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残暑でもぐっすり眠るために…疲労と睡眠の医師が教える「してはいけないこと」5つ

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「寝ているはずなのに起きたらしんどい」、「暑くて夜中に目が覚める」、残暑バテなのか夏の睡眠負債なのか、不調がなかなか改善されません。

良質な睡眠の方法について、前回の記事「残暑バテでぐったり…疲労医学の医師が教える『してはいけない』習慣」でお話を伺った東京疲労・睡眠クリニックの梶本修身院長は、「疲労を回復させる最大の方法は、充実した睡眠です。ぐっすり眠るために実践している習慣が、実は逆効果だったということはよくあります。暑くて寝苦しいときにこそ見直してみてください」と指摘をします。

そこで今回は、疲労回復を目指す良質な睡眠をとるコツについて、詳しく教えてもらいました。

梶本修身医師。

梶本修身医師。

寝る1時間半前から副交感神経を優位にする行動を

梶本医師は、著書のベストセラー『すべての疲労は脳が原因』(集英社)シリーズの中でも、「激しい運動による疲れも、悩みなど精神的な疲れも、疲労のメカニズムは同じです。どちらも自律神経に強い負担がかかって、その中枢(ちゅうすう)がある脳が疲れることが原因です」と説いています。

睡眠と自律神経の関係について、こう説明を続けます。

「自律神経には、昼間や活動時、興奮時に働く交感神経と、夕方から夜間やリラックス時に働く副交感神経があります。起床時から日中は仕事などで緊張して交感神経が優位な状態で、夜間はリラックスして副交感神経が優位な状態へと徐々に切り替わっていきます。より良い睡眠をとるには、遅くとも就寝の1時間半前ぐらいから副交感神経が優位になるように行動しましょう」

熟睡のためにはパートナーとはいっしょに寝るのはNG

ここで梶本医師に、次の5つの日ごろからしている就寝時の行動について、OKかNGかの判定とそれぞれにアドバイスをしてもらいましょう。

(1)パートナーといっしょに、同じ時間に寝て起きています。

梶本医師:NGです。熟睡のためには、パートナーとは寝床を別にしましょう。快適に感じる気温や湿度は、人によってかなり違います。とくに男性と女性では感覚の差が大きく、我々の調査では同じ部屋で寝ているカップルの約4割が室内温度が原因でケンカした経験があることがわかっています。

別の部屋で寝る環境が難しい場合は、突っ張り棒などを利用して薄手のカーテンで間仕切りをする、パテーションを置くなどし、冷房から近い方に男性が、遠い方に女性が寝るように工夫をしましょう。

睡眠中の発汗は運動しているのと同じで疲労が溜まる

(2)暑い夜、寝るときは冷房のタイマーを1時間かけています。

梶本医師:NGです。睡眠中に冷房が切れると、体温が上がって汗をかきます。汗をかいているということは、睡眠中にもかかわらず自律神経が休まずに活動している証拠です。まさに、眠りながら運動しているようなものです。その結果、脳疲労が蓄積します。起床時に頭が重い、ぼーっとする、昼間も眠いなどの症状も出るでしょう。暑い時季は冷房は切らずに、一晩中つけておきましょう。

冷え対策として、冷房をつけたうえで、羽毛布団で寝るとよいでしょう。タオルケットは、冷房が普及していなかったころの遺物です。質の良い睡眠のための環境の基本は、頭寒足熱です。脳疲労の回復には脳を冷やす必要が非常に重要であることから、鼻からは涼しい空気を吸い、体、特に足元は冷えないように羽毛布団で温かくすることが理想です。

靴下を履いて寝ると体温が上がって熟睡できない

(3)寝るときは夏でも冬でも、冷えの予防のために靴下を履いています。

梶本医師:NGです。熟睡のためには体の深部体温(内臓の奥のほうの体温)を下げる必要があります。そのとき、もっとも体から放熱する場所が手のひらと足の裏です。つまり、足先まですっぽりと覆う靴下は厳禁です。靴下を履いていては足の裏から放熱できず、深部体温を下げることができません。

ただ、(1)でお話ししたように、足元を冷やしてはいけないので、通気性の良い羽毛布団をかけておくと、適度に足の裏から放熱することができます。それでも足元が寒い場合は、薄手の足首ウォーマーを着用しましょう。残暑のころはとくに、この方法は熟睡につながるでしょう。

190819_睡眠NGのコピー

寝る前のスマホ、ホラー映画は脳が覚醒する

(4)布団に入っても眠くならないので、スマホを見ながら眠気を待ちます。

梶本医師:NGです。寝床でスマホを操作すると、目に入る光の刺激や、動画やSNSで気持ちが高ぶり、交感神経が優位に立つので余計に眠れなくなります。スマホやパソコンの使用は寝る1時間30分前までにはやめましょう。静かな音楽を聴く、穏やかな内容の読書をするなど、寝る前の時間は安静を心掛けましょう。

同じ理由で、寝る前にホラー映画など刺激が強い動画を観るのもNGです。

また、スマホや本を寝床に持ち込むのもNGです。脳が寝床を眠る場所として認識しなくなり、眠りにつきにくくなります。眠くなってから寝床に入りましょう。

さらに、寝床に入ってもなかなか寝付けないときに、無理に寝ようとするのもNGです。余計に目が冴えてストレスになります。一度布団から出て、水を飲む、ごく軽いストレッチをする、体をそっとさする、ソファでぼーっとするなどして眠くなるのを待ちましょう。

190819_寝床でスマホのコピー

上を向いて寝るといびきをかいて熟睡できない

(5)就寝中はのびのびと大の字で寝ています。

梶本医師:NGです。上を向いて寝ると舌が奥に落ちて、気道が狭くなっていびきをかきやすくなります。いびきがひどいと、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群という病気を引き起こす場合もあります。これは男性に多い現象だと思われがちですが、女性は肺が小さいためいびきの音も小さくなるだけで、スースーという音でも同症候群をまねく可能性があります。

舌が落ち込むのを予防するために、また胃の消化の流れを考えて、体の右側を下にして横向きに寝ましょう。横向き用の枕や、寝姿勢を安定させるための抱き枕が市販されているので、自分に合った高さなどを試して活用するといいでしょう。

なんと、どの方法もNGでしたが、説明を聞くと合点がいくことばかりです。さっそく実践して1週間過ごしたところ、毎日夜中に2回はトイレに起きていたのが、朝まで目覚めることなく寝られました。驚いています。夏の睡眠負債に悩む人、睡眠習慣の見直しのために、ぜひ参考になさってください。

【前回】残暑バテでぐったり…疲労医学の医師が教える「してはいけない」習慣

(構成・文 品川 緑・藤原 椋/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
残暑でもぐっすり眠るために…疲労と睡眠の医師が教える「してはいけないこと」5つ

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