12月27日(金)に公開された映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』。小説家になった寅さんの甥・満男(吉岡秀隆)と、初恋の相手・イズミ(後藤久美子)を軸に展開される新作です。寅さんは現在パートの合間合間で登場し、いまも色あせない名台詞の数々がよみがえります。
今回、新たに“寅さんワールド”へ参加した池脇千鶴さん。満男の作家活動を支える、しっかり者の担当編集・高野節子を演じています。デビュー以来、さまざまな作品で存在感を発揮し続けて、早22年。池脇さんは、どのように心身を整えながら、仕事や人生と向き合っているのか伺いました。
池脇流・身体づくりは「防寒・保湿・深呼吸」
——女優デビューをしたのが16歳のとき。現在38歳ですが、40歳を目前にして、身体に変化はありますか?
池脇千鶴(以下:池脇):やっぱり疲れやすくなってきているのを感じますね。たとえば「ロケがきつい」とか(笑)。すこし外にいるだけですごく冷えたり、お手洗いの心配も増えたり……最近、撮影中にインフルエンザにかかってしまったりもして。身体が資本なので、いままで以上に体調管理をしなくちゃいけないな、と感じています。
——コンディションを整えるために、どんな工夫をされているんでしょう。
池脇:とにかく防寒を意識しています。待機中のベンチコートも、自前で暖かいものを用意しています。衣裳のなかにはたくさんカイロを貼っているし、車で待機するときには靴下を二重履きにする。エアコンをつけていると乾燥して、カラカラになってしまうから、保湿クリームも欠かせません。あとは、飴ちゃんをなめておくこと。風邪の予防には唾液が大切らしいので。
——ベーシックだけど大切なことばかりですね。そのほか、体力づくりにはどんなことをされていますか?
池脇:月並みだけど、10年くらいヨガを続けています。普段からちょこちょこ通いつつ、作品が決まったら頻度を高めにして、とくに体力をつけていく感じ。撮影直前には、毎日行くときもありますね。ヨガをやると深呼吸できるのがメンタル面でもありがたくて。緊張したりすると呼吸も浅くなってしまうから、そういうときに身体を伸ばして、自分をリラックスさせてあげるんです。
スーパーが好き。でも忙しいときは、食事より睡眠
——自分の状態を整えるには、普段の生活も大切だと思います。たとえば食事などで、心がけていることはありますか?
池脇:旬のものが好きです。私、スーパーが大好きなんですよ。スーパーに行くと旬がわかるし、しかも旬のものって安いじゃないですか? 季節ごとのおいしい野菜やお魚を買って、自炊で食べるようにしています。
——お忙しいのに、きちんとお料理もされるんですね。
池脇:一人暮らしが長いので、普通にやりますよ。20代のころは忙しくてできない時期もありましたが、最近は仕事量も考えるようになって、結構のんびりしているんです。だけど、現場に入って時間がないときは、食事よりも睡眠優先。ロケ弁も好きだし、手作りにこだわって時間を割いたりはしません。
——撮影中は、眠る時間さえなかなかとれなさそうです。睡眠のクオリティを高めるコツはありますか?
池脇:スウェットとかではなく、綿のパジャマを着るようにしています。それから、締めつけない下着にする。恥ずかしいですけど、おじさんみたいなパンツを履いて、ゆるゆると寝てますね(笑)。ナイトブラも試してみたのですが、ほんのわずかでも私は締めつけが気になって、すぐにつけなくなりました。とにかくゆったりした格好で、ラベンダー系のアロマを焚いて寝ています。
——そこまで環境を整えると、やっぱり眠りは違いますか?
池脇:うーん……。違うかどうかは正直、わからないですね(笑)。でも、なんとなくいいような気がする。そういう「気分」も大切かな、と。あとはお酒も好きなので、リラックスするために晩酌したりとか……わりとアルコール度数が強いものも飲んでます(笑)。
美魔女を目指すより優しいものと暮らしたい
——とても若々しく透明感がおありですが、美容にも健康にもそこまでストイックではないんですね。
池脇:そうですね……。美魔女も目指していませんし。いろんなケアにこだわっている方はたくさんいらっしゃるけれど、私はそこまで気が遣えないんです。化粧水を塗らずに寝ちゃう、なんてこともしょっちゅう。
——では、これから40代、50代と、どんなふうに年齢を重ねていきたいですか?
池脇:このまんま、かなぁ。自分には、自然体が一番合っているような気がします。美容を頑張っていた時期もあったけれど、エステに何度も通うのはやっぱり私には大変なことで。肌もあんまり強いほうじゃないから、高級なお化粧品こそ刺激が強過ぎたりして……(苦笑)。
だからいろいろ頑張るよりも、身体に優しい、自分に合うものを選ぶことを大事にしたいんです。このまま、優しいものと一緒にずっと暮らしていけたらうれしい。お仕事もこれまでどおり、いい作品にめぐりあえたら、それをやり尽くすだけで充分かな、と感じています。
■映画情報
映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』
渥美清 / 倍賞千恵子 吉岡秀隆 後藤久美子 前田吟 池脇千鶴 夏木マリ 浅丘ルリ子
原作・監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
音楽:山本直純 山本純ノ介
主題歌:「男はつらいよ」渥美清 / オープニング 桑田佳祐
配給:松竹株式会社
特別協賛:木下グループ スミフルジャパン スターツグループ みずほ銀行 芙蓉総合リース
©2019松竹株式会社
映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』公式サイト
映画『男はつらいよ』50周年プロジェクト特設サイト
劇中写真を除く池脇さん衣装:トップス¥23,000・スカート¥47,000・ベルト ¥24,000/全てディウカ(ドレスアンレーヴ)・イヤリング ¥8,000・バングル ¥14,000/共にジュエッテ※全て税抜き価格
(スタイリスト:関志保美、ヘアメイク:山田典良、取材・文:菅原さくら、撮影:青木勇太、編集:安次富陽子)
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情報元リンク: ウートピ
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