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飄々とした人に憧れるけど…順応性と柔軟性のちがいって?

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コラムニストの桐谷ヨウさんによる新連載「なーに考えてるの?」がスタートしました。ヨウさんがA to Z形式で日頃考えていることや気づいたこと、感じたことを読者とシェアして一緒に考えていきます。第5回目のテーマは「E=Elastic(しなやかな)」です。

飄々としている人に憧れる

飄々(ひょうひょう)としている人が大好きだ。

昔からこれは変わらなくて、つかみどころがなくて、どんな時もピリピリしないような人に憧れてきた。いまだってそういう人がいると、無条件でなついてしまう自分がいる。

小学生のときって漫画の主人公が自分のヒーローになっちゃうもんだけど、自分の場合はあだち充『H2』の国見比呂(くにみ・ひろ)。いや、とにかくカッコ良いんですよ! あのマンガを好きな人で比呂にホレてない人は男女問わず、いないでしょ!

普段は熱さを見せないんだけど、実力は本物。仲間思いでやさしい。勝ちにはこだわらないけど、負けようともしない。勝ちにこだわるのは味方のため(ネタバレだけどクライマックスでも、人のために勝ちにこだわる!)。

このまま5000字くらい語れそうですが、やめときます。すいません。

前職時代、マンガの『キングダム』のキャラクターの誰に似てるか? という話題が盛り上がったことがある。オラオラで顧客にもマウントを取りに行く人は王騎みたいだ! とかね。クレバーに立ち回るあの人は李牧だ! とかね。

俺は蒙恬に似てると言われたんだけど、その心は「いつも余力を残してやってそう」というものであった……。いやいや、わりと正念場は泥臭くやるんですけどね、ワタクシ……。

『キングダム』における蒙恬は表向きは飄々としたキャラだと言えるでしょう。で、自分自信が憧れた飄々とした存在になれてるかっていうと、まぁそうでもないかなぁという気がする。

飄々とは何か? って話なんだけど、俺は「ぶつからない」「こだわらない」「流されているようで自分がある」あたりが必要な要素なのかな? と思っている。

順応性と柔軟性の違いは?

Elasticという言葉の意味は、柔軟な、しなやかな、というところか。

俺自身がElasticな態度、身のこなし方をできていると自信を持って言い切れないのは、順応性と柔軟さとは似て非なるものだと考えているからだ。

自分の特性として、順応性の高さがある。どんな環境にいたとしても、それなりに順応することが出来てしまう。これは後天的に獲得したスキルなんだけど、どんな環境でも面白いものを見つけようとする視点は先天的に持ち合わせた才能でもある。

どんな環境でもそれなりに楽しそうにやれるし、しんどい状況のなかでもあまり疲弊したところは周囲に見せない。置かれた境遇や状況に順応してしまう。良くも悪くも、「楽しいこと」も「しんどいこと」も、永遠には続かないという希望と諦観を常に持っているし、万事が”一時的なものである”という世界の見つめ方をしているからである。

では、そういった順応型の人間は柔軟さを持っているか? しなやかな人間であるか?

それは明確にちがうと思う。

先に挙げたように、状況や周囲とぶつからない必要がある。正面からムリヤリ突破しようとするだけでは、ぶつかりが生じる。こじ開けるのはしなやかではない。戦わずして、思うがままに進めなくてはなるまい。

自分の考えややり方にこだわる奴は、柔軟といえないだろう。人対人で力をいなすのが合気道であれば、物事対人でいなせる人間が、柔軟な思考や方法論というものである。

こういったことが息を吸うようにできて、Elasticな存在なんだろう。

飄々道を極めたいけれど…

さて、Elasticな存在=飄々としている人、という言い様は乱暴なつなげ方だったかもしれない。

だけど、自分の軸を持ちながらも相手や状況を踏まえて、スルッと通り抜けられる人。自分の考え方ややり方を持っていながらも、それ自体には固執せずにどんな対応もできる人。

そんな人は、まわりからみると飄々と楽しそうにやっている実力者に見えるにちがいない。

なかなか飄々道は険しいな、と三十半ばの自分は考えているのである。険しい道の時点で飄々としていない気もするが、ともかく簡単に得られる素養ではないのである、飄々さとは。

それはそうと、最近になって、「流れ」はすべてを支配するなーということを痛感している。運命の存在は信じても信じていなくもないんだけど、自分の人生には大局的な流れが存在するなーというのはずっと感じてきたことである。

ひとたび流れに乗れば、こともなく物事は進んでいく。いままで上手くいかなかったのはなんだったんだってくらい、求めていたものが手に入っていく。

逆に、流れに逆らっているときはことごとく上手くいかないものである。そんなときは正面突破をしようとしても、疲弊するだけである。三十六計逃げるに如かず。

あるいはとても困難な局面が、あるときを境に一気に上手くいくなんてことがある。それはコツコツと流れが流れるように、状況をととのえたときだと言い換えられる。

流れ、これは”Flow”の回で書いてみたいと思うが、すべてに影響している。自分自身の人生が流れだと言えるし、お金だって流れだし、人と人のコミュニケーションだって流れである。流れているものはそれだけで楽しく、滞っているときは淀んで腐っていく。

といいつつ、次回は”Fortune(占い)”を予定している。

占いは好きな方なんだけど、金を払ってまで占いに行ったことはなかったんですね。それが友人が絶賛していたインド占星術に行ってみたんですよね。それがめっちゃ面白くて。

西洋占星術とは「運命」と「自分の努力で変えていくもの」のバランスがちがうらしい。インド占星術では運命の比率が高く、それを自覚して逆らわないのが人生を上手く生きる方法という考え方らしい(その先生の考え方も入っているのかもですが)。まさしく流れに逆らわない、ですよね。
というわけで、また来週お会いしましょう。

情報元リンク: ウートピ
飄々とした人に憧れるけど…順応性と柔軟性のちがいって?

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