ピンクが好きと言うと何だか“女子”をことさらに強調しているみたいで引け目を感じてしまう人もいるのではないでしょうか?
なぜ、いつからピンクは女子の色だと言われるようになったのか——。
3月27日、女性向けセルフプレジャーアイテム「iroha」がなでしこ色シリーズを発売したことをきっかけに、「ピンク」という色の意味について語り合うイベント「Talk About Pink〜いつからピンクは女子の色?」が開催されました。登壇者は、株式会社TENGA広報の西野芙美さん、ライターの吉田奈美さん、女性誌『ar』編集長の笹沼彩子さんの3人。
前回の歴史に引き続き、ピンクのファッションがもつ「力」について語り合いました。
夢のある世界観のために「ピンク」を使う
笹沼彩子さん(以下、笹沼):このスライドに映っている2誌は、昨年『ar』で大きく売れたものです。
吉田奈美さん(以下、吉田):どちらもピンクですね。
笹沼:そうですね。ファッションでピンクを使うときってどちらかというと淡いものやベージュが入ったものを使うことが多いんですけど、こちらの表紙は、どちらも蛍光色や強めのピンクを使ったものだったのが印象的でした。存在感としての強さがあったのかな、と。
西野芙美さん(以下、西野):『ar』ではどのようにピンクをファッションに取り入れますか?
笹沼:デニムとかカジュアルなものに合わせることが多いですね。雑誌は誌面のデザインでピンクを使うことが多いので、ファッションそのものにはあまり使っていなかったりするんですよ。洋服については現実的に取り入れやすいもの。着ているのはベージュや白が多くて、ピンクは差し色に使う。ただ、雑誌を開いたときに夢のある世界観を感じて欲しいので、そのためにピンクを使うことが多いです。
いまのトレンドは「くすみピンク」
西野:ピンクにもいろいろあると思うんですけど、いまのトレンドはどんなピンクですか?
笹沼:いまは圧倒的にくすみピンクですね。肌馴染みのいいカラーが大流行中です。
吉田:まさに私は今日くすみピンクの服を着ているんですけど、色が強いピンクに比べて、ナチュラルにオシャレな感じが出やすいですよね。明るいピンクだとどうしてもコンサバっぽさが出てしまう。
西野:ちなみに、メイクのトレンドはどうですか。季節ものというのもあると思うんですけど、けっこうピンクの新作も見るような気がしていて。
笹沼:たとえば、一時期赤リップが流行したときがありましたよね。あれは、パーツを目立たせたい風潮だったと思うんですけど、そうすると相対的にファッションは地味になる。リップを目立たせたいので。
ただ、最近はわりと色とりどりのファッションが流行っているので、逆にメイクは色を使わない傾向にあります。じゃあその中でどうしてピンクが出てきているのかというと、ピンクというのは顔の中で肌色の延長線として使えるからです。
マットだったり、パールだったり、質感を操ることができる。そういう意味ではピンクは使いやすい流行色になるんですよね。あとは、ベースカラーでピンクを入れると、一気に全体的に「幸せ顔」になります。
吉田:「幸せ顔」っていいですね。
『ar』編集長が進めるピンクを着るタイミング
西野:ファッション誌の編集長という立場から、どういう気分のときにピンクを取り入れてほしい、などありますか?
笹沼:個人的には、ピンクって自分の気分を盛り上げてくれる色だと思っているんですね。たとえば今日は緊張する場なので、かなり強めのピンクの服を着てきました。だから、誰に会うでもなく、まずは自分に自信が欲しいときに着て欲しいですね。
いきなりファッションに取り入れるのがハードルが高いなら、まずは部屋着で試してみるのもいいと思います。そこで肌に馴染むようになってから、普段着にもカジュアルなピンクを取り入れていく。
吉田:ピンクって、ふんわりしていると太って見えたりするから嫌だ、っていう意見もありますよね。メイクも、目の上に乗せると腫れぼったくなったり……。
笹沼:なるほど、そしたら『ar』で「痩せて見えるピンク」という特集をやればいいですね。
吉田:ぜひ、お願いします!
*次回は4月20日(土)公開予定です。
- オープンな女性に「何を言ってもいい」は勘違い【TENGA広報に聞く】
- 勝手に「フツーの女」と「そうじゃない女」にわけるな。TENGA広報に聞く
- TENGAに転職を決めたとき母は泣いた。でも決断は自分でするもの
- 「妊活に対する男性の本音は?」TENGAヘルスケアで聞いてみた
- 「ほら、若い子を見てお姉さまが怒ってるよ」にはもうウンザリ
- これはアウト?セーフ? セクハラは点ではなくて文脈で考える
情報元リンク: ウートピ
夢のある世界観のために。『ar』編集長の考える“ピンクの力”