【今週のボヤき】
同僚は後輩の面倒見もよく、上司から頼まれたことも喜んで引き受けるというタイプなのですが、時々キャパオーバーの仕事を請け負ってしまったり、「そこまでするの?」ということまでやったりしていて時々心配になります。
というのも、彼女はうちの母親と似ているんです。母はよく言えば面倒見が良い、悪く言えばお節介のところがあって、自分では手に負えないことまで「良かれと思って」首を突っ込むので親戚や近所の人と時々トラブルになっていました。
件の同僚も余裕がないのに他人の仕事も背負いこんでトラブルになると私に愚痴を言ってきてそれもストレスです。母親と同じパターンです。2人を見ていて思うのが、おそらく他人を助けることで自分が救われた気持ちになっているんだろうなって。同僚には「余裕がないんだったらあなたがそこまでする必要はないんじゃない?」と言うのですが「そんなこと言うなんて冷たいね」と言われます。最近はこっちに火の粉が降りかかってくるのが嫌なのでなるべく関わらないようにしているのですが、彼女を遠くから見守るしかないのでしょうか?
お節介的な優しさの正体
お節介的な優しさって裏がある場合が多いんです。
自分の力を誇示するためだったり、承認欲求を満たすためだったり、恩を着せて他人をコントロール下に置くためだったり。
決してそんな人ばかりではないのですが、見返りを求めている人がよくやる「優しさ」ですので、懐疑的な目で見られることもあったりして、善意100パーセントでやっている人にとっては若干損をする優しさではあるんですよね。
またお節介な人は依存体質な人を引き寄せてしまう性質があって、依存体質な人は容赦なくその優しさに甘えてしまうんです。
最初は感謝くらいはするのかもしれませんがそれも束の間、依存させてくれる人に対しては「当たり前」と思い込んでしまうのが依存体質な人の恐ろしいところ。
「NO」と言えないお節介な人の性質をいいことに、あれもこれもと優しさを要求するようになり、骨までしゃぶり尽くすくらいにエナジードレインしまくるんです。
お節介な人もさすがに疲弊して「NO!」と断ると、今度は依存体質な人の逆襲に合うんですよね。
「こんな人だと思わなかった!」「裏切り者!」「鬼! 悪魔!」等々、完全なる悪意を向けられて、挙げ句の果てには悪評を吹聴される始末。
だからお節介な優しさというのはトラブルを招きやすいんですよ。
優しさには二種類ある
優しさには二種類の優しさがあります。
ひとつは「してあげる優しさ」、もうひとつは「しない優しさ」。
お節介な優しさは「してあげる優しさ」なのですが、「しない優しさ」というのはお節介とはベクトルが逆なんです。
「他人の悪口陰口は言わない」とか「他人が傷付くことはしない」とか、誰に気付かれるわけでもない静かな優しさ。
見返りなんて返ってくるわけがない優しさなので、それは正真正銘の優しさなんですよね。
べつに特別な何かをしているわけでもないのに、なんとなく雰囲気が優しい人っているじゃないですか。
一緒にいると謎に居心地が良くて、謎に安心できるような人。
そういう人が「しない優しさ」を持っている人であり、正真正銘の「優しい人」なんですよ。
お節介的な「してあげる優しさ」もいいのですが、人に優しくあるためにはこの「しない優しさ」を身に付けること、そして余った力で人助けをしていればいいんです。
優しいのはいいことだとは思いますがベクトルを間違えないように。
「しない優しさ」のほうをデフォルト設定にしておけば、その優しさはいずれ我が身を纏(まと)うオーラになってくれると思います。
同僚にはぜひ「しない優しさ」を教えてあげてください。
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