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寝つきが悪いと、睡眠の質も悪い? いまの自分の睡眠を知る4つの質問

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日々の体調や仕事のパフォーマンスに大きく影響する「睡眠」ですが、睡眠に対する誤解や思い込みは意外に多いものです。そこで、よい睡眠を体感するためのヒントを睡眠行動科学研究の第一人者で、『1時間多く眠る! 睡眠負債解消法 日中の眠気は身体のSOS、能力を半減させている!』(さくら舎)の著者の岡島義(おかじま・いさ)さんに伺いました。第2回は、現在の自分の睡眠状況を把握する方法についてです。

岡島義さん(2019年9月撮影)

岡島義さん(2019年9月撮影)

【質問1】寝つきの良し悪しや中途覚醒は、睡眠の質につながりますか?

A:つながるケースとつながらないケースがあります。「熟睡度」がポイントです。

必ずしも「寝つきが悪い=睡眠の質が悪い」とはいえません。眠りに入った後、熟睡できて睡眠が持続すれば、質に大きく影響することはありません。

ただし、寝つきの悪さのせいで睡眠時間が短くなっている場合は注意してください。人の体にはそれぞれリズムがあります。入浴後、どれくらいで眠気がやってくるのかを観察したり、白熱灯(オレンジ色)の下で過ごすことで、寝つきの悪さを改善できる可能性は高まります。

気をつけたいのは中途覚醒です。睡眠は持続力が重要だからです。中途覚醒の理由は、物音、体の痛みやかゆみ、生理現象、睡眠時無呼吸症候群など、人それぞれ。体に痛みが生じているなら寝具を見直す、トイレで目が覚めることが多いなら寝る前の水分量に気をつける、暑さや寒さが原因なら部屋の温度を一定に保つ工夫をするなど、睡眠環境を整えてみましょう。

ただし、睡眠時無呼吸症候群であったり、体の痛みやかゆみが病気からくるものであれば、適切な治療を受けてください。

【質問2】睡眠で悩んだとき、病院に行くタイミングを教えてください。また、何科を受診したらいいですか?

A:自覚症状がある、もしくは人からパフォーマンスの低下や居眠りを指摘されたら、「睡眠外来」を受診しましょう。

第1回でもお伝えしたように、慢性的な睡眠不足に気づかない人は少なくありません。周囲の人にたびたび居眠りを指摘されるような場合は、素直に聞き、受診することをおすすめします。「最近、眠れない」「睡眠は十分なのに疲れがとれない」などの自覚症状があれば、一人で悩まずに専門医に相談してみましょう。

受診する場合、専門科である「睡眠外来」がベストです。とはいえ、睡眠外来のある病院は少ないので、まずは近所の病院の内科を受診してみるのもいいかもしれません。

その際の注意点は、専門家の知識によってアドバイスに差が出るということ。たとえば、睡眠に明るくない医師だと、「しっかり眠れば大丈夫。睡眠薬を出しておきますね」と言われて眠れない悩みを十分に相談しづらいこともあります。睡眠薬を飲んでも症状や悩みが改善しない場合は、「睡眠外来」を受診することをおすすめします。

【質問3】睡眠を改善するために、まずは何をしたらいいですか?

画像出典:『1時間多く眠る! 睡眠負債解消法 日中の眠気は身体のSOS、能力を半減させている!』(さくら舎)

画像出典:『1時間多く眠る! 睡眠負債解消法 日中の眠気は身体のSOS、能力を半減させている!』(さくら舎)

A:「睡眠ダイアリー」をつけて、自分の睡眠リズムを把握しましょう。

睡眠ダイアリーとは、睡眠の時間軸を中心にした睡眠記録です。就寝時間や起床時間はもちろん、昼寝や眠気に襲われた時間、食事や入浴時間など、睡眠にかかわることを記録します。

かなり面倒な作業ではありますが、つけた人の多くは睡眠を改善するためのヒントを発見しています。ぼーっとしている時間を含めると眠気に襲われている時間が多いとか、早く寝すぎているなど、自分の睡眠リズムに気づきます。

まずは1週間、記録してみましょう。睡眠を意識するのは調子が悪いときだと思いますが、継続してダイアリーをつけることで、調子が悪い日ばかりではないことにも気づくはず。さらに「かつどーなっつ」を活用し、良い時と悪い時、それぞれの状況を分析することで、睡眠に影響する良い習慣や悪い習慣が見えてきます。

【質問8】睡眠の質を改善するために役立つ「かつどーなっつ」って何ですか?

画像出典:『1時間多く眠る! 睡眠負債解消法 日中の眠気は身体のSOS、能力を半減させている!』(さくら舎)

画像出典:『1時間多く眠る! 睡眠負債解消法 日中の眠気は身体のSOS、能力を半減させている!』(さくら舎)

A:1日の活動と睡眠の関係を「見える化」して、無駄を削っていくためのグラフです。

睡眠ダイアリーで睡眠パターンが把握できたら、できそうな部分から改善方法を実践していきましょう。その際に役立つのが「かつどーなっつ」です。1日の具体的な活動を書き出し「見える化」することで、見直すべき生活習慣が明確になります。

見直す際のポイントは、次の3つです。

1)寝床に入るまで、できるだけ眠気はためておく。
2)起きていたくても夜,決まった時間になると寝てしまう体をつくる。
3)惰性でやっている活動はなるべくやめる。

通勤電車で寝てしまう人は座らずに本を読む、「テレビを見終わったら」などと後回しにせず、食事や入浴など必須なことを優先する、だらだらとスマホを見ていた時間はなるべく削除して早めに布団に入るなど、「かつどーなっつ」で「見える化」することによって明確になった「無駄」を削るための方法をためしてみましょう。それが睡眠の質のアップにつながります。

第3回は12月27日(日)公開予定です。
(構成:塚本佳子、編集:安次富陽子)

情報元リンク: ウートピ
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