恋愛経験をある程度積み重ねてきて、酸いも甘いも知っているオトナだからこそ、パートナーにあえて「言わない」ことをあえて拾って、恋愛コラムニストの桐谷ヨウさんにアドバイスをいただく連載「◯◯って言わない女子」。
ヨウさーん! 今回はこんなつぶやきを発見しましたよーー!!
【今回のつぶやき】
「私たちって赤い糸ではつながってないんだね(笑)」
学生時代からの友人(男)がいます。もうかれこれ10年以上の付き合いになりました。
出会った当初、彼から告白されたのですが、当時、付き合っている恋人がいたのでお断りしました。それでも共通の友人も多かったので、定期的に顔を合わせていました。
出会ってから数年後に今度は私が「付き合わないか? 」と持ちかけたのですが、断られました。それでもまだ付き合いは続いています。
彼はマイペースなのでイラっとすることもあって「もう二度と会うか!」と思うこともあるのですが、彼としか話せない話題もあって私にとってかけがえのない大事な存在です。恋愛にはならなかったけど、こういう関係もあるんだなあと思います。
もしかしたら50年後とかに「助けあうためにとりあえず一緒に住む?」なんて展開もあったらおもしろいなって密かに思っています。人との関係って、特に男女だと友情か恋愛か?みたいに二分されることが多いのですが、そうじゃない関係もあるというか、人との関係ってどれも名前をつけられないんじゃないか? なんて考えています。ヨウさんの意見も聞きたいです。
一言に「恋人」「夫婦」って言うけれど…
こんばんは、20代のときに話題に挙がっていた“男女に友情は成立するか”論議は、きっぱり「絶対しない!」派だったヨウさんです。
男と女ってなんなんでしょうね。恋愛関係じゃないとくっつかない(話すこと特にないみたいな)関係があったり、ヤラないけど単純に飲み友として気軽な異性の友人がいたり。
それでいて、今回のご相談者様のような関係性というのもすごくわかる。
ただの友人関係でも、恋愛関係でもないスキマをぬうような関係性を築けるような相手、みたいなね。
これって気の合う男友達とはちょっとちがうじゃないですか。イラッとするところがあるんだけど、また会いたくなったり、自分のことを理解してくれていると思えたり、どちらかというと恋愛関係に近いんだけど、肉体関係はなさそうですし。いや、あるのかもしんないけど(笑)
本題ですけど、“世間の言葉でくくれない関係性”は存在していると、俺も思います。
たとえば妻に対しては、やっぱり恋愛対象を経た相手なんですが、ときには母親や姉のようなあたたかさを感じたり、それでいて妹のように守ってあげたくなるときもあれば、対等で尊敬できて信頼できるパートナーだったりします。
これをざっくりと“夫婦”という言葉でくくるのはあまりにも乱暴な気がしてしまうのです。
そもそも同じ夫婦でも、夫婦の数だけそこには熱量の違いや形態のちがいが存在しています。言葉による関係性のカテゴライズってめちゃくちゃだな、と心底思います。
たとえば同性の同僚に対しても、ビジネスライクにすぎない関係もあれば、弟のように面倒を見てあげようという気持ちが混ざる相手は存在しています。それは“同僚”でも“友達”でもない感情です。
まぁ、カテゴライズの言葉がテキトーってことはこれくらいにしておきましょう。
雑味=旨味? “ややこしさ”を楽しんで
今回のテーマで俺が思うのは、男と女はややこしいのですが、ややこしいということは“雑味”が混じり込むスキマがあるってことなんですよね。
同じ性別じゃないことによる価値観の差異や人生観のちがい。純粋な友情なのか疑心暗的になってしまう同性の友人とはちがう特異な関係性のキャッチボール。
ズレがもたらす雑味って、言葉を変えたら、ほかにはない旨味と言えます。アクがないものに面白みは存在しない。
ご相談者様は書いていないですが、彼に対して、自分が高いレベルで自己開示できていることが幸福だと感じているように、おそらく彼が自分に対してだけ開示してくれる彼の姿にも、あなたは幸福を感じているんだと思います。
おそらくただの友人でも、恋愛関係でも見せてもらえなかった彼の姿がそこにあり、それが愛おしいんだと俺は推測しています。それはとても素敵なことだなー、と。
“もしかしたら50年後とかに「助けあうためにとりあえず一緒に住む?」なんて展開”も、本当にアリだと思いますよ(笑)
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情報元リンク: ウートピ
ガーン! 赤い糸がないっぽい…恋人でも夫婦でもない関係性の育て方【桐谷ヨウ】