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梅雨のむくみをケアする足のツボとマッサージ4つ【臨床内科専門医が実践する】

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梅雨になると湿度が高いからか、足をはじめ体のむくみがとても気になります。臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長は、「梅雨は頭痛や体のだるさ、胃が重い、食欲不振などさまざまな不調が起こりやすい季節ですが、なかでも体のむくみを訴える患者さんは多くいらっしゃいます。私もこの時期には、むくみを改善するためにツボ押しとセルフマッサージを実践しています」と話します。

そこで、正木医師が行っているというむくみケアについて詳しく聞いてみました。

梅雨は水分と血液の循環が悪くなってむくむ

はじめに正木医師は、梅雨に体がむくみ原因についてこう説明します。

「梅雨の時期は終日の長雨で湿度が高く、体内の水分の循環が滞り、また水分を巡らせている血液の流れが滞ると、体のすみずみに水分が溜まって全身がむくみやすくなります。東洋医学では、これを『湿邪(しつじゃ)』と呼んでいます。

むくみをケアする方法のひとつに、ツボの刺激があります。次のツボを指圧して、水分や血液の流れを整え、余分な水分を排出するように働きかけます。

紹介するツボは、デスクワーク中でも手軽に刺激することができるものもあります。また、バスタイムにさっと行える簡単なマッサージも紹介しておきましょう」

ゴルフボールや青竹踏みで足のツボを刺激

(1)ツボ・湧泉(ゆうせん)を刺激する

「湧泉」は足の裏にあり、その名の通り、生きるためのエネルギーが泉のように湧き出るツボとして知られています。刺激すると血流を促し、むくみや頭痛、首のこり、めまい、冷え、だるさなど、全身の不調を和らげるように作用します。

またメンタル面でも、気持ちを落ち着かせる、憂うつ感やストレスを緩和するように働きかけます。

<ツボ「湧泉」の位置>

湧泉

足の指に力を入れてグーをしたときに足の裏にできるくぼみの部分。また、足のひとさし指となか指のあいだからおや指の幅3本分ほど下がったところ。左右にあります。

<刺激法>
手のおや指とそれ以外の指で足をはさみ、おや指でツボを押さえます。強めにひと押し5~10秒を3~5回、くり返しましょう。デスクワーク中ならゴルフボールやテニスボールを足の裏でころがしながら刺激をする、また青竹踏みで刺激するのもいいでしょう。一方の足ずつ行いましょう。

(2)ツボ・承筋(しょうきん)を刺激する

「承筋」の「承」には受ける、「筋」には筋肉という意味があり、ふくらはぎの筋肉が盛り上がった部分を受け止める場所にあるツボを示します。

足の疲れやこむら返りの予防と緩和で知られるツボでもあり、足の血流を促してむくみを改善するツボとして用いられます。さらに、腰から背中にかけてのこり、足のだるさを和らげるようにも働きます。

<ツボ「承筋」の位置>

承筋

ふくらはぎの筋肉のもっとも盛り上がっている部分。また、膝(ひざ)の裏の横じわの真ん中からおや指の幅5本分ほど下がったところ。左右にあります。

<刺激法>
手のおや指で軽めにひと押し5~10秒を3~5回、ゆっくりとくり返します。また、手を使わずに、反対の足の膝(ひざ)を使ってグリグリと刺激することもできます。この押しかたならデスクワーク中でも刺激ができます。

(3)ツボ・三陰交(さんいんこう)を刺激する

「三陰交」は、東洋医学では生命を維持するために必要なエネルギーである「気(き)」の道すじが、3つ交わっている場所を表します。全身のむくみを改善するほか、めまいや立ちくらみ、のぼせ、イライラなどの改善が期待できるでしょう。

また、冷えのケアに対応するツボとしても知られています。冷房による冷え対策として、三陰交を覆う靴下をはきましょう。

<ツボ「三陰交」の位置>

三陰交

足の内側のくるぶしの中心から、おや指以外の指4本分ほど上がったところの骨の後ろ側のきわ。左右にあります。

<刺激法>
手のおや指以外の指ですねを支えて、おや指でもみ込むようにひと押し5~10秒を3~5回くり返します。一方の足ずつ行いましょう。デスクワーク中に足やおなかに冷えを感じたら、この部分をもう一方の足先でさするのもよいでしょう。

(4)足首からふくらはぎにかけてのマッサージ

血流が促されているバスタイム中に、足のマッサージを行います。半身浴をしながら、両方の手のひらで交互に、足首からふくらはぎに向かって軽くさするようにマッサージをします。10~15回を左右で1セットとして、2~5セットを行うとよいでしょう。

むくみの改善に入浴は欠かせません。シャワーで済まさずに38~40度のぬるめのお湯に5~10分ほどつかって体を温めて、血流を促しましょう。お風呂の中でマッサージをし忘れたときは、お風呂あがりにボディクリームなどを塗ってから行うとよいでしょう。

これらのツボケアを実践するタイミングについて正木医師はこうアドバイスをします。

「ツボケアはいつ行っても有用ですが、足のむくみは夕方から気になってくるでしょう。私はバスタイムやお風呂上がりにするように習慣づけています。午後のティータイムや寝る前のリラックスタイムにするのもいいでしょう。就寝中の足のつりの予防にもなります」

聞き手によるまとめ

さっそくツボ刺激とマッサージをしてみると、足だけでなく、だる重く感じていた全身がだんだんとすっきりしてくるように思います。寝る前に継続して毎日行ってみると、気分的にもリラックスできて、梅雨の憂うつ感も晴れるように思います。試してみてはいかがでしょうか。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
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