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自分が感じた「好き」や「嫌い」をもっと信じていい【オダギリジョー】

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オダギリジョーさんが脚本、演出を担当し、本人も出演する連続ドラマ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』(NHK総合、以下、オリバーな犬)が9月17日(金)から3週連続で放送されます。

池松壮亮さん演じる主人公、鑑識課警察犬係に所属する警察官・青葉一平と相棒の警察犬オリバーが次々と発生する不可解な事件に挑んでいく物語。

本作で初めてテレビドラマでの脚本・演出に挑むオダギリさんにお話を伺いました。

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書けなくなって考えた「今、必要なもの」

——脚本と演出を担当することになった経緯について教えてください。

オダギリジョーさん(以下、オダギリ):自分なりにやってみたい企画がいくつかあり、「オリバーな犬」もそのうちのひとつでした。テレビドラマを作りませんかとお話をいただいたとき、これが一番テレビ向きの企画だと思ったのでリサーチに出向き、脚本を書くことにしました。

——ドラマの放送が発表されたとき、オダギリさんは「この時代に描くべき作品は何か?と繰り返し自問しながら書いた作品」だとコメントしています。コロナ禍に入ってから書き始めたのでしょうか?

オダギリ:第1話を書いたのはコロナ前でした。第2話の執筆に入る頃に、最初の緊急事態宣言が出て巣ごもり生活に。実は、その影響でしばらく書けない日々が続いたんです。世の中の空気も沈みがちでしたし、自分も気持ちが執筆に向かわないというか。こんなときに、エンターテインメントなものづくりをすることの意味とは……?と考えてしまって。

——今もですが、あの時期、世界が大きく変わってしまったので、自分の仕事や生活について改めて考えた人は多かったと思います。

オダギリ:きっとそうだったでしょうね。ただ、僕自身も含めて、落ち込んだ雰囲気の中にいたとしても、「笑顔になれるもの」が気持ちを上向きにしてくれて、ちょっとだけ安心感を与えてくれる。そういうことが確かにあると信じられるようになりました。つまり、エンターテインメントやアートなど、僕らが仕事としていることは、こういうときにこそ力を発揮できるものなのではないかと。

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『オリバーな犬』をNHKで挑戦する理由

作中より/©NHK

作中より/©NHK

——そういう背景があったんですね。実は、「可笑しなサスペンス」という作品のトーンに初めは少し戸惑いを感じたんです。今作がNHKで放送されることも新鮮な驚きがありました。

オダギリ:僕も、間に入ってくれていたプロデューサーから、NHKの製作陣が面白がってくれていると聞いたとき「NHKがコレに興味を持ってくれたの?」とびっくりしました(苦笑)。第1話の台本を書いているときはまだどこで発表するか決めていなかったんですよ。どこが面白いかなというのは考えていたのですけれど。僕の脚本との組み合わせが異質なだけでなく、NHKは日本のすみずみまでカバーしていて、視聴者の層も広い。一番挑戦するべき相手だと思いました。一緒に組むことができたのは、幸せな着地点だったと思います。

——主演の池松壮亮さんをはじめ、永瀬正敏さん、麻生久美子さん、國村隼さんなど、キャスティングも豪華です。オファーを出すときも挑むような気持ちだったのでは?

オダギリ:そうですね。この人に演じていただきたいと思った人にオファーを出すので、返事を待つ間は緊張しました。僕は、基本的に一人しか候補をあげないようにしているんです。ほとんどの方が最初のオファーで引き受けてくださったので、本当に幸せなことだなと思いました。

——それはうれしいですね。

オダギリ:挑戦的な脚本を見ると、演じてみたくなるし、応援したくなる。そういう俳優の性(さが)みたいなものがあると思うんです。僕自身もそうですし。みなさんがポジティブな参加の仕方をしてくださったので、キャストが決まったときには、よいものづくりをして期待に応えたいと改めて感じました。

作中より/©NHK

作中より/©NHK

次は、誰かの脚本で映像を撮りたい

——撮影はスムーズでしたか?

オダギリ:いい雰囲気で進められたとは思いますが……。僕は撮影という作業が一番苦手なんです。台本は、読み手の想像力に任せる自由さがありますが、それを形にしていくのが撮影現場です。思い描いた通りの形になるか、試行錯誤の繰り返しなのでそこがとても苦しいんです。

——そんな苦しさが。

オダギリ:撮影スケジュールの関係で、ときには妥協しなければならないところも出てきますし、台本より面白くなっているだろうか……という思いを抱えながら撮影を続けなければならない。楽しいと感じる瞬間はほとんどありません。

