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香澄は“絶世のブス”だけど、どこか共感できる女の子【Bの戦場】

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“絶世のブス”であることを自認する香澄(かすみ)は、みずからの結婚を諦め、ひとのために一生懸命働くブライダルプランナー。ところがある日、イケメン課長の久世から、突然のプロポーズ! 彼は“意識の高いB専”で、香澄のブスなところに惹かれたといいます。しかも、フラワーコーディネーターの武内からも好意を寄せられ……!?

3月15日に公開となる映画『Bの戦場』で、主役の香澄を演じたのは、お笑いコンビ・ガンバレルーヤのよしこさん。普段は芸人として、身体を張ったロケにも挑戦し、大活躍しています。よしこさんと香澄の共通点は、自分の仕事に誇りを持って、力を尽くしているところ。そして、周りを愛する姿勢です。

そんなふたりの姿には、きっと自身の仕事や恋に活かせるヒントが見つかるはず。ポジティブな優しさにあふれた、よしこさんのインタビュー。前後編でお届けします。

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「役作りが大変だなって思いました」

——今回よしこさんが演じたのは“絶世のブス”である香澄役。オファーを受けて、まずはどのように感じましたか?

よしこさん(以下、よしこ):私は“絶世のブス”とは言われたことがないので、役作りが大変だなって思いました(笑)。それに香澄ちゃんはブスだけど、私と違って、品がある。私は座るときについ脚を大きくひらいてしまうクセがあって、恥じらいも足りないので、品のある女性というお芝居がちょっと難しかったです。だけど、まっすぐで好感が持てる役だったので、彼女を演じることができてすごくうれしかったですね。香澄ちゃんは見た目がブスでも、心は美人なんです。

——たしかに、明るくて優しくて人のために一生懸命になれる、本当に素敵なキャラクターでしたよね。

よしこ:そうなんです! 性格がいいから、誰にでも愛されるんですよね。本当は子どものころから、お姫様のような花嫁に憧れているんだけど、ブスだから諦めてもいる。その代わり、いろんな人を幸せにするために、ブライダルプランナーとして働いているんです。なかなかそんなふうに発想の転換ができる人って少ないと思うんですよ。仕事に対する姿勢も、共感できました。

——というと?

よしこ:私も、どこかちょっと結婚を諦めているところがあるんです。好きになったら、私の芸を見た相手がどう思うか気にしちゃってボケられなくなることも……。恋と仕事を両立するのが苦手なタイプなんですよね。だけど、芸人として身体を張ってでも、人を笑わせたいという想いはある。そういうところが、香澄ちゃんと似ているなと思います。

——なるほど。香澄もよしこさんも、自分の仕事に誇りを持って、人を笑顔にしているところが似ていますね。

よしこ:香澄ちゃんは、芯のところできっと、世の中のいろんな女性が共感できるキャラだと思うんですよね。仕事や結婚は女性にとって身近なテーマだし、感情移入しやすいはず。作中に、香澄ちゃんの担当するカップルの結婚式のシーンがあるんです。私はお芝居で泣かなきゃいけなかったんだけど、実際は、幸せそうな新郎新婦を眺めているだけで、自然に涙が出ちゃった。そういう温かい気持ちになれるシーンもあるし、仕事や恋に悩む女性が励まされる言葉も、たくさん散りばめられています。

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気持ちよくお芝居できたのは、周りのおかげ

——香澄の「結婚式という晴れの日に、美人もブスも関係ない」という台詞には、特にぐっときました。どうしても私たちは、見た目で周りと比べたり、比べられたりしてしまう。でも本当は、結婚も仕事もそんなの関係ないんですよね。

よしこ:本当にスッキリする台詞ですよね。香澄ちゃんは、そういうことをはっきり言えるところがかっこいい。自分でたんかを切っていても、めちゃくちゃ気持ちよかったです(笑)。そのシーンで相手役だった山田真歩さんは、とても演技が上手な方なので、山田さんのお芝居に引っ張られて心からそう思えました。

——ご自身の台詞なのに「周りのおかげで言えた」と、さらっと周囲に感謝する姿勢……。よしこさん、そんなところも香澄ちゃんにそっくりです!

よしこ:あら、私、役に入ってました?(笑)生粋の女優気質というか、イタコ気質なので、香澄ちゃんが入っちゃうんですよね(笑)。

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「ブス」って言葉にも、いろんな意味があると知った

——“ブス”を扱う物語は、どうしてもいじめられたりひねくれたり、暗いトーンになりがちです。実際、山田真歩さんが演じる城ノ宮さんは、ブスと言われ続けて卑屈になってしまった役でした。香澄は、どうしてそうならなかったのだと思いますか?

よしこ:本当は、香澄ちゃんもそうなりえたと思います。ブスって言われたら、卑屈になるし、周りに意地悪したくもなりますよね。でも、そういう時期を乗り越えて強くなったのが、香澄ちゃんなんじゃないかなって思うんです。だから城ノ宮さんの気持ちもわかるし、本音でぶつかり合えて、最後は仲良くなれた。自分がつらい思いをしてきているから、あれほど人の気持ちへ寄り添える人間になれたんじゃないかな、と感じています。

——そんな香澄の優しさが満ちているからか、『Bの戦場』はからりと明るくて、とてもポジティブな物語ですよね。

よしこ:速水もこみちさんが演じる、久世課長の存在も大きいと思いますね。久世課長は“意識の高いB専”で、香澄ちゃんのことが大好き。隙あらば香澄ちゃんのことを「ブス」「ドブス」って言うけれど、その言葉に悪意はないんですよね。彼にとっては、すべて褒め言葉。だから、だんだんその「ドブス」という言葉も、愛おしく感じられてくるというか……「ブス」って表現にも、いろんな意味があるんだなと思いました。言葉のマイナスイメージに引っ張られすぎず、前向きにとらえられれば、ブスも悪くない気がします。

本日3月15日から全国ロードショー!

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『Bの戦場』
©ゆきた志旗/集英社 ©吉本興業
3月15日(金)全国ロードショー
配給/KATSU-do

よしこさんヘアメイク:内藤森(DEXI) 、スタイリスト:石井玲子(DEXI)
(取材・文:菅原さくら、撮影:青木勇太、編集:ウートピ編集部 安次富陽子)

情報元リンク: ウートピ
香澄は“絶世のブス”だけど、どこか共感できる女の子【Bの戦場】

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