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職ナシ、家ナシ、男ナシ、子供ナシのアラフォー女性が幸せに見える理由 話題の韓国映画監督に聞く

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大好きな仕事一筋に打ち込んできたら、結婚も、子供も、家も、恋人すら持つことがないまま、気づくと40歳になっていた。さらに、すべてささげてきた仕事まで失い、人生崖っぷち?!--そんな主人公の悲喜こもごもを描いた韓国映画『チャンシルさんには福が多いね』が1月8日に公開されます。

キム・チョヒ監督の実体験がベースとなっている同作品。ないない尽くしの人生に見えても、「自分自身が主人公」であれば十分。そうキム監督は語ります。

主演のカン・マルグムと話すキム監督(右)

主演のカン・マルグムと話すキム監督(右)

40代で夢だった監督に挑戦した理由

——キム監督は、フランスのパリ第一大学で映画を学び、カンヌ国際映画祭などに常連の名匠ホン・サンス監督のプロデューサーを務めてきた経験があります。そんなキャリアを一度失って無職になり、40歳を過ぎてから夢だった監督になろうと奮起。そして完成させたのがこの『チャンシルさんには福が多いね』だと伺っています。日本でも40歳前後でキャリアを見つめ直したり、新しい学びやリセットを望む人は多いと感じます。当時の心境について教えてください。

キム・チョヒ監督(以下、キム):この映画の主人公チャンシルの境遇とかぶっていますが、私は41歳の時に映画のプロデューサーの仕事を辞めることになりました。プロデューサーは技術職ではありません。それまで一緒に仕事をしてきた監督は他の監督と映画を撮るスタイルが違ったので、映画に関わり続けたくても、私が培ってきたスキルを使って仕事をすることが難しかった。映画以外の仕事を探さなければと思い、料理が得意だったので、本気でお総菜の店をやろうかと考えていました。

そんな時、プロデューサー時代に親しくしていた女優のユン・ヨジョン(本作にも大家さん役で出演)が私を慶尚道(キョンサンド)方言の言語指導として現場に呼んでくれたのです。現場に出てみると、40代という遅いスタートではありますが、23歳から抱いていた映画監督になる夢をかなえてみたいという思いが湧いてきました。糊口をしのぐために諦めていた夢です。それに、もう監督になるしか映画界で再びポジションを得る方法がなかった。そんな切迫した気持ちで作った映画です。

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自分が人生の主人公なら、つらい状況でもある意味幸せ

——収入のないチャンシルさんは、かわいがっていた若手女優の家を片付けるというお手伝いのバイトを始め、そこで年下のフランス語教師ヨンに出会い、心ときめかせます。のぼせ上がるチャンシルさんを、「お姉さんみたい」だとやんわり拒絶するヨンに年上女性へのリスペクトを感じ、好感が持てました。

キム:チャンシルは30代の頃の私がモチーフになっています。当時は仕事にかかりきりで、恋愛に関心すらなかった。でも失業してみて、それまで恋をしてこなかったことを後悔したのです。だからチャンシルには映画の中で恋をさせてみたかった。ヨンというキャラは完全に架空で、現実にあんな率直な男性はいないと思います。彼はチャンシルのことを「好きではない」と正直に言うけれど、普通の男たちはそう言わず、自分が好かれていることを楽しみたいものだから。私の理想のタイプです。

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——恋をしない生き方も一つの生き方だと思いますが、世間の目は違いますよね。韓国では40代で恋をしたことがないと「イタい」と思われる風潮はあるのでしょうか?

キム:イタいと言われたら腹が立ちますけどね(笑)。40代になると周りは結婚してしまっているし、パートナーに出会うのは難しい。だからと言って、無理矢理つくろうとは思わないし、無理に結婚しようとも思わない。年を取るほど、同性の友人が大事に思えてきます。自分の周りには40代から70代まで、幅広い年齢層の独身の同性の友達がいます。

——恋をしなくても、子供を持つことがなくても、チャンシルさんは人に慕われ、彼女の周りはちょっとしたミラクルで満ちている。まるで彼女が仕事をがんばってきたご褒美に見えます。

キム:チャンシルが幸せに見えたとすれば、それはおそらく、彼女自身が彼女の人生の主人公だからです。自分が何を求めているのか、チャンシルは知っている。だから仮に失職というような「良くない状況」にあっても、そうあること自体が「十分」だと思うのです。

——どういうことでしょうか?

キム:つらい状況にあっても、それは他人が望んだことではなく、彼女自身が望んだことによって引き起こされた状況だから、ある意味幸せだということです。

——自分で決めて、自分で選んだ人生かどうかが大事ですね。

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性別関係なく映画監督ができることに感謝

——『はちどり』や『82年生まれ、キム・ジヨン』など、近年の韓国映画界は、女性監督の台頭が目立ちます。女性監督同士でトークイベントを開いたり、観客も好んで女性監督の映画を見に行ったりする動きがあるそうですが、キム監督はその状況をどう考えていますか?

キム:ここ2〜3年、まるで約束していたかのように女性監督が良い映画を撮っていることは事実です。私自身は監督の仕事や、次の作品のシナリオを書くことに忙しく、コロナの影響で外出もままならないため、連帯をする暇や余力はないのですが、他の監督たちは対談をしたり、討論をしたりしているみたいです。

私はそれを見るのは好きですが、加わろうとはあまり思わないですね。性格的なことかもしれませんが、自分の仕事に専念したい。そのかわり、照明さんとかカメラさんとか、そういう分野で働いている女性スタッフたちと連帯したいと思っています。技術パートは今でも女性の進出が遅れているし、体力的に女性の進出が難しいとされている分野なので、自分の映画には女性の裏方をたくさん起用したいです。

——ことさら「女性監督」と言われることに違和感を持つことは?

キム:性別を抜きにして、まずは「監督」をできている状況に感謝したいです。この状況を享受できたのが長らく男性だけだったことに対しての反発はあります。だからこそ、「女性監督」であるというだけで集まったりするのに矛盾を感じます。大事なのは、性別関係なく映画監督をできていること。女性監督が取り上げられることで男性が除外されるようなことが起きてはおかしいと思います。

撮影現場でモニターチェック中のキム監督

撮影現場でモニターチェック中のキム監督

■映画情報
『チャンシルさんには福が多いね』
1月8日(金)より全国公開
配給:リアリーライクフィルムズ、キノ・キネマ
公式サイト https://www.reallylikefilms.com/chansil
(C)KIM Cho-hee All RIGHTS RESERVED/ ReallyLikeFilms

(聞き手:映画ライター・新田理恵)

情報元リンク: ウートピ
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