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女性がなりやすいのは「切れ痔」 痔の種類と症状を専門女医に聞きました【前編】

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もしや痔かも!?  おしりが痛みだしたものの、男性がなるものだと思い込んでいたこともあり、焦るわ、恥ずかしいわ、どうすればいいかわからないわ、と困ったことはありませんか。

大腸肛門病専門医で指導医でもある、大阪肛門科診療所(大阪市中央区)の佐々木みのり副院長によると、「痔を抱えている女性はとても多く、当院には高校生も通院されています。痔の種類や原因、女性が痔を発症しやすい事情やタイミングを理解してそうならないようにセルフケアをしましょう」とのことです。

今回は前編として、痔の種類と症状についてご紹介しましょう。

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肛門の内側と外側で区別するいぼ痔

はじめに、「痔は、肛門に負担のかかるような排便習慣、生活習慣の結果できてしまった良性の病気です。代表的な種類としていぼ痔、切れ痔、痔ろうの3つがあります」と言う佐々木医師はまず、それぞれについて次のように説明をします。

いぼ痔(痔核・じかく)
肛門の周囲には、便やガスが漏れないように肛門を閉じるクッションの役割をする部分があります。そこに大きな負担がかかり、うっ血して腫れ、過剰に大きくなってしまったものがいぼ痔です。分かりやすく言うと、肛門の静脈の一部がふくらんでできた、こぶのようなものです。

肛門と直腸の接合部には、歯状線(しじょうせん)と呼ばれるギザギザの組織があります。それよりも内側にできたいぼ痔を「内痔核」、外側にできたいぼ痔を「外痔核」と呼びます。

ともに、原因は、便秘、トイレで座っている時間が長い、排便時のいきみ、座りっぱなし、立ちっぱなしなど長時間の同じ姿勢、妊娠や出産などです。

内痔核は痛みを感じることはほとんどありませんが、肛門から脱出したときには鈍痛があったり、飛び出してくる感覚、異物感があったりします。排便時に出血することもあり、ときには便器が真っ赤になるほどの多量の出血で驚くこともあるでしょう。

デスクワーカーはおしりに「血まめ」ができやすい

外痔核は「血栓(けっせん)性外痔核」とも呼び、肛門の外側にできた「血栓(血まめ)」のことを言います。治療をしなくても2週間~1カ月ほどで自然に消えてなくなるため、厳密には「いぼ痔」とは分けて考えることがあります。

この場合、ある日突然におしりが腫れて痛い、触れると痛むといった表面的な痛みを覚えますが、不思議なことに排便時には痛みがあまりありません。出血もほとんどないでしょう。冷え、便秘、下痢、飲酒、座りすぎ、立ちっぱなし、寒暖差が激しい季節の変わり目など、肛門に一時的に、急激な負担がかかった場合に生じます。

痛みのピークは2・3日で、1週間程度で治まります。腫れは1カ月ほど続きますが、肛門の外側の腫れのため、押しても中に入らず、座薬は有効ではありません。自然治癒しますが、痛みが強い場合は塗り薬で対応するとよいでしょう。

なお、血栓性外痔核の場合は、肛門の中に押し込むと悪化しますが、肛門の外へいぼ痔が出てきた脱肛(だっこう)の場合は押し込む方が良いケースが多くあります。

女性がかかりやすい切れ痔

切れ痔(裂肛・れっこう)
硬い便や下痢のくり返しなどで肛門が切れる、裂けるなどして、痛みや出血がある状態です。とくに排便時には強い痛みがあることも。慢性化すると、排便後には鈍い痛みがじんと続く、また、肛門が狭くなって便が細くなることがあります。

切れ痔の最大の原因は便秘です。体質、体調、月経にまつわるホルモンバランス(月経前に便秘になりやすい)、便意をがまんする生活、子育てで自分のことをあと回しにする多忙な生活、授乳中(便が硬くなりやすい)などで便秘がちな女性にとても多い症状です。

生活習慣や薬で治らない痔ろう

痔ろう(あな痔)
歯状線のくぼみ(肛門陰窩・こうもんいんか)に便が入り込んで、化膿することがあります。この状態は、痔ろうの前段階で「肛門周囲膿瘍(のうよう)」と言い、強い痛みや、ときには37~38℃の熱を伴います。自然につぶれて膿みが出る、あるいは切開して排膿すると痛みは治まりますが、中のくぼみから膿みが出た部分をつなぐ「膿みの通り道」ができると、「痔ろう」と呼びます。

痔ろうは男性に多い症状ですが、男女とも30~40代で下痢をくり返す人の発症が多く、女性の場合は便秘治療のために飲んだ下剤で下痢をして痔ろうになったケースも見られます。また、体の免疫力が低下しているときに発症しやすくなります。痔ろうは生活習慣や薬で治らないため、手術で治療します。

さらに、佐々木医師は、「痔ができた場合はどの種類の痔かを確かめることが重要です」と話し、こうアドバイスをします。

「手術が必要な痔はほんのひと握りです。多くの痔は手術をせずに、薬などの保存療法(手術など出血することがない治療の総称)で治ります。恥ずかしいからと病院に行かずに放置していたら、痔ではなくがんだったというケースもあります。女性の患者さんは多いので、早めに肛門科の専門医を受診してください」

では次に、痔を予防するにはどうすればいか、次回配信の記事、「便秘、冷え、ダイエット…女性が痔になりやすい理由とケア法を専門女医に聞きました【後編】」でご紹介しましょう。

(取材・文 佐藤和子 / ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
女性がなりやすいのは「切れ痔」 痔の種類と症状を専門女医に聞きました【前編】

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