11月6日放送の朝の情報番組「あさイチ」(NHK総合)に出演するなど、“予約の取れない伝説の家政婦”として話題のタサン志麻さんの新刊『志麻さん式定番家族ごはん』(日経BP)が11月2日に発売されました。
同書では志麻さんのとっておきレシピや料理上手になれるワザのほか、調理や片づけを効率よく進める「プロの手際」、実は子育て家庭にこそフランス料理がおすすめの理由などが紹介されています。
そこでウートピでは3回にわたって本書の内容を抜粋して紹介します。第2回目は「子育て家庭にフレンチがおすすめの理由」です。
細かい盛り付けをしなくていいのがフレンチ
「フランス料理」には、レストランで食べるコース料理のような豪華な食事と、一般家庭で食べられているシンプルで素朴な食事とがあります。フレンチと聞いてレストランの料理をイメージすると「難しそう!」と思うかもしれませんが、私が紹介するフレンチのレシピは、フランスの家庭料理です。
以前は、おいしくて素朴な、私が大好きな料理として紹介したいと思っていました。今はそれに加えて、「実はフランス料理って簡単だし、手間が掛からない。子育てしながら仕事をする、共働きの家庭にもぴったり!」と思うようになりました。それは、私自身が子育てしながら働くようになって実感していることだからです。
なぜフランス料理がおすすめなのか、料理そのものの話を中心に下記にまとめましたが、配膳にも理由があります。それは、細かい盛りつけをしなくてもいいこと。日本の食卓の定番は、ご飯、味噌汁、主菜、副菜のお皿が別。それが家族分用意されることが多いと思います。フランス料理だと、大皿に盛って食卓での取り分けるのでOK。煮込みなどは、出来上がったら鍋のまま食卓に出してしまうことも。主食をパンにするときは、カゴにバサッと出して各自で取っています。
「あれ取って」「これ食べる?」―そんな会話も生まれるフランス式の食卓は、忙しくて、気づいたら子どもの話を聞く時間がなくなってしまうようなときにも、強い味方です。
フランス料理がおすすめの4つの理由
理由①下ごしらえは基本的に「塩」だけ! 味つけがシンプル
フランス料理は、基本的に塩だけで味を決めるのでシンプル。最初に肉や魚に塩をしてうまみを引き出し、最後に味見しながら塩で調えます。調理の段階ごとに少しずつ足すので、味も決めやすく、複数の調味料を使うよりも味がぶれないので、料理が苦手な人でも、安定しておいしく作りやすいのです。
理由②ガッツリお肉にはゆで野菜 etc. バランスが取りやすい
フランス料理のメインは、肉や魚だけで作るものも多いです。だから、付け合わせは野菜が中心。こうして分けて考えるので、メインが濃い味なら付け合わせには塩を加えない、日中の食事が野菜不足なら夕食は野菜を増やすなど、味も栄養もバランスが取りやすいのです。
理由③ほったらかし料理が多いから、時間に余裕が生まれる
煮込み料理もオーブン料理も調理時間は長いのですが、調理中は放っておけるので、その時間を家事や子どもの相手に充てることが可能。フライパンを使う料理も、炒めるのでなく、素材を動かさずじっと焼きつけるので、その間に野菜を切ったり洗い物をしたりと、手際良くできます。
理由④野菜料理のバリエーションが多く、子どもに挑戦させやすい
食材も味つけもシンプルですが、火の通し方でバリエーションをつけるのがフランス料理。同じにんじんでも、生でサラダにしたり、軽くゆでたり焼いたり、軟らかくゆでてつぶしてピュレにしたり…。調理法でバリエーションを出せるので、野菜が苦手な子にも挑戦させやすいのです。
■タサン志麻さん出演情報!
11月9日(月)21時放送の「きょうの料理」(Eテレ)に出演します。
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情報元リンク: ウートピ
実は子育て家庭にぴったり! “伝説の家政婦” がフレンチをすすめる4つの理由