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映画『旅立つ息子へ』脚本家と俳優が特別授業! 親子関係テーマに都立西高親子とトーク

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自閉症スペクトラムを抱える息子とその父の“親子の絆”を描いた映画『旅立つ息子へ』(ニル・ベルグマン監督、3月26日公開)の公開記念イベントがこのほど、都立西高校(東京都杉並区)で開催されました。イベントは「『旅立つ息子へ』都立西高校3年生親子特別授業」と題し、同作の脚本家ダナ・イディシスさんと息子ウリ役を演じる俳優ノアム・インベルさんがイスラエルからオンラインで参加。出席した同校3年生の親子ら18人と、映画や親子の絆をテーマにトークを繰り広げました。

映画『旅立つ息子へ』メインビジュアル

映画『旅立つ息子へ』メインビジュアル

「この役は自分にもらえる」と確信(インベルさん)

映画は「親子の旅立ち」がテーマで、イディシスさんが自閉症の弟と父親の関係をモデルに脚本を執筆。田舎町で2人暮らしをしていたアハロン(シャイ・アヴィヴィさん)と自閉症スペクトラムの息子ウリ(インベルさん)の姿を描いた作品で、ある日、別居中の妻タマラ(スマダル・ヴォルフマンさん)によってウリは特別支援施設に入所することに。入所の日、ウリが別れに耐え切れずパニックを起こしたことで、アハロンは「息子は自分が守る」と決意し、2人の逃避行が始まる……というストーリー。2020年カンヌ国際映画祭をはじめ数々の映画祭に正式出品されています。

イディシスさんは、今作について「自閉症の子供と父親の別れをテーマにしていますけど、どのような親子にも当てはまる要素を持った映画だと思います」と説明。また、脚本について「書いたのは10年ぐらい前で、そのころまだ弟は12~13歳で、この話のウリよりも若い年齢でした。私は父と弟の、いずれ来るであろう別れを予見しながら、その日が来ることを恐れつつ書いていました」と当時の心境を明かしました。

一方、父親が自閉症スペクトラム施設の職員で、小さい頃から施設の友達と一緒に育った経験を持つインベルさんは、保護者からオーディションを受けた当時の手応えや演じた感想を聞かれると、「役がもらえてすごくうれしかったことをおぼえています。オーディションのときは、『この役は自分にもらえる』と確信したぐらい準備をしていきました」と振り返りました。

また、生徒から役作りについて質問が出ると、インベルさんは「監督のニルと一緒にいろいろな施設を訪ねて、自閉症の子たちを観察したり、中に混じってどんなふうに行動しているかなどをたくさん見て回りました。彼らが、自閉症ではない人たちと同じように、すごく深くて広い内面を持った人たちだということを心から理解することができるプロセスでした」とどのようにウリ役を作り上げたかを明かしました。

さらにインベルさんは、「撮影中はその世界に入り込んでいたので、それが何かのストーリーになるという感覚がなかったんです」といい、「だから初めて完成した映画を見たとき、突然外からその世界を眺めた感じがして、とても不思議な気持ちになりました」と撮影後の胸中を話しました。

ZOOMで開催された映画『旅立つ息子へ』公開記念イベントの様子

ZOOMで開催された映画『旅立つ息子へ』公開記念イベントの様子

コロナ禍で親子関係が変化?

イベントでは、「親子の関係」についてもトークを展開しました。生徒から「共依存の関係にある親子と、周囲はどう接するべきか」という趣旨の質問が出ると、イディシスさんは「個人的にも答えのない質問だと思います。“泡”の中にいるような共依存の関係性は、いずれは壊れなくてはならない運命にあると思うけど、どのようにして、いつそこから脱するかは、個々で違ってくると思います」とコメント。

そのうえで、「でも、ひとつの答えとしては、私が映画の中で描いたように、周りがある程度2人を支えながら、その関係性を解消する方向にいく手助けをしてあげるべきではないかと思います。“泡”の中にいる限りは成長が見られないから。それは自閉症に限らず、一般の親子関係でも同じではないかと思います」と見解を語りました。

また、トークでは新型コロナウイルスによる家族関係の変化の話も。コロナ禍で家族と過ごす時間が増え、お互いを深く理解することができたという生徒から、「家族とはどのようなものだと考えているか」という趣旨の質問が飛ぶと、「私はコロナの最中に娘を出産したので、とても印象深い1年でした」とイディシスさん。その前年までベルリンに住んでいたイディシスさんは、コロナがパンデミックになるギリギリのタイミングでイスラエルに戻ってきたと明かし、「出産ということもあって、より親しい人の近くにいる、ということがいかに大事なことかを再確認した1年でした」と自身の経験を踏まえて話しました。

イベントの最後にメッセージを求められると、インベルさんは「ウリは自閉症があるために自分の内面を外の世界に表出するのがとても困難で、常にそうしたことと戦っています。障害のあるなしに関わらず、私自身も内面を外に表出することはなんらかの挑戦と感じており、それを克服しようとすることが大事。そうすることで周りの人とつながれたり、関係を持つことができたりするのではないかと思います」とコメント。

イディシスさんは「やはり互いに耳を傾ける、聞く、と言うことがすごく大事だと思います。私も娘がいる母として、親にとっての娘として、子供の言っていることを聞く、母や父の言葉を聞く、そして自分自身の心を聞く……『自分がどのような人間になりたいのか』ということについて、常に耳を傾けることが大事だと思います」と述べ、特別授業を締めくくりました。

生徒グループ、保護者グループで意見交換

イベントでは特別授業の後、参加した3年生親子によるディスカッションも実施。生徒と保護者がそれぞれグループに分かれ、映画の感想の共有や“親離れ・子離れ”などについて意見を出し合いました。生徒グループから「高校を卒業して、親の好みや望みとは全然違う方向に、中には理解の及ばないような進路へ行ってしまう人もいると思うのですが、どう思いますか?」と質問が出ると、保護者グループからは「『好きを大切にしないでどうするの!』と思います。歳を重ねて“好き”がないと、人生が面白くないから。若い時のエネルギーでそのまま突き進んでほしいです」などのメッセージが贈られました。

イベントに参加した都立西高校の生徒と保護者

イベントに参加した都立西高校の生徒と保護者

■映画情報
タイトル:『旅立つ息子へ』
配給:ロングライド
公開表記;3月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
コピーライト:(C)2020 Spiro Films LTD.

情報元リンク: ウートピ
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