメッセージを送ったりすることで、自分の寄付金が役に立っていることを実感しやすい点もあります」と考察しています。
現地に行かなくても支援できる
前出の問いで「寄付したことがある」と答えた人に、「ふるさと納税で、災害支援の寄付ができることに対してどう思いますか?」と聞いたところ、「良い」と評価した人は約9割に上りました。理由の7割が「現地に行かなくても支援できるから」と答えました。
■調査概要
「ふるさと納税の災害支援に関する意識調査」(調査主体:トラストバンク)
対象:全国20代以上の1,153人 / 期間:2021年1月29日~2月2日 / 方法:インターネット調査
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情報元リンク: ウートピ
6割がふるさと納税で災害支援の寄付ができることを「知っている」