「もっとツヤが出ないかなあ」「このごろ抜け毛が多い」…などと思いながら、毎朝毎晩のヘアブラッシングを行っている人は多いのではないでしょうか。「まめにとかしているのに、なかなか美髪にならない」という読者のお悩みにこたえるべく、美容師で美髪のためのケアを追求する三谷遥さんに、ブラッシングのコツなどいくつかの疑問について聞いてみました。
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Q1「ブラッシングの回数が多い方が髪にツヤが出る」と聞いたことがあります。本当ですか。
三谷さん: ブラッシングをするとスタイリングがしやすくなる、髪のからまりがとれて切れ毛を防ぐことができる、髪に付着した汚れをとることができる、頭皮の血流を促すなどのメリットがたくさんあります。
ただし、ブラッシングのしすぎは、髪の表面を覆ってつやを出すキューティクルを傷めて、ダメージにつながります。また、静電気が生じる、枝毛や切れ毛、抜け毛の原因になる、毛根にダメージが及ぶ、頭皮が傷つくなど、毛髪と頭皮のどちらにも負担がかかります。ブラッシングの回数は、頭部の左右側と後頭部で各20~30回が適切でしょう。
Q2 髪にツヤが出るブラッシング方法を教えてください。
三谷さん: 必ず毛先に向かって一方向へと、ブラッシングしましょう。まずは、毛先からとかし、その後、根元から毛先に向かってとかします。始めに根元から毛先までを一気にとかすと、髪のからまりに引っかかったり、切れ毛になったりしてダメージを与えます。
また、ブラッシングの仕上げに、天然毛のヘアブラシでとかすとツヤが出やすくなります。もうひとつ、ドライヤーを使ってブローをする場合は、ブラシでセットをしながら冷風で仕上げることもツヤ出しのコツです。
Q3 抜け毛を予防するブラッシング法はあるのでしょうか。
三谷さん: まずは先ほどお話ししたように毛先をとかし、次に、顔まわりから頭頂部に向かって後ろ側へととかしていきます。髪を顔のまわりから引き上げていくイメージです。さらに、えりあし部分から、頭頂部に向かって上方向にとかします。髪をとかすというよりは、マッサージをするイメージでブラッシングをすると、頭皮の血流が促されて抜け毛予防に有用です。
Q4 「パーマの直後数日は、カールがとれそうなのであまりブラッシングをしない」という人がいます。適切でしょうか。
三谷さん: ブラッシングでカールがとれることはありません。カールの形が崩れることはありますが、髪を濡らしてスタイリング剤をつけるときれいなカールが出るでしょう。
カールがとれそうだからと髪をとかさないでいると、髪がもつれる、からまる、ゴミが付着するなどを放置することになります。ダメージにつながるため、かえってカールがとれやすくなることもあります。パーマの直後から数日であっても、ブラッシングは毎日行いましょう。
カールを長持ちさせるには、髪を濡らしたまま放置しないことがポイントです。シャンプー後はすぐにドライヤーで乾かしてください。
Q5 美髪づくりのブラッシングで、最適のタイミングはいつですか。
三谷さん:シャンプー前のブラッシングです。髪がからまったまま、ゴミが付着したままシャンプーを行うと、髪同士がこすれてキューティクルがはがれやすくなるなどのダメージが生じます。ただし、髪を濡らしてからとかしてはいけません。抜け毛のもとです。必ず、髪を濡らす前にブラッシングをして、からまりをほどき、付着したゴミも取り除いてから洗髪をしましょう。
また、お風呂あがりで髪が濡れているときはキューティクルがはがれやすい状態なので、ブラッシングは避けてください。ドライヤーをあてながら指で乾かして、7割ほど乾いてからブローをします。その後、就寝前に力を入れ過ぎないでそっとブラッシングをすると、寝ている間の枕との摩擦によるからまりや切れ毛、抜け毛を防ぐことができます。
いつの場合も髪をとく回数は、Q1で答えたとおりの回数にしましょう。それ以上はダメージにつながりかねません。
聞き手によるまとめ
力まかせに何度もブラッシングをしていたことや、シャンプー時やお風呂上がりの濡れた髪にブラッシングをしていたことがあり、それはダメージのもとだったようです。これからは、シャンプー前や寝る前に乾いた髪を毛先からとかしはじめ、プロのヘアブラッシングのコツを毎日実践して美髪を目指したいものです。
(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)
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情報元リンク: ウートピ
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