4月7日にモデルの滝沢カレンさんの初のレシピ本『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)が発売されました。滝沢さんの独創的な言葉遣いや、分量が記載されていないという斬新な構成が話題となり、発行部数は15万3千部(6月5日現在)。この「超感覚レシピ」の魅力とは——? 今回は特別に収録されているレシピの一部を公開します。
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まるで絵画に入り込んだ堂々とした鯛が見たいのなら、アクアパッツァな気分です。
アクアパッツァで誰かと話し合いたいそんな方にはオススメです。
アクアは水だろうから、水とパッツァという何かを合わせたかったことには間違いありません。
まったくセンスのいかした名前です。
今日そんなアクアパッツァの世界に潜るメンバーは、鯛一匹(内蔵処理は魚屋さんの力借りた)、冷凍ムール貝、あさり、ミニトマト、ケーパー、ブラックオリーブ、タイム、にんにくです。
なんだか耳が恥ずかしがる食材ばかりになりました。
冷蔵庫もお目にかかれない食材が急に入ってきて少しいつもより男気出して冷やしてる気がします。
そんな珍しい食材と貴重な時間を過ごしていきましょう。
まずは、あさりの砂抜き作業です。
砂抜きとはあさりのお口に入った砂を出していくというちょっとした治療ですので、お医者さん気分をお味わいください。
あさりの砂抜きには水と塩が必要になります。
バットなどに塩を溶かした水を用意しましたら、あさりが全て沈まないことが重大な救いポイントです。全て塩水に浸かってしまうとせっかく砂を出しても吸い込み、治療の効果が出ません。
あさりがしっかり砂を吐いて元気になるまで辛抱強く砂抜きします。1時間以上砂抜きします。
スッキリしたあさりを迎えたら、改めて始まりです。
オーブンに耐えられるお皿に、にんにくみじん切りとオリーブオイルを引きましたら、どんと鯛をど真ん中に居座らせます。
その周りを額縁の飾りのようにあさりやムール貝を並べます。
そうしましたら、またオリーブオイルと、白ワインをみなさんが気持ちよく浴びられる量入れましたら、オーブンで190度くらいで様子を必ずしつこく覗きながら10〜15分焼きます。
貝のつぐんでいた口がプロポーズ指輪のように開き鯛がモテモテになっている状態が伺えましたら、追加でブラックオリーブ、ケーパー、ミニトマトをさらに追加します。
さらに10〜15分こちらもご自分の目が証拠になるように見ながら焼きます。
しつこさにミニトマトの皮が破れますが、怒ってるわけではありません。
そしてオーブンから引き上げたら、それはそれは壁に掛けたいアクアパッツァの絵画ができあがります。
惜しみながらも壁には掛けずにテーブルでお食べください。
自分が作った証にとよろしければタイムを添えてください。
【CAST&STAFF】
<登場人物>
鯛、あさり、冷凍ムール貝、ミニトマト、にんにく、ブラックオリーブ、ケーパー、タイム
<スタッフ>
塩、白ワイン、オリーブオイル
『カレンの台所』は1400円(税抜き)で発売中。掲載レシピは鶏の唐揚げ、ハンバーグ、サバの味噌煮など、全30メニュー。
(記事提供:サンクチュアリ出版)
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情報元リンク: ウートピ
思わず壁に掛けたくなる、アクアパッツァ【カレンの台所】