マスクをすることが日常となった今。顏の半分が隠れることで「メイクもすっかり薄くなった」という人が多いようです。確かにこの一年、他人に映る自分の姿は‟目元”と‟髪“ばかりフォーカスされがち。だからこそ、この2点の印象によって女性の見た目に差が出る時代となりました。
特に髪は、マスクで顔半分を覆われた私たちにとって、その人の雰囲気を左右する重要パーツ。フェイスラインがモサッと隠れていては暗い印象を与えますし、マスクのひもによって、サイドの髪が中途半端に飛び出していると、なんとなく生活感が漂いますよね。
顏のほとんどが見えない今、髪で清潔感、華やかさ、そして抜け感を与えるのはコロナ時代を美しく過ごす大切なポイント！
今回は、「withマスク」でも軽やかに見えるヘアスタイリングのコツについて『N°anfeel*shibuya』（東京都渋谷区）でヘアスタイリストとして活躍するYUTOさんに伺いました。
※写真付きの解説は記事下部をご覧ください。
Contents
マスクありきの時代、大人女性は前髪の印象でガラリと変わる！
——マスク姿の時のダウンスタイルは、地味に見えやすいというお悩みをよく聞きます。大人世代の場合、目元を盛り過ぎたメイクだと上品さに欠けますから、やはり髪型でどうにかきれいを演出したいものですよね。
YUTOさん：そうだと思います。僕自身、お客様からマスクありきのスタイリングについてよく質問を受けます。僕が皆さまにアドバイスすることは、まず前髪の見せ方。前髪を全部下ろしてしまうと、目しか見えないのでどうしても地味に見えやすいです。これを解決するためのポイントはズバリ‟隙間“です。
——額を見せるということですか？
YUTOさん：はい。前髪を根元から分けて、額部分を三角に出してあげると抜け感が生まれて、これだけでも明るい雰囲気に。このとき、センターパーツではなく、アシンメトリーに分けると垢ぬけ感がアップします。マスクって面積が大きいので小顔感が出にくいのですが、額をアシンメトリーに出すと、メリハリがでるので小顔感も演出できるんです。
——なるほど！ 正三角形ではなく直角三角形っぽいイメージですね！ これ、即とり入れます（笑）。他にもポイントはありますか？
YUTOさん：もみあげの見せ方も大事です。ダウンスタイルのとき、サイドの髪の上から直接マスクひもをひっかけたり、また、適当に下側から耳掛けてしまうと、ひもが当たる部分の髪（サイドやもみあげ）が内側で潰れてしまいますよね。これを後から引き出すと、その部分の毛束がモワッと立ち上がり、きれいに見えません。
——確かに……。特に乾燥毛だと汚く見えちゃいますしね（泣）
YUTOさん：これをクリアするには、先にサイドの髪を耳かけしてからマスクをつけましょう。ここからもみあげや生え際の一束だけ引き出してあげると、軽やかさがアップします。
——本当だ！ 耳も出ることで平面的なシルエットに奥行きも生まれて、抜け感も出ますね。
YUTOさん：マスクによる地味髪は、この2点でかなり解消できますよ。簡単ですからぜひ取り入れてみて下さい。
まとめ髪は、横顔がきれいに見えるマスクラインで縛る
——まとめ髪にするときのポイントはありますか？ マスク姿でひとつ縛りにすると、これもまた、疲れた印象や地味な雰囲気に見えやすいのですが。
YUTOさん：前髪はやはり、パツンと下ろさないほうがいいいですね。髪を縛っていてもマスクと前髪の印象が強いと昭和っぽい感じになってしまいます。
——大人女性は要注意ですね。
YUTOさん：あと、ひとつに縛るときは顎と耳上を結ぶ延長線上で縛るのが黄金比と言われているのですが……。
——はい、この黄金比はよく耳にします。
YUTOさん：でも、マスク時代の今は‟マスクのひもの延長線上”で縛ると髪を束ねたラインが際立ち、横顔が美しく見えます。僕、これを‟マスクライン”って呼んで客様にもお伝えしているんですよ。
——マスクライン！ なんだか素敵！ ひもは耳上と耳下の2本ありますが……。
YUTOさん：高い位置なら上のひも、下でまとめたいなら耳たぶ側の低いひもを基準にしましょう。お団子ヘアも、最初に作るポニーテールをこの位置に決めるときれいです。
スタイリング剤はバームオイルが最良。乾燥毛とアホ毛を解決！
——髪が乾燥しやすい大人世代の場合、まとめ髪でボサッとするのを気にする人が多いのですが……。
YUTOさん：ポニーテールにしてから、毛束の毛先や後れ毛にバームをなじませましょう。オイルだとセット力はないのですが、バームは乾燥を防ぎつつセット力もあるので、後れ毛なども長時間きれいにまとまります。ほんの少量を手のひらで透明になるまでのばしてから塗布しましょう。ツヤ感もでるので、大人のまとめ髪をきれいに演出できますよ。
——フワフワ浮くアホ毛対策にも良さそうですね。ありがとうございました！
withマスクの「大人髪ポイント４」は以下の通り！
①前髪はアシメにして隙間を演出
直角三角形をイメージして、額部分に隙間を作ると、抜け感がでて今っぽい軽やかな印象に。
②サイドの髪は耳にかけてからマスクをオン
髪の上からや下からマスクをかけると、サイドの髪がボワッと立ちやすいのでNG。最初にサイドを耳にかけてからマスクをつけましょう。
③もみあげor顔周りの毛束を引き出す
マスクをつけたら、もみあげor耳の付け根より手前にある顔周りの一束を引き出す。
④まとめ髪はちょっと低めなマスクラインで作る
黄金比よりやや下のマスクラインでまとめ髪に。横から見られた時、顎とマスクひもを結ぶ延長線上で縛ると、斜め上に向かってきれいな一直線のラインが生まれ、引き締まった印象にも。高い位置（上の写真）なら上のひも、低い位置（下の写真）なら耳たぶ側の低いひもを基準にまとめましょう。
マスク生活はイマイチおしゃれも楽しめない……と思いがちですが、ちょっとしたコツを覚えると、窮屈な生活の中でも美しさを楽しめます。コロナ禍でも豊かな毎日を送るために、大人美容のヒントになるとよいですね。
■お話をうかがったのは…
YUTO
number anfeel* shibuya渋谷駅店 トップスタイリスト。顧客単価グループ１位。storageのブランディング素材の撮影全般も担当。美容専門学校を卒業後、ヘアサロンに就職するも、国家試験に落ちてしまい、アシスタントしながらアルバイトをしていた時も。銀座、表参道などで経験を積み、自分でお店を開きたいと思い、storageに入店。
（取材・文：小澤佐知子）
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情報元リンク： ウートピ
前髪は“隙間”を作って！ マスクをするときの大人髪のポイント