髪にダメージがあるとき、頭皮に触れるとかゆみやちょっとした痛みがある、また、美容院で頭皮が、「赤い、黄色くなっている」や「硬い」などと指摘されたことはありませんか。
美容師で美髪のためのケアを追求する三谷遥さんは、「頭皮の状態は自分で気づくことは難しく、放置していると髪のダメージも深刻化していきます」と話します。どうやら、頭皮の状態が悪いと髪にも悪影響があるようです。そこで、自分でできるケアの方法を詳しく聞いてみました。
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頭皮の血流が滞り、髪のダメージ、臭いも
はじめに三谷さんは、頭皮と髪の状態がどう関係するのかについて、こう話します。
「頭皮には多くの毛細血管が集まっています。その毛細血管を通して髪に栄養が運ばれ、髪の健康を保つことができます。ただし、栄養が偏っている、睡眠不足、運動不足、ストレスがあるなどだと血流が滞り、頭皮に栄養が行き渡りにくくなります。頭皮の色合いは全身の体調を反映するとも言われます。
すると、抜け毛や切れ毛、髪のツヤ、コシがなくなるなど、毛髪に悪影響が及ぶようになります。また、頭皮が乾燥してフケが出る、かゆい、雑菌が繁殖するなどで臭いも発生します」
頭皮のトラブルは自分では気づきにくいとのことでしたが、どうすればよいのでしょうか。
「頭皮の色に注目してください。どのようなダメージ、トラブルがあるのかがわかります。頭皮の色や状態は家族や親しい誰かにチェックしてもらうとよいのですが、自分ですることも可能です。
鏡の前で手鏡を持って、頭皮を映して見る、また、スマホで撮影をして見るなど工夫しましょう」と三谷さん。
健康な頭皮は青白く、毛根が透けている
そこで三谷さんは、不健康な頭皮の色について、次のように説明をします。
「頭皮に赤みがある場合は、頭皮が炎症している、血流が滞っているというサインです。また、紫外線を浴び続けている、パーマやカラー剤などによって頭皮が炎症を起こしていることも考えられます。頭皮全体ではなく、一部や毛根の付近が赤くなっている場合も多いので、油断せずにチェックをしましょう。
黄色くなっている場合は、頭皮の毛穴に皮脂や汚れがたまっていると考えられます。べたつく、いやな臭いがするようになります。
白いと、頭皮が乾燥していて、角質がはがれてきています。この場合、フケやかゆみの原因となります。
やや青白く、毛根が地肌に透けて見えている状態が、健康な頭皮だと言えます」
頭皮は硬くないかをチェック
さらに三谷さんは、頭皮の「硬さもチェックしましょう」と、その方法をこう伝えます。
「頭皮の色はとくに問題がなくても、肩や首がこっているときは頭皮が硬くなっていることがよくあります。この場合、頭皮の血流が悪化していると考えられます。
日ごろから両方の手のひらと指で頭部をおさえてみて、少しずつずらしながら、弾力の具合や、前後左右に動く様子を確認しておきましょう。そして、肩がこっているな、首が痛いなと思ったときはとくに、注意してチェックしてください。
肩や首をほぐすストレッチをするときに、次に紹介する頭皮のマッサージも行うと、血流がより促進されるでしょう」
指の腹で頭皮の血流を促すマッサージを
ではここで、美髪に導くための青白く健康な頭皮を保つ方法について、三谷さんに伝授してもらいましょう。
「シャンプー時や朝のスタイリング時に、次のマッサージを行いましょう。頭皮の血流を促し、シャンプー時には汚れを浮かしやすくします」と三谷さん。
(1)頭皮から髪まで、軽くブラッシングをする。
(2)両方の手のひらと指をぱっと広げて頭皮を覆い、手のひらと指の腹で押さえます。
(3)頭皮を頭のてっぺんに寄せるように、手のひらと指を動かします。
(4)指を少し閉じて、息を吐きながら、頭のてっぺんから耳の下あたりまで流すように手を下ろします。
(5)次に、おや指の腹で、首のつけ根、後頭部、こめかみを、その後おや指以外の指の腹で頭頂部をと、下から上へと指をずらしながら、頭皮を押すようにマッサージをします。
(6)全部の指の腹で頭皮全体をタッピングします。頭皮を少しつまみ上げるイメージで行いましょう。
(7)シャンプー用のブラシを使い、髪の生え際から頭頂部に向かってそっとブラッシングするだけでもマッサージの効用が得られます。
さらに三谷さんは、マッサージの際に気をつけることについて、こうアドバイスを加えます。
「ツメを立てないで、長時間行わずに、頭皮が心地よいと思う程度にしましょう。シャンプー時には30秒~1分、スタイリング時などでは1~2分ほどでよいでしょう。
また、デスクワーク中やトイレタイムなどにも行うと、頭皮の血流が改善するので、目の疲れや肩こりの緩和につながるでしょう」
美髪を養い、保つカギは頭皮の状態にあるということです。さっそくこのマッサージを実践してみると、すぐに頭がスッキリとした感覚を覚えました。ケアにリフレッシュも兼ねて、これから継続して行いたい方法です。
(取材・文 藤原 椋/ユンブル)
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情報元リンク: ウートピ
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