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伊藤健太郎「家族の在り方に唯一の正解はない」作品を通じて、変化した家族観

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9月4日(金)に公開された映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』(藤井道人監督)は、中学生のつばめ(清原果耶)が体験する、不思議なひと夏の物語。桃井かおりさん演じる“星ばあ”との出会いや、家族の変化を通じて、葛藤しながらも成長していく少女の姿が描かれています。

今回お話を伺った伊藤健太郎さんは、つばめが憧れる隣家の大学生・亨を好演。役柄をどのようにとらえ、どんなアプローチで練り上げていったのか。伊藤さんご自身が撮影を通じて得た変化とは? 前後編のインタビューをお届けします。

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自分の素に近い部分をリンクさせてつくった「亨」という役

——伊藤さんにとって、亨はどんなキャラクターでしたか?

伊藤健太郎さん(以下、伊藤):まず、この作品はファンタジックな手法を用いていながら、観ている側との距離感が近くて、どこか現実味のある作品です。だからこそ、登場人物の台詞が刺さってきたり、心の動きに共感できたりするのだと思っています。僕が演じた亨は、そんな世界のなかで一番リアルに近いキャラクター。ちょっと不思議なシーンや星ばあみたいな面白いキャラがいることで、ふと現実離れしそうになる部分と、バランスをとるような役割です。

なので、無理にかっこつけたりせず、等身大の大学生である亨を演じることで、中学生のつばめが素直に惹かれるような存在にしたいと思っていました。いつかつばめが昔を思い返したときに、亨がいっぱい思い出されるような人になれたらいいな、という意識もありましたね。

——そんな等身大の役を、どんなふうにつくっていったんでしょうか。

伊藤:たとえば、猟奇的な殺人鬼とか『今日から俺は‼』の伊藤(真司)みたいなキャラクターって、変わっているからこそ演じるヒントが多いんですよね。だから演じるときにも、その引き出しを開けやすかったりするんですが……そういう役に比べると、すごく「普通」な亨はちょっとヒントが少ない(笑)。バンジョーを弾いていたり、後半は松葉杖をついていたり、という特徴はあるんですけどね。

だからこそ、自分の素に近い部分とうまくリンクさせて、演じることを意識しないように心がけていました。「芝居をしよう」と思って臨んだら、亨みたいな「普通さ」ってちょっと濁ってしまうと思うんです。でも、芝居を抜いたらそれはただの伊藤健太郎でしかない。だから“芝居をしていない芝居”をしなくちゃいけないというか……なんか難しいですね(笑)。

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家族の在り方に唯一の正解はない。自分次第でとらえ方は変わる

——役の “普通の部分”をつくっていくの、難しそうです。

伊藤:撮影の空き時間には、役の描かれていない部分についてぼんやり考えてみることもあります。亨の場合は、一人でいるか姉貴といるかつばめといるかだったので、もしかして男友達がいない子なんじゃないかな、とか(笑)。もっとラフなところで言えば、寝るときはパジャマなのかスウェットなのか裸なのか。もし突然コケたら照れるのか隠すのか痛がるのか……みたいな。そういう想像を重ねることで、無意識にキャラクターが出来上がってきたりするんです。

——とくに印象的だった場面はありますか。

伊藤:一番大切に演じたのは、姉の恋人が許せなくてバイクで追いかけたときの「あのとき追いついていたら、殺していたかもしれない」という台詞です。作中での亨は、つばめの目線を通して描かれているから、基本的にはけっこう大人っぽく見えるんですね。でも、本当の亨はまだ大学生だし、そこまで大人ではない。だから、感情があらわになっているこの台詞のときに、亨の等身大が見える気がしたんです。あの場面を起点に、亨もまた人間として変化していくイメージを持ちました。

劇中より

劇中より

——そんな亨を演じて、伊藤さんご自身になにか変化はありましたか?

伊藤:家族のとらえ方には、強く影響を受けました。本作にはいろんな家族が出てくるんです。亨もつばめも星ばあも、それぞれに異なるかたちの家族がいる。とくにつばめの家庭はちょっと複雑で、お母さんとは血がつながっていないし、両親のあいだに新しく妹も生まれてきます。だけどつばめたちは、それでもちゃんと家族なわけです。

そういう姿を見ているうちに、両親と血のつながった子どもがいて、兄弟がいてペットがいて……という家族の在り方は理想かもしれないけれど、ひょっとして正解ではないのかもしれないと思うようになりました。血のつながっている人だけが家族というわけでもないし、在り方はそれぞれ。そこにある家族のかたちを正解だと思うか、間違いだと