セクハラ・パワハラ・マタハラなど、私たちの身の回りにあるさまざまなハラスメント。最近は、顧客が従業員に対して過度な文句や暴力を振るう「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が話題になっているようです。
総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営する株式会社エアトリは、20代~70代の男女796名を対象に「カスハラ」に関する調査を実施しました。まだ耳慣れない「カスハラ」ですが、その実態とは?
「カスハラ」を受けたことある?
まず、「カスハラ」を受けたことがあるか聞きました。接客業経験者の47.1%が「ある」と回答。40.7%が「ない」、12.2%が「覚えていない」という結果になりました。
■具体的な「カスハラ」被害について
・規定でできないことを「なぜできない、おかしい」と執拗にまくしたて怒鳴る、机を叩く、物を投げる。必要書類を忘れて手続きできない老人が「前回は出来た」と言い怒鳴り狂う。(30代・女性)
・お弁当が辛いから返金しろと迫られた。(30代・男性)
・駐車場が混雑していて駐車できないから謝れと店内で大声で言われた。購入した商品(家具)が部屋に入らないから引き取りに来て違うものを今すぐ持って来いと言われた。(40代・女性)
・アルバイトに手を出そうとしたお客様がいたので、間に入ったら胸を掴まれ、唾を吐かれた。(50代・男性)
・フードコートのうどん店で出来上がるのが遅いと、怒鳴られた。ほぼ満席のたくさんの人の前で10分ほど頭を下げ続けた。あれからもう20年たちますが、忘れられません。(40代・女性)
・飲食店で、注文した品が出てくるのが遅いと怒ってウェイトレスの私にコップの水をかけてきた。(40代・女性)
・航空会社で勤務していた際、自身の寝坊で飛行機に乗り遅れた男性客から「飛行機を今すぐ止めろ。さもなければ、お前を2度とこの会社で働けないようにしてやる」と机を叩きながら脅されたことがある。(30代・女性)
「カスハラ」は増えていると感じる?
続いて「カスハラ」被害にあったことがある人を対象に「カスハラ」は昨今増加していると感じるか聞きました。62.3%が「感じる」と回答。「感じない」は13.9%、「分からない」は23.8%でした。
お礼と『カスハラ』どちらが多い?
また、「カスハラ」被害にあったことがある人に、「お褒めやお礼」を言われることと「カスハラ」を受けたこと、どちらが多かったかを聞いたところ、67.6%が「お褒めやお礼」の方が多かったと回答しました。
「カスハラ」被害についてニュースや報道番組で大きく報じられていますが、一部のモンスタークレーマーの行動が目に付いているだけで、「お褒めやお礼」をしてくれるお客さんの方がまだ多数派のようです。
【調査概要】
調査タイトル :「カスハラ」に関するアンケート調査
調査対象 :20代~70代の男女796名
調査期間 :2019年12月12日~12月15日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社エアトリ
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情報元リンク: ウートピ
「カスハラ」って何? 知らないうちにしてる・されてるかも