SDGsやサステナビリティ(持続可能性)といった言葉を聞く機会が増え、私たちの生活の中でも、環境に配慮してつくられた製品を選ぼうという消費行動が広がりつつあります。Z世代を中心とする若い世代はその意識がより高いともいわれ、就職活動でもSDGsに積極的に取り組んでいるかどうかを会社選びの基準にする学生も少なくないと聞きます。
下着の世界でもさまざまな取り組みが行われている中から、今回はサステナビリティにフォーカスした素材を使用する5つのブランドをピックアップして紹介します。
こうして並べると、サステナブルな素材もその取り入れ方も異なり、それぞれのブランドらしさがあって個性的。そして、その個性があるからこそ、共感できるポイントが見つけられると言えそうです。私たちのサステナビリティへの取り組みも、難しく考えたり完璧を目指したりするのではなく、気軽にそれぞれの方法で始めていいのかもしれませんね。
Contents
オーガニックコットンと残資材を使用したショーツを展開「ランジェリーク」
繊細でフェミニンなランジェリーを得意とする「ランジェリーク」が提案するのは、オーガニックコットンと前シーズンの残資材を使用したショーツ。「少しでも地球に優しいあり方を目指し、今私たちができること」とし、今年5月に発売しました。オーガニックコットンは染色をせず、そのままの豊かな風合いを味わえるようにし、ゴムや縫い糸は前シーズンに残ったものを使用。そのため、ショーツ1枚の中で左右の脚口とウエスト部分で使われている糸が異なることもあり、1枚1枚が違う顔になっています。「これからは、そんな違いを楽しむ時代」そう語りかけているようです。
リサイクルレースでつくった美しいコレクションを披露「オーバドゥ」
フランスを代表するランジェリーブランド「オーバドゥ」は今秋、リサイクル素材のチュールと刺しゅう糸によるエンブロイダリーレースを使ったコレクションを発表しました。コレクション名はSOFTとESSENCEを組み合わせた造語「SOFTESSENCE(ソフテッセンス)」で、「セクシーでありながら、快適でエコフレンドリー」がコンセプト。ベルベット風のフラワーモチーフが刺しゅうされているリサイクルレースは、他コレクションと同様の繊細な美しさ。リサイクル素材を使ってもブランドらしさをとことん追求する姿勢が表れています。
コットンの種のうぶ毛から生まれたロングセラー「キッドブルー」
おうち時間を彩るインナーやルームウエアを展開する「キッドブルー」。その中で、1997年の発売以来人気でロングセラーを誇るのがこのベンベルグベア天シリーズです。ベンベルグとは素材の名前で、その原料となっているのはコットンの種の周りのうぶ毛、コットンリンター。本来、綿糸としては使われずに廃棄する部分を、独自の技術で精製・溶解してピュアな再生繊維として生まれ変わらせて使用しています。ベンベルグは商品名で素材名はキュプラなのですが、なめらかな肌触りや吸放湿性を備えていることから、海外では「ビーガンシルク」などと呼ばれ、とても人気の素材です。
種子から完成までの全工程が可視化されたコットンを使用「ラペルラ」
ランジェリー界のトップブランド「ラペルラ」が7月に発売したスポーティなコレクション「コンフォート ゾーン」で使用しているのはスプリーム グリーン コットン。このコットンは、ギリシャの家族経営農家にて生産され、種子から製品に至るまでの全工程が可視化されているのが特徴。つまり、環境に悪影響を与えたり道徳的に間違った方法で商品がつくられたりしていないかチェックされているということ。さらに、通常のコットン栽培に比べて40%の減水など省エネでの生産を実現しています。ロゴ入りワイドバンドをアクセントにしたデザインはこれまでにないスタイル。ジャケットの下に着たりヨガウエアとして着たり、さまざまなシーンで活躍します。
カーボンフットプリントを全商品に表示「トリノ オールバーズ」
カーボンフットプリント(温室効果ガス)ゼロを目指したモノづくりをするニュージーランド発のシューズブランド「オールバーズ」。その「オールバーズ」が昨年6月にアンダーウエア「トリノ オールバーズ」を発売しました。身生地には、「オールバーズ」を代表するユーカリの木の繊維とメリノウールの混紡素材を使用し、ソフトでなめらかな肌触りと通気性に優れた機能性を実現。クリーンでミニマムなデザインに仕上げています。「オールバーズ」の製品は全てパッケージにカーボンフットプリントが表示されており、下着も同様。なぜなら、知らなければ減らすこともできないから。それを通じて「地球のためにCO2e(二酸化炭素換算)排出量を知る」が当たり前の世の中を目指しています。
- SDGs視点は不可欠…サステナブルな素材で個性を表現する下着ブランド
- 病気になってもオシャレしたい! 乳がんの私が着けてよかったブラ5選
- 「体の成長を肯定してあげて」ワコールの下着教室が女の子と周りの大人に伝えたいこと
- 西原理恵子さんから30歳の女の子たちへ「下の世代のためにわがままになってください」
- 「こうしなきゃダメ」なんてない! 私が“平野レミらしさ”を発揮できた理由
- SDGs視点は不可欠…サステナブルな素材で個性を表現する下着ブランド
情報元リンク: ウートピ
SDGs視点は不可欠…サステナブルな素材で個性を表現する下着ブランド