先輩ママたちから“これからパパになる友だちの夫”に向けた言葉をまとめた『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』(光文社)が7月7日に発売されました。
同書は女性ファッション誌『VERY』2019年10月号に掲載された同名の企画に加筆・修正し再編集して書籍化。同書に掲載された、NPO法人ファザーリング・ジャパン代表の安藤哲也さんのコラムを一部抜粋してご紹介します。
※ウートピへの掲載にあたり、見出しを一部編集しています。
■話を聞いたのは……
安藤哲也さん ファザーリング・ジャパン代表理事
1962年生まれ。2006 年 NPO法人ファザーリング・ジャパンを設立。
「笑っている父親を増やしたい」という思いから、講演や管理職養成事業「イクボス」の企業研修など積極的に活動。厚生労働省「イクメンプロジェクト推進チーム」顧問、「にっぽん子ども・子育て応援団」共同代表も務める。1女2男の父親。
育児なんてしなくていいと思っていた僕
正直にお話しをすると、バリバリ昭和世代の僕は子どもが生まれても自分は育児なんてしなくていいと思っていました。実際に男は働いて稼いでいれば育児も家事もしなくても許される世代でした(つまり、この本を読む現役子育て世代の上司の多くはそんなふうに生きてきたわけです)。
35歳で子どもが生まれた時も、当時はまだ珍しい共働きだったので妻と協力して育児や家事をする必要があるのに、「これは俺の仕事じゃない」という思いがあったので夫婦ゲンカは絶えませんでした。特に40歳でIT 企業に転職した頃はひどかった。妻はワンオペに陥り、何度か家出をされました。
変わったきっかけは「このまま仕事だけしていたら家族が壊れる」という危機感から。当時4歳だった娘にチック症状が出て、パチパチとまばたきをする娘を見た時に「父親として何をやっていたんだろう」と後悔しました。そこで、まず妻と娘に謝り、仕事を調整しながら育児や家事をやるようになりました。
古い父親像をアンインストールしよう
今でも、子育てが始まると妻と不和に陥る男性は少なくありません。でも、それはパパの能力や向き不向きの問題ではなく、単にOSの問題。「育児は母親の仕事。外で稼いで家族を養うのが、父親の役割だ」といった古い父親像をアンインストールして、自分の中のOSを入れ替えればいいだけ。家庭をほったらかしにして仕事一筋で生きても、今の時代に家族は幸せになれないし、自分の人生だって楽しめないと思いますよ。
今、僕は3 人の子どもに恵まれ現役でパパを楽しんでいます。これは、あの時OS を入れ替えられた自分へのご褒美だと思っています(笑)。仕事も子育ても自分の人生・自分の時間にして、父親がまず子どものいる暮らしを目いっぱい楽しむ。その姿を見て育った子どもはきっと仕事も子育ても楽しむ親になる。パパが育休を取得することが家族の幸せの第一歩だと思います。
※安藤さんのコラムは『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』ですべてご覧いただけます。
- 妊娠・出産のモヤモヤをシェアしたいのは友だちよりも“友だちの夫”? 『VERY』発の書籍が話題
- 子供ができたら、夜中にテキトーなごはん食べられなくなるんだよ?【君に会えたら何て言おう】
- 育児なんてしなくていいと思っていた僕…今こそ「OSを入れ替えよう」
- 妊婦同士で争うのは不毛…妊娠・出産の「あるある」ではなく地味な気づきをマンガに
- 産み時に迷う32歳OLが、産むデメリットをワーママに聞いて出した結論
- 想定外の妊娠・出産が気づかせてくれたこと。坂井真紀『駅までの道をおしえて』に出演
情報元リンク: ウートピ
育児なんてしなくていいと思っていた僕…今こそ「OSを入れ替えよう」