これまで、「お菓子は1日にどれぐらい食べていいの? 糖尿病専門医が教える『手ばかり法』」などの記事で、お菓子やごはん、パン、肉や魚、野菜、フルーツなどの1日に食べる適量を知る「手ばかり法」をご紹介してきました。今回は、複数の読者の皆さまからリクエストがあったお酒の「手ばかり法」をご紹介します。
今回もひき続き、糖尿病専門医で臨床内科専門医、ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)の福田正博院長に詳しく教えてもらいましょう。
<これまでの「手ばかり法」の記事>
肉や魚は1日にどれぐらい食べていい?
ごはん、パン、麺類は1日にどれぐらい食べていい?
野菜は1日にどれだけ食べるとよい?
フルーツは1日にどれぐらい食べていい?
1日、1食に食べていい量を手で測る
はじめに福田医師は、「手ばかり法」について、次のように説明をします。
「これまでにも伝えているように、1食や1日に食べてもOKな食材の量について、自分の手のひらやこぶし、指で測る方法を『手ばかり法』と呼んでいます。糖尿病やメタボリック・シンドローム、肥満などの治療でも用いられています。手のひらの大きさは人によって異なるため、自分にとって適切となる量は、自分の手で測った量を目安にすることができるのです。手ばかりからあふれる量を食べる、飲むのは、食べすぎ、飲みすぎであるということを覚えておきましょう」
1日に飲むお酒は200キロカロリーまで
次に福田医師は、お酒を飲む際の注意点について、こう説明を続けます。
「お酒は、糖質の量や種類ではなく、アルコールの量で1日に飲むべき目安が決まります。アルコールの度数が高ければ高いほど、肝臓への負担は大きくなり、カロリーは高くなります。1日に飲むお酒は、約200キロカロリーまでとしましょう」
続いて、「お酒は、指の長さや幅を目安として、1日に飲むべき量を測ります」と話す福田医師に、「1日で飲むべきお酒の手ばかり法」を伝授してもらいましょう。
(1)ビール
ビールの大ジョッキ1杯は、630ミリリットルで約250カロリー、中ジョッキ1杯は500ミリリットルで約200キロカロリーです。おや指とひとさし指をLの字のように開いた分の量を目安としましょう。中ジョッキ1杯分にあたります。
(2)ワイン
ワインはひとさし指を伸ばした量で、120ミリリットル分の小グラス2杯分を目安としましょう。約170キロカロリーとなります。
(3)酎ハイ
酎ハイは、種類によってカロリーは変わってきますが、ビールと同様に、おや指とひとさし指をL字のように開いた分の量を目安としましょう。約120キロカロリーとなります。
(4)ハイボール
ハイボールはひとさし指を伸ばした量でグラス1杯分を目安としましょう。カロリーは約100キロカロリーとなります。
(5)焼酎
焼酎は、おや指を伸ばした量で、「日本酒の半分の2分の1合」を目安としましょう。約125キロカロリーとなります。
(6)ウイスキー・ブランデー
ウイスキーとブランデーは、おや指の幅の量を目安とし、60ミリリットル程度にしましょう。約150キロカロリーとなります。
(7)日本酒
日本酒はひとさし指を伸ばした量で、180ミリリットル分である1合を目安としましょう。約185キロカロリーとなります。
さらに福田医師は、
「毎日お酒を飲んでいる人は、週に1~2回、お酒を飲まない日をつくりましょう。2~3日連続でお酒を飲んだ場合は1日休むことを心がけましょう。飲み続けると、アルコールを分解する内臓である肝臓を働かせ続けなければなりません。休めることが健康にとって重要です。また、お酒にとって相性がいいつまみや食事を選び、体に無理がない飲みかたを日ごろから実践しましょう」とアドバイスをします。
居酒屋などでは、調子に乗ってつい、2杯目、3杯目と飲みがちですが、それは飲みすぎだということです。1日にお酒は200キロカロリーまでと心がけ、他の食材と合わせてバランスよく食事をしたいものです。
(構成・文・イラスト 藤原 椋/ ユンブル)
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情報元リンク: ウートピ
お酒は1日にどのぐらい飲んでいい?「手ばかり法」で確認【糖尿病専門医が教える】