——監督を務めた『ある船頭の話』(2019年)でも、映像化の大変さを語られていましたね。

オダギリ:そうですね。自分の脚本でないほうがいいのかなとも思いました。自分で書いたものだからより苦しいのかな、と。自分の中にあるイメージを画にすることと、他の人の脚本を「これを自分なりに最高の形で作り上げよう」と思うことは、ちょっとベクトルが違うと思うんです。だから、機会があれば他の方の脚本を撮ってみたい気持ちが芽生えています。それなら楽しいと思える瞬間があるかもしれない。

撮影の様子/©NHK

撮影の様子/©NHK

「みんな」が「いい」と思うものに違和感

——今、脚本を書く方たちは一斉に手を挙げたと思います。「個」や「面白いこと」を大切にするオダギリさんに、どうしたらそんなに自分の中の「面白い」を大切にできるのか、以前から聞いてみたいと思っていたのですが、コツ……のようなものを教えていただけないでしょうか。

オダギリ:大切にできていないんですか?

——うーん。自分が「好き」とか「いい」と思ったものの反対意見を見ると、気持ちが揺らいでしまうんです。「面白いと感じた感性が間違っていたのか?」「自分の考えが足りなかったのだろうか?」と。

オダギリ:そうやって自分を疑ってしまうのは……寂しいことですね。僕は、他人の意見をあまり信じていないというか。特にSNSの顔も名前も知らない相手の言葉を鵜呑みにしてしまうことほど怖いことはないと思うんです。自分が何十年か生きてきて、いろんな経験をしたことで得た感性のほうを信じてあげたらいいのではないでしょうか。それが何より自分のためになると思います。「オリバーな犬」もそうですが、僕が作品を作るときは賛否が分かれるものを目指しているんですよ。

——意図的にですか?

オダギリ:はい。ほぼそうです。僕の考え方として、「みんな」が「いい」という現象には違和感があるんです。前作『ある船頭の話』でも、高く評価してくれる人もいれば、全く面白くないという人もいました。それが健全なんです。全ての人が同じ感性を持ち合わせているわけではないし、違う環境で生きているんだから、感じ方が変わるのは当たり前。全ての人が「いいね」をつける作品って、『それだけ単純で無難だ』と言われているような気がして(苦笑)。たくさんの意見が出てくる作品が、有意義なんだと信じています。そして、その瞬間の気持ちに目を向けることで、改めて自分の感性や、自分というものの輪郭がはっきりするのではないでしょうか。なぜそれを好きだと思ったのか、嫌いだと感じたのか。深く考えるほど、自分を知ることにつながると思います。

だから、何かを見て感じたことが、その人にとって結局は全て正解だと思うんですよね。「オリバーな犬」を見て、イヤだと思ったとしても、好きだと思っても正解で。自分が感じた気持ちを否定する必要はないと思います。

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「誰かが作れるものなら自分である意味はない」

——オダギリさんのその考え方のベースは、留学時代、アートの授業でみんなと違うものを出して「それが個性だ!」と認められたことが影響していますか?

オダギリ:それは意図的ではなく、言葉が不十分で、課題を間違ってしまっただけなのですが(笑)。ただ……そうですね。確かに僕は、自分の作品は「エンタメ」ではなく「アート」だと思っています。「アート」であるからこそ、みんなに理解されなくても良いんだ、と言い訳できるんです(笑)。そんな「アート」の自由さを知ったのは留学経験のおかげかも知れません。でも、それよりも前から僕には「誰かが作れるものだったら自分が作る意味はない」という気持ちを持っていたように思います。

——子どもの頃から?

オダギリ:そうですね。以前、ある俳優さんがトレンドを巻き起こしたとき、みんな一斉に白いTシャツを着てジーンズを穿いて髪型も真似しはじめました。社会全部がそうなっていることがすごく居心地が悪くて。だから僕は、完全に誰もしないような格好をしようと決めていました。そういう中学生でした。

インスタントカメラが流行したときも、僕はあえてわけのわからない方向から撮ってみる、なんてことを一生懸命やっていました。人と違うことがやりたかったのか、新しい発見をしたかったのか……そのときの動機をはっきりとは覚えていませんが、何か違う視線でものごとを捉えたかったのだと思います。アメリカでの授業で、それがより確信に近づいた、みたいなところはあるかもしれません。

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(ヘアメイク:シラトリユウキ、スタイリスト:西村哲也)
(取材・文:安次富陽子、撮影:宇高尚弘)

■番組情報

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「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」

■放送予定
2021年9月17日、24日、10月1日<全3回>
総合 毎週金曜 よる10時~10時45分
脚本・演出:オダギリジョー
主演:池松壮亮
出演:永瀬正敏、麻生久美子、本田翼、佐藤浩市 ほか

*放送から1週間は NHK プラスで配信されます
*公式 Instagram アカウント:https://www.instagram.com/nhk_oliver/

情報元リンク: ウートピ
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