今回の、健康カプセル!ゲンキの時間 は
【~不足すれば寝たきり・脳梗塞に!?~たんぱく質を摂って生かす!】
7月29日(日) 7時00分~7時30分 です。
歳をとると食べがちな粗食。実は、健康長寿を考えるなら要注意!
身体を衰えさせる危険があるのです。
不足すれば寝たきり・脳梗塞に!?今回は、80代の肉食シニアの生活から、
たんぱく質と健康長寿の関係を探り、夏にピッタリなお肉料理を紹介します。
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たんぱく質が不足してしまうと
たんぱく質は、筋肉や臓器のもとになる大切な栄養素で、ホルモン・酵素・
免疫抗体などの原料にもなります。
たんぱく質が不足すると、人体を構成するたんぱく質が分解されて不足分を補うため、
体力や免疫力が低下します。
体力を維持し、老化を防ぐためには、
良質のたんぱく質を必要量摂ることが大切になります。
長寿のカギとなるたんぱく質は魚と大豆です。
平均的な人(身長155-165cm程度)では、1回分を約80kcalとすると
1日に4回分のたんぱく質が必要となります。
たんぱく質を多く含む食材
1)青魚
青魚をはじめとした魚介類は週に5回は食べたいものです。
さけやさんま、さば、いわしなどの青魚には、良い油の代表であるn-3系脂肪酸
(DHAやEPA)を多く含みます。n-3系脂肪酸はLDL減少、HDL増加作用があります。
さらに血栓を作りにくくし、血液をサラサラにして炎症を抑える作用があります。
LDLの酸化も防ぐ効果があり、動脈硬化を予防します。
わが国や欧米の報告でも、魚を多く食べる人は心筋梗塞の発症が少ないとされています。
2)大豆
大豆に含まれるイソフラボンは、血圧やコレステロールを下げる作用があります。
抗酸化作用の強いサポニンも含んでいます。
レシチンはコリンの原料となり認知症予防にも有効です。大豆製品の中でも、
最高の食材は納豆です。
代表的な発酵食品です。
また納豆キナーゼは血栓予防効果があり、心臓を守ります。またビタミンKを含むので
骨粗鬆症や転倒の予防に有効です。
3)動物の肉
肉も週に2~3回は必要です。肉は脂質が多く健康に悪い印象ですが、
肉に含まれるたんぱく質の量は30~40%で魚に比べて多量です。
一日に摂取したいたんぱく質の量は、男性が60g、女性が50gで、
これは18歳以上は年齢が上がっても同じ量になります。
年をとって量を食べられないときは、たんぱく質を効率よく取れる肉を食べましょう。
ただし、肉の脂には飽和脂肪酸が多く、肉の部位や調理法にはきをつけましょう。
4)卵
卵は栄養豊富で積極的に食べたい食材です。
卵には9種類の必須アミノ酸全てが含まれており、
たんぱく質の品質を表すアミノ酸スコアは100点です。
卵黄は食品中最もコリンが豊富で、ボケ予防には優秀な食材です。
またコリンはレシチンの主成分ですから、コレステロールを下げる作用があります。
よって、食べる量については1日1個程度なら問題ありません。
血清アルブミン値と生存率
タンパク質と生存率には一定の関係性が伺えます。
血清アルブミン(タンパク質)値を調査すると、この値が高いと生存率が高く、
逆に低いと生存率は低くなります。
つまりタンパク質の栄養状態が良いほど老化速度が遅く、
疾病リスクも低いと考えられます。
タンパク質の栄養状態が悪いと、老化を早め骨格や筋肉量が減少し、
ロコモやサルコペニアとなる可能性が高くなります。
*血清アルブミン とは
血漿中に含まれるアルブミン。血漿タンパク質の中では最も量が多く
タンパク質量の指標としやすい。