33歳で手取り約22万円のサラリーマンの「僕」が1億円を貯められた方法を紹介する井上はじめさんの『33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由』(新潮社)が2020年3月に出版されて以来、じわじわと売れています。
「YouTuberになる!」とか「仮想通貨で!」とか「株のデイトレードで!」というやり方ではなく、再現性があっていつでも誰でも始められる方法とは? というわけで、本書から抜粋した内容を3回連載で掲載します。毎週木曜更新。
いつ成長するかわからないから、いつも投資する
みなさんはこのような図を見たことはありませんか?
僕の記憶が確かであれば、中学時代の社会の授業で習った景気サイクルの図です。当時先生が、黒板に波の図を書きながら、次のように言っていました。
「景気は良い時もあれば、悪い時もある」
「この山と谷を越えて次の山になるまで、だいたい10年くらいの周期があるんだ」
世界経済への投資をしている僕にとっては、中学時代のこの教えだけで充分でした。
景気は上がる時もあれば、もちろん下がる時もあるということを理解しておけば、世の投資家が悲鳴をあげてたリーマンショック不況もまったく問題ないはずです。
投資をする人にとって一番怖いのは、自分が運用しているお金が減ることに他なりません。それは僕も同じです。せっかく節約して積立てた大切なお金が減るなんて考えたくもないし、減るくらいなら投資なんかしたくありません。
でも、経済には景気というものがあって、景気にはサイクルが存在する。
いつ下がるかわからないから、みんな恐がって投資をしないのであって、「長期的に見れば、世界経済は成長する!」という確信があった僕は、「今はお買い得の時期にちがいない」と、少しの不安とワクワクした期待感を持てていたのでした。
逆に考えると、いつの時点でも、絶対に右肩上がりするのであれば、世の中には経済評論家も池上彰さんも必要ないでしょう。
結果から見れば、僕が行っていた「毎月10万円を積立てる」という投資法は、リーマンショックのような未曾有の大不況に対して、もっとも効果的な投資法でした。
いつ成長するかわからないから、毎月同じ金額をずっと積立投資するという僕が選んだ投資法は、ドルコスト平均法と呼ばれています。
初心者向けのドルコスト平均法
定期的に一定額で同じ金融商品を購入し続けるという、とてもシンプルかつ簡単な投資法のことを「ドルコスト平均法」といいます(投資信託の初心者向けの本になら必ず書いてある投資法なので、僕が発見したわけではありません)。
この投資法の良い点は、毎月一定額を投資するのだから、自動で購入する設定だけしておけば、今、自分が購入している商品(投資信託)の価格がいくらかを気にしなくていいことです。
毎月、一定額を積立貯金するのとまったく同じ感覚です。そして、購入する商品が安くなっている時はたくさん購入でき、高い時は少ししか購入できないという理にかなった方法でもあります。
僕が購入していた「世界経済に分散された金融商品の福袋」の値段が下がり続けているということは、その商品を割安でたくさん買えているということになります。
投資信託を購入し始めた2007年に比べると、2012年には僕が購入していた商品は半値近くまで落ちていたので、その時期も毎月のように購入するということは、50%値引きで売られているバーゲン・セールにずっと購入していたようなものです。
しかも、バーゲン・セール品にありがちな、賞味期限切れ間近、型落ち品、キズモノというワケではありません。
ただ50%オフなのです。むしろ、それはその時だけの限定特価。
これを買わない手はありません(当時は誰も賛同してくれませんでしたが……)。
僕の「世界経済は成長する」という仮説が当たっているのであれば、いつか絶対に商品価格は上がるはず! (正確には僕ではなくゴールドマン・サックス社の仮説です)
そして、この商品は60%オフになるかもしれないし、70%オフになるかもしれません。逆にいつ定価に戻り、さらなる値上がりをするかも誰にもわかりません。
だからこそ、辛抱強く毎月一定額を購入し続けていたのです。
マイナス150万円の評価額は確かにその時点では損失だったけど、運用に失敗したわけじゃありません。
30年後に億万長者になることを見据えているのであれば、すぐに手元にお金が必要なわけではなかったので、じっと大人しく購入&保有し続けていました。
結果、その後訪れる世界同時株高によって、僕は2013年までの6年間で800万円というお金を積立て、投資信託の資産評価額は2000万円を超えるくらいまで増えたので、そこで初めて、それまで購入し続けた投資信託を全て売却(現金化)して、成功といえる運用ができたのでした。
つまり、20%〜50%オフのバーゲン・セールは約5年間続き、その後、投資信託の価格が買い始めた時の40%増しくらいの値段になったので、高値で全て売ったというわけです。
こうして、僕の資産は2013年に2000万円を超えたのでした。
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情報元リンク: ウートピ
僕の資産が2000万を超えた瞬間…「世界経済は成長する」という確信