ヘアカラーやパーマをくり返していると、髪のダメージが気になってきます。でも、具体的にどのようなダメージを受けているのかがわからず、ケアもいつも同じで適当になりがちです。
そこで、美容師で美髪ケアを追求する三谷遥さんに、カラーとパーマでダメージを受けている髪の見分け方やそのケア法を前後編でお尋ねします。今回の前編では、自分の髪のダメージ具合をチェックしましょう。
カラーは毛髪の表面、パーマは内部にダメージを与える
はじめに三谷さんは、ヘアカラーとパーマによるそれぞれの髪のダメージについてこう説明をします。
「カラーとパーマはどちらも薬剤を使用するため、髪には必ず負担がかかります。カラーの場合は毛髪が膨潤して表面のキューティクルが開き、メラニン色素を脱色させると同時に染料を定着させるため、表面にダメージを与えやすく、キューティクルがはがれるなどします。
美容室ではトリートメントや前処理剤を使用して、開いたキューティクルを閉じてツヤを出しています。
パーマの場合は薬剤を髪の内部に浸透させるので、髪の構成成分にダメージを与えます。
どちらもくり返していると、髪の主成分であるアミノ酸や、髪に潤いやツヤを与える脂質が流れ出て、内部が空洞になります。すると髪は細くなり、弾力もツヤもなくなり、ゴワゴワ、パサパサして切れ毛や枝毛も増えてきます。
健康な髪はシャンプーやトリートメント、ヘアマスクなどを使うときにも浸透しやすく、また洗い流しやすい特徴があります。ダメージヘアはその逆で、ヘアケア剤もなかなか浸透しないなどのデメリットも出てきます」
毛先は? まとまりは? 髪のダメージをセルフチェック
頻繁にカラーとパーマをくり返しているとダメージが深刻な状態になるようです。ここで、自分でチェックしたときに髪がどのような状態だと、ダメージが大きいといえるのかを三谷さんに挙げてもらいましょう。
□濡れた髪を引っ張ると、ゴムのように伸びる
髪の内部から栄養が流れて、空洞になっている状態です。そこに入り込んだ水分によって髪が伸びて、ゴムのような感じになるのです。細くやせたように見えることもあるでしょう。放置すると切れ毛になります。
□毛先がまっすぐで硬く、柔軟性がない
濡れた髪を指でひとつかみし、毛先を天井に向けて持ち上げます。このときに毛先がピンと伸びたままの場合は、ダメージが大きいでしょう。
□毛先から根元へと滑らすと手ごたえがない
おや指とひとさし指でつまめる量の髪を手に取ります。おや指とひとさし指で、逆毛を立てるように、毛先から根元へと滑らせます。このとき、キュッとした感覚がある場合はダメージはないですが、手ごたえがなくツルツルと滑る場合はダメージが大きいでしょう。
□パサパサ、ゴワゴワする
おや指とひとさし指でつまめる量の髪を手に取ります。髪同士をおや指とひとさし指の腹で擦り合わせます。サラサラしている場合はダメージはないですが、ボソボソとした感覚があれば、ダメージが大きいでしょう。
□髪が透けて見える
髪を指でつまんで陽の光にあてて確認してください。
□髪をとかしても広がってまとまらない
□髪がやたらとからまる
□見るからに枝毛や切れ毛が多い
□カラーが2週間で色落ちする
□パーマがかかりにくい
いかがでしたか。三谷さんは、「5つ以上当てはまる場合はダメージが深刻な状態でしょう」と指摘をします。
聞き手によるまとめ
カラーやパーマの影響で髪が傷んでいると思いつつも、どのくらいがダメージが深刻といえるのかはっきりと把握していなかったので、とても参考になりました。自分の髪のダメージの度合いを確認してから、カラーやパーマのプランを立てたいものです。
後編では、ダメージを受けた髪のケア方法をご紹介します。
(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)
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情報元リンク: ウートピ
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