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燃えるような胸やけ、重苦しい胃痛…逆流性食道炎の症状【消化器病専門医に聞く】

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夜中に急に胃が重くなって目が覚めた、食後数十分で胸が焼けるのかと思う痛みがあるなど、胃からのどにかけて強い違和感を覚えたことがあると話す人は少なくありません。「受診すると逆流性食道炎だと言われた。胃酸の逆流でこんなに痛いのか……」と悩む人もいます。

兵庫医科大学病院の副院長で消化器病指導医・専門医、内科指導医の三輪洋人(みわ・ひろと)医師に尋ねると、「逆流性食道炎は中高年の症状だと思われがちでしたが、近ごろは、世代を問わず、20代から増えています。若い人や女性に多い症例のタイプも明らかになっています」ということです。

逆流性食道炎とはどういう病気なのか、原因や症状、予防、セルフケア、治療法などについて、連載でお伝えしていきます。

三輪洋人医師

三輪洋人医師

胃酸が逆流して食道の粘膜に炎症が起こる

——逆流性食道炎という病名はよく知られてきました。周囲に経験者や治療中の人が多いからと思われますが、いったい何が起こっているのでしょうか。

三輪医師:逆流性食道炎は、胃酸や食べたものが胃から食道へと逆流して、食道の粘膜に炎症が起こる病気です。食道はのどの奥から胃の入り口まで続く食べ物が通過する臓器なので、炎症があると痛みや不快な症状が現れます。程度によってはとてもつらいでしょう。

——どのような症状が現れるのでしょうか。

三輪医師:逆流性食道炎の典型的な症状は「胸やけ」と「逆流感」で、この2つは逆流性食道炎の定型症状と言われています。胸やけは前胸部(胸の前側の表面のほう)が熱くなるような症状、そして、逆流感とは食道から口の方へ内容物が上がってくるように感じる症状です。

とくに胸やけは前胸部に起こります。ひどい場合は心臓の痛みに似ていて、「死を予感させる症状」と表現する人もおり、後の回で詳しく伝えますがとても苦しくなります。また、ほかにもさまざまな症状が現れることがわかっています。

主に次のような症状がありますが、頻繁にある、たまにある、不快だ、とてもつらいなど、頻度や程度も患者さんによって多様です。

<逆流性食道炎の症状>

・胸やけがする(チリチリとする、熱くなる、燃えるような感覚など)
・胸がつかえる
・胃がムカムカとして重い
・胃がキリキリと痛む
・のどがヒリヒリする
・ゲップを繰り返す
・酸っぱいものがこみ上げてくる(呑酸)
・苦い水が上がってくる
・吐き気がある
・おなかがはる
・食べ物を飲み込むとつかえる 
・声がかすれる
・せきが出る
・耳のあたりが痛む など

下部食道括約筋がゆるんで噴門が開く

——胃酸の逆流でこんなに多様な症状が現れるとは驚きます。なぜ胃酸や食べたものが逆流するのでしょうか。

三輪医師:まず、食べ物が胃に到達するまでのルートを考えましょう。食道は、太さが1~3cmで長さは20~25cmの筋肉の管です。食べ物がのどを通過して食道に入ると、食道は筋肉を伸び縮みさせる蠕動(ぜんどう)運動をしながら約5秒で食べ物を胃へと送り込みます。

食道と胃のつなぎめには、「噴門(ふんもん)」と呼ぶ開閉部があります。通常はちょうど横隔膜(おうかくまく。胸部と腹部を隔てる筋肉でできた膜)の位置にあり、噴門はこの横隔膜と、「下部食道括約筋」という筋肉によって閉じられています。

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食道が蠕動運動を開始すると、その刺激が迷走神経を介して噴門に伝わって下部食道括約筋を拡げて、噴門が開いて胃に食べ物が入っていくわけです。つまり、もともとは閉じた状態である噴門が神経の働きで食事が通過するときだけ広がるという現象が起きるのです。

逆に言うと、下部食道括約筋は普段は、胃液や胃の内容物が食道に逆流しないように閉まっています。ところが、何らかの理由で下部食道括約筋がゆるんだり、食事が下りてきていないのに勝手に開いたりすると胃酸などが逆流する
のです。

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今回は、逆流性食道炎とはどういう病気なのか、その多様な症状、また胃酸が逆流するとは胃で何が起こっているのかといった仕組みがわかりました。下部食道括約筋がゆるむということですが、次回・第2回は、なぜ下部食道括約筋がゆるむのかなどについて詳しく紹介します。

(構成・取材・文 品川 緑/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
燃えるような胸やけ、重苦しい胃痛…逆流性食道炎の症状【消化器病専門医に聞く】

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