朝晩、冷え込みを感じる季節になりました。質の高い睡眠のためにも上手に寝具と付き合いたいところ。このたび、寝具メーカーの西川は「冬の寝具を効果的に使い、あたたかく眠るコツ」を紹介。理想的なふとんの中の温度・湿度や、ふとんと毛布をかける順番などの3つのポイントを伝授します。
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この冬は、換気による室温低下と乾燥の対策を
今回、あたたかく眠るコツを伝授してくれた西川のスリープマスター*は、この冬は、「新型コロナウイルス感染症予防として室内のこまめな換気と加湿が大切といわれている」と言います。
「換気によって室温が下がったまま就寝すると、冷えで睡眠の質が低下したり、風邪の原因にもなります。換気後は、冬場の理想的な室温(10℃以上)になるように室内を暖房であたためましょう。また、乾燥にも気を配り、理想的な湿度(45%〜55%)になるように加湿器などを活用して調整してください。濡れたタオルを部屋に干しておくのも加湿の有効手段です。そして、就寝中は寝具でしっかりと保温しましょう」(以下、同スリープマスター)
*西川・日本睡眠科学研究所認定の資格取得者。眠りのメカニズムや、寝具についての知識を保有し、快適な睡眠環境づくりのアドバイスを行っている。
ポイント1 理想的なふとんの中の湿度・温度を目指す
「体とふとんの間にできる小さな空間を、寝床内環境(しんしょうないかんきょう)といいます。季節を問わず、理想的な寝床内環境は温度33±1℃、湿度50±5%(RH)です。
寒い冬は、寝具で体温の低下を防ぎ、外の空気を通さずにあたたかさを保つことがまず重要ですが、快適な眠りには保温性だけでなく、汗によってふとんの中に発生した湿気を吸湿・放湿させて湿度を調整する機能も寝具には求められます。保温性と吸放湿性に優れた羽毛ふとんは、寒い冬の快適な睡眠環境を保つ理想的な寝具です」
ポイント2 毛布を下にして体の近くに
「寒くなると多く寄せられる『毛布と掛けふとんはどちらが上か』という順番の疑問。素材の肌触りなどの好みもあるため、ご自身が落ち着くほうで問題はありませんが、西川では、毛布を体の一番近くに、掛けふとんの下(内側)に使用することをおすすめしています。最近の毛布は、優れた素材開発によって機能性はもちろんですが、肌触りにもこだわった商品が多くあります。そのため、あたたかさだけでなく、気持ち良い風合いでリラックスしていただくためにも、体に触れる部分での使用をおすすめします」
<毛布の特徴>
■天然素材の毛布
天然繊維、なかでも特にウールなどの動物性繊維は吸放湿性に優れているため、肌の近くで使用してもムレにくいのが特徴です。また、薄くて軽いものは、掛けふとんと体の隙間を適度に埋めてフィット感を増してくれるため、肩口までしっかりあたためてくれます。
■化学繊維の毛布
アクリルなどの化学繊維は、天然繊維に比べると吸放湿性が低く蒸れやすいものの、保温力に非常に優れ、やわらかな風合いが特徴です。冬物寝具によく見られる吸湿発熱素材の毛布は汗や湿気を吸って発熱する機能に優れています。
ポイント3 就寝30分前からふとんをあたためる
「ふとんの中が冷えていると、せっかくお風呂などで体をあたためても、血管が収縮して冷える原因に。また、換気によって室温が低下していたら寝具も冷えてしまうため、就寝30ほど前から、湯たんぽや加温機能がある寝具を利用してふとんの中をあたためるのがおすすめです。また、シーツやカバー類などをあったか機能素材や起毛素材にすると、ふとんに入ったときのひんやり感が和らぎます」
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情報元リンク: ウートピ
掛けふとんと毛布、どちらが上? 冬、あたたかく眠る3つのコツ