自分に自信が持てず、仕事も恋にも積極的になれないヒロインが、ある日頭を打ったことで美女になったと錯覚し、ポジティブな性格に生まれ変わり、やがて人生も順調に動き出す……。
全米ナンバー1コメディエンヌ、エイミー・シューマーさんが主演する映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』が12月28日に公開されます。
主人公・レネーの日本語吹き替えを務めたのはお笑い芸人で、女優やブランドプロデューサーなどマルチに活躍中の渡辺直美(わたなべ・なおみ)さん。
自分の直したい部分もあるけれど、欠点も含めた“今の自分”を素直に受け入れられたら、「今のワタシ最高!」って言えたら、どんなに世界は変わるだろう……。
そんな気持ちにさせてくれる魅力いっぱいの等身大のヒロイン・レネーを演じた渡辺さんに3回にわたってお話を伺いました。
日本語吹き替えで初の主演、苦労したシーンは…
——日本語吹き替えで主演を務めるのは初めてだったそうですね。アフレコはいかがでしたか?
渡辺:難しかったですね。女優といっても、60年代のコメディみたいな演技しかできないし、変顔1本でここまできたので……。身振り手振りで演技ができない、声だけでというのが難しかったです。アフレコは初めてではないのですが、今回はがっつり主演で、台本のどのページを見ても「レネー」「レネー」と出てくる。仕事では、常に100%の力を出し切るようにはしていますが、今回はきちんと監督と話し合いをしながらやらなければと思い、3、4日間、朝から晩まで缶詰状態でした。
——特に難しかったシーンはありますか?
渡辺:最初は自信がなかったレネーが、頭を打って自分を美女と思い込んだことで自信を持つようになる部分ですね。自信がない女の子が自信がある女の子に変身する部分をどうやって声だけで表現するか、強弱をつけようかなと悩みました。
もともとレネーは暗い人ではないんですよね。友達の前では素を出せて面白いんだけれど、人前に立つとシュンとなってしまう。そういう大人しくなっちゃう感じが難しかったです。
——確かに内面の変化を声だけで演じるのは難しそうですね。
渡辺:しかも、最初は嫌味のない自信なんですよね。コントで自信がある女性を演じようとすると、嫌味な人になっちゃうので、”やばい女”にならないように気をつけました。
後半になると、だんだんレネーが自信過剰になっていって”やばい女”になっていく。そうなればこっちのものなんですが(笑)。最初の嫌味のない、自信にあふれたレネーの微妙な感情の変化を声だけで表現するのは難しかったですね。
「ベッドシーンは一発オッケーでした(笑)」
——逆に、「ここは得意」というかやりがいがあったシーンは?
渡辺:実は、ベッドシーンの喘ぎ声は一発オッケーだったんです。「あれ?」って(笑)。監督から「最高です!」って言われたときは逆に恥ずかしくなりましたね。「ここ一発でオッケーなのかい?」って。恥ずかしかったけど、まあ嬉しかったですね。
「私なんて全然頑張ってない」と言っちゃう人に…
——頭を打って、実は全然外見は変わっていないのに、美女になったと勘違いしてポジティブになったことで人生が好転していく……という設定に関してはどう思いましたか?
渡辺:すごく面白いと思いました。「頭を打って〜」というきっかけはファンタジーなのですが、ファンタジーだからこそ入りやすいというか、結局、頭を打つ前の自分も打った後の自分も同じだと気づくという内容がリアルだなと。
私もよくポジティブと言われるのですが、実はネガティブな部分も多いんです。それと同じように、「普段元気!」と言っている人もこの映画を見たら「私って元気じゃなかったな。もっと自分を好きでいなきゃ」と思うんじゃないかな。
もちろん、自信がなかったり、「自分なんて」と思ったりしている人は見れば元気になると思うのですが、日頃から自分を元気だって思っている人、本当は辛いのに辛いって言えない人、疲れたのに疲れたって言えない人、ストレス発散ができてない人、十分頑張っているのに「私なんて全然頑張ってないですー」って言っちゃう人、「私は泣くタイプじゃないし、全然余裕〜」って言っちゃう人にこそ見てほしいですね。
自分に素直になって、自分が楽しく生きたほういいなって思える映画だと思います。
※次回は12月26日(水)公開です。
(聞き手:ウートピ編集部:堀池沙知子、写真:宇高尚弘/HEADS)
■映画情報
『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』
12月28日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
コピーライト:Motion Picture Artwork ©2018 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.(C)MMXVIII Voltage Pictures, LLC. All rights Reserved.
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情報元リンク: ウートピ
渡辺直美さんから「私なんて…」が口癖の貴女へ 映画『アイ・フィール・プリティ! 』の魅力