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朝食、家事、服装、風呂はどうする? 逆流性食道炎を予防する生活動作を専門医に聞く

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逆流性食道炎で悩む読者からの声が増えています。そこで、その症状や原因、ケア法について、兵庫医科大学病院の副院長で消化器病指導医・専門医、内科指導医の三輪洋人(みわ・ひろと)医師に連載でお話しを聞いています。

第6回~第11回までは、逆流性食道炎にとって良い飲食物や良くないもの、また就寝時のケアや改善のための運動法について紹介しました。今回は、「日中の生活動作でも胃酸の逆流が起こりやすいことがある」(三輪医師)とのことで、具体的にどのようなことなのか、詳しくお尋ねします。

朝食はとる? とらない?

——読者から、「朝食を抜いたほうが胃の空っぽの時間が長くなるので逆流性食道炎にとって良いのでは?」という声が寄せられました。朝食はどうすればいいのでしょうか。

三輪医師:朝食を抜くことは避けましょう。朝食に限らず、食べ過ぎると逆流を誘発し、とくに脂っこいものや刺激物ではその傾向が強いことがわかっています。

しかし、適量を摂取することには問題はなく、むしろ朝食を食べて規則的な生活を送ることは自律神経の働きを保つために有用です。自律神経の乱れは胸やけ症状や逆流にも悪い影響を与えるため、できれば朝食をあわただしくかきこむのではなく、ゆったりと食べて一日の活動に備えたいものです。

掃除や洗濯、座るときの姿勢をチェック

——第10回と第11回で、おなかに圧力がかかる猫背や前かがみの姿勢は胃酸の逆流をまねきやすいと教えてもらいました。それを意識していると、普段の掃除や洗濯、ソファでくつろいでいるとき、トイレタイムまで、生活動作全般で前かがみの動作をしていることに気づきました。

三輪医師:たしかに前かがみになると逆流しやすくなります。ただそのような仕事は日常生活で避けては通れないことです。そのため、とくに食後に前かがみの動作を避けるように意識をしましょう。

また、前かがみになりがちな次の動作に注意をしてください。

・掃除機をかける、フロアのモップ掃除のときにはノズルの長さを調整し、背筋を伸ばして行う。

掃除機

・洗濯ものを干すときの洗濯かごは、高めの台の上に置く。床に置くと干すたびにかがまなければならず、おなかや胃に圧がかかる。

・アイロンはダイニングテーブルの上に乗せて、立って背筋を伸ばしてかける。床にアイロン台を置いて座ってかけると猫背になる。

・庭の草刈りは、立って行うグッズを活用する。

・お風呂で湯船につかるときは背中にタオルや洗面器をあてて猫背にならないようにする。

・トイレではおなかに力を入れるので、長く入らずに短時間で出る。

・柔らかいソファに体を預けて座ると猫背になりやすいので、背中にクッションをあてる。

・テレビを観るときはソファに横にならず、上半身は起こしておく(第11回の寝るときの姿勢参照)

そして、用事をしているときに胃酸の逆流による胸やけや呑酸(どんさん。酸っぱいものがのどから口に上がってくる)の症状が現れた場合は、立ち上がって背中を伸ばし、姿勢を正してみてください。

おなかを締め付ける服装はNG

——服装も逆流性食道炎の症状を誘発することがあると聞きます。何を注意すればいいでしょうか。

三輪医師:以前の回からくり返し伝えていますが、おなかや胃に圧力がかかると下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん。第1回・第10回参照)がゆるんで胃酸が逆流しやすくなります。そのため、おなかをしめつけるような下着や、ウエストラインをしぼった衣服やタイトなスーツ、ウエストからふとももがきついボトム、きつめのベルトなどは避けてください。できるだけふんわりした衣服を選びましょう。

また、胃酸の逆流の症状が現れたときに腹部を締め付ける服装をしていたら、ウエストやベルトをゆるめてください。

風呂と夕食とどちらが先がいい?

——逆流性食道炎の予防にとって、風呂と夕食の優先順位に影響はありますか。

三輪医師:あります。食後2~3時間は胃の中で食べ物が消化されているときです。脂ものやスイーツをたくさん食べた場合は5~6時間かかることもあります。

消化活動とは自律神経がコントロールしていて、リラックスモードのときに働く副交感神経が優位な場合に活発になります。つまり、食後2~3時間はリラックスしておくほうが消化は促されるのです。

入浴では湯船につかっているときはリラックスしますが、その他の動作では交感神経が優位になり、また血流が全身に回るので胃の消化は活発になりません。

そのため、先に入浴をしてから、ゆったり気分で食事をよく噛んで食べるのが逆流性食道炎の予防になるといえます。

聞き手によるまとめ

逆流性食道炎の症状はどうやら、生活全般の習慣に関わるようです。朝食はとる、掃除からトイレ、テレビを観る姿勢といった生活動作では常に猫背や前かがみを正す、服装はゆったりタイプを選ぶ、風呂に入ってから夕食をとる……こうした習慣が症状の予防になるということです。実践あるのみです。

次回・第13回は、逆流性食道炎の検査法ついて紹介します。

(構成・取材・文 藤井 空/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
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