14歳で女優デビューしてから、さまざまな話題作に出演する水川あさみさん。出演する映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』(成島出監督)が2月14日(金)に全国公開されました。
太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」をケラリーノ・サンドロヴィッチ氏が独自の視点で完成させた戯曲をもとに映画化されたこの作品で、水川さんは主人公・田島の愛人のひとりでクールな内科医・大櫛加代を演じています。
前編から引き続き、水川さんに仕事との向き合い方について聞きました。
いい人間関係には「自分がどうなりたいか」が大切
——前回、誰かと夫婦になることは不思議だけどすごく素敵な出来事だとお話しいただきました。いいパートナーシップを築くために心がけていることはありますか?
水川あさみさん(以下、水川):反対に質問してもいいですか? どう思います?
——逆質問! 自分を大事にできなかったら他人も大事にできないので、まずは自分がどうありたいか、なのかなって思うことはあります。
水川:それは間違いないですよね。夫婦間だけじゃなくても、友達とか、私だと仕事の関係者——マネジャーや現場のスタッフの方——にも言えると思います。押し付けやわがままになってはいけませんが、自分がやりたいことや、どんなふうになりたいかが明確であることはとても重要な気がします。
目標に向かっている自分って、楽しいし面白いじゃないですか。何かを達成しようと、一生懸命になる姿にお互い刺激されたり、尊敬の気持ちを抱いたり。そういう関係性を大事にしたいと思いますね。
——とはいえ、なかなか目標を持って常に進み続けるのは難しいかもしれません。自分に自信を持てない人も少なくないと思います。
水川:何か理想があって、まだ今の自分が「そうではない」と感じているから自信を持てないんですよね? 私なら、理想に近づくためにどうすればいいか考えて、やれることは全部やります。大抵のことは行動することで変えていけると思っているんです。
失敗してもまた行動するだけ
——失敗が怖いという気持ちはないですか?
水川:性格だと思いますが、私は失敗したらどうしようという不安はありませんね。行動しないで後悔するより、行動して後悔したほうがいいから。もちろん失敗することはあります。むしろ私は失敗が多いほうじゃないかな……。でも、結果が望むものとは違っても、次はどうしたらいいかただ考えるだけ。そしてまた動けばいいと思うんです。それがどんな結果になるのかは、いつも動いた先にしかありませんから。
——私は考えてばかりで腰が重くなることが多いので、水川さんのポジティブでストレートな言葉がしみます。
水川:ありがとうございます(笑)。いろいろ考えて、たくさんの解決策や案を持つことは大事だけれども、持つだけでは何も変わらないですよね。自分がどう動くかということを大事にしたいんです。私は。
短所を知って自分を知る
——その健やかなマインドを保つコツはありますか?
水川:なるべく素直でいることを意識しています。他人に迷惑をかけない程度の素直さと健やかさをちゃんと持ち続けていたい。そのために、何をすると自分の心が満たされたり、豊かになったりするか知っておくことを大事にしていますね。
——具体的には?
水川:最近は毎朝フルーツを食べると決めています。その時期に旬なものを2種類以上。最近だと、イチゴ、キウイ、バナナ……って、キウイもバナナも通年だ(笑)。それから、海にドライブに行くこと。
——身体にいいことをするのが趣味なのですか?
水川:自分がどう変化するかに興味があるんです。ちょっと極端なのですが、興味のあることはとことん、ないことはさっぱりという性格で。白黒はっきりしすぎているのは、ちょっと良くないところかなと思ったりします。
——長所と短所は裏返しとも言いますけれど。
水川:そうですね。でも、短所を「長所です!」と開き直るのではなくて、ちゃんと知っているという状態でどう扱うかが大事だと思います。
——10代でお仕事を始めて、もうすぐ40代です。これからの未来予想図はありますか?
水川:10代、20代は来た球をひたすら打ち返す感じでしたが、30代になって新たな挑戦をしようと独立しました。でもまだ40代になってからの明確な目標はありません。けれど、いろんな人に話を聞くと、みなさん口を揃えて「20代より30代、30代より40代……」とおっしゃるんですよね。40代は30代の延長線上にあるものだと思っているので、あと4年、40歳もちゃんとしっかり面白く生きていけるようにしたいですね。
■映画情報
『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』
2020年2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
出演:大泉 洋 小池栄子
水川あさみ 橋本 愛 緒川たまき 木村多江/濱田 岳/松重 豊
監督:成島出
原作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(太宰 治「グッド・バイ」より)
音楽:安川午朗 脚本:奥寺佐渡子
製作:木下グループ 配給:キノフィルムズ
制作プロダクション:キノフィルムズ 松竹撮影所
©2019「グッドバイ」フィルムパートナーズ
(ヘアメイク:岡野瑞恵、スタイリスト:岡部美穂、取材・文:安次富陽子、撮影:面川雄大)
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情報元リンク: ウートピ
水川あさみ「40代は30代をどう過ごすかの延長線上にある」