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「乗り物酔いかな?」と思ったら…すぐに試したいツボ3つ【鍼灸師が教える】

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「旅行が好きだけれど、実は乗り物酔いがつらくて億劫になる」と悩む人が、周囲にけっこういます。酔い止めの薬を飲んでいるけれど必ずしも効果があるとは思えず、「海外へのフライトや国内でも長距離のドライブやバスではめまいや頭重感、吐き気でぐったりする」という証言もあります。

薬以外の方法で、少しでも気分を軽快する方法はないかと、鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院(大阪府守口市)の丸尾啓輔院長に聞いてみました。

大人の乗り物酔いは疲労やストレスがあると起こりやすい

はじめに丸尾さんは、乗り物酔いについてこう説明をします。

「乗り物による不規則な振動や揺れ、回転などが続くと、耳の奥にある平衡感覚を保つ耳石器(じせきき)や三半規管と呼ぶ器官が刺激を受けます。すると脳が異常事態として自律神経に信号を送り、そのバランスが乱れて生つばや冷や汗が出る、吐き気やめまい、だるさ、頭痛、手足が冷たいなどの不快な症状が現れます。

乗り物酔いは、乗り物に慣れるにしたがって症状が軽快するため、子供に多い症状ですが、大人の場合、睡眠不足や疲労、ストレスなどで乗る前から自律神経のバランスが良くないと酔いやすくなります。また、乗り物から降りても症状が続く場合もあるでしょう。

そこで症状を緩和するツボをご紹介しましょう。日ごろからこれらのツボを刺激して、ツボの周囲や通り道の血流をアップすることを意識しましょう」

耳の後ろ・頭の後ろ・足の内側のツボを刺激する

(1)ツボ・頭竅陰(あたまきょういん)を刺激する

「頭竅陰」の「頭」とは、足にもある竅陰というツボと区別する言葉で、「竅」は骨に開いている穴、「陰」は陰と陽の陰を意味し、頭部の耳の陰にある穴(ツボ)を表すと言われます。このツボを圧すると耳の内部に働きかけ、平衡感覚の調節に作用します。また、吐き気で胸が悪い、頭痛、耳鳴り、目の痛み、疲労感などを緩和します。

<ツボ「頭竅陰」の位置>

191114_頭きょういん

耳の後ろの出っ張った骨の下部の先端から、ななめ後ろにおや指の幅1本分上がったところにあるくぼみ。左右にあります。

<刺激法>
両方の手で頭をつかむようにして、おや指で左右同時に、ひと押し5~10秒ほどの刺激を3~5回くり返します。また、このツボの周囲を、手のひとさし指、なか指、くすり指を揃えてなで回す、さするなどしてもよいでしょう。

(2)ツボ・風池(ふうち)を刺激する

「風池」の「風」は風の邪気、「池」は池のように溜まるという意味で、風邪の邪気が溜まる場所を意味します。乗り物酔い、めまい、立ちくらみ、頭痛、頭重感、だるさ、また、風邪の改善に作用することで知られています。

<ツボ「風池」の位置>

191114_風池のコピー

首の後ろにある、縦に走る2本の太い筋肉を見つけます。そのスジと髪の生え際の境目の外側のへこんだ部分。左右にあります。

<刺激法>
ひとさし指となか指を揃え、左右同時に上のほうに向けて押します。または、両方の手で頭をつかみ、左右同時に、おや指でやや上に向かってこね回すようにして、5~10秒ほどの刺激を3~5回くり返します。

(3)ツボ・築賓(ちくひん) を刺激する

「築賓」の「築」には築き上げる、「賓」には大切な客という意味があり、足の働きを築く大切な筋肉にあるツボを表すとされます。足のむくみを改善する特効ツボとして知られ、リンパ液を流して乗り物酔いによる吐き気やだるさなどを改善する作用もあります。また、足のつり(こむら返り)や冷えの緩和、予防にも作用します。

<ツボ「築賓」の位置>

191114_築賓2

内くるぶしから膝(ひざ)の内側に向かって手のおや指の幅5本分ほど上の方、ふくらはぎの内側にあります。椅子に座って爪先立ち(床から踵をうかせる)をしたときにふくらむ、ふくらはぎの筋肉の下の方です。イタ気持ちいいと思う場所を探してください。左右の足にあります。

<刺激法>
反対の手ですねをつかみ、おや指でもむように5~10秒ほどを3~5回くり返し刺激します。椅子に座って、反対の足の膝(ひざ)がしらでぐいぐいと押す、または手のひらでさするのもよいでしょう。左右とも行いましょう。

(4)耳の前をさする

両方の耳の前の骨のあたりを、手のひとさし指、なか指、くすり指を揃えて、そっとさする、なで回すなどしましょう。耳の周囲の血流を促します。

最後に丸尾さんは、
「乗り物に乗る前、酔いの不快症状が出る前から、旅行の準備のひとつとしてこれらのツボ刺激を行うとよいでしょう。また、長時間の乗り物移動で体を動かしにくいときには積極的にケアしてください。血流を促してエコノミークラス症候群の予防にもなるでしょう」とアドバイスをします。

乗り物に酔うと吐き気やだるさが続きますが、ツボケアの作用に加えて、刺激することそのものへの意識で頭がしゃきっとするように感じます。日ごろから、また出発前や移動中に試してみてはいかがでしょうか。

(構成・取材・文 藤原 椋/ ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
「乗り物酔いかな?」と思ったら…すぐに試したいツボ3つ【鍼灸師が教える】

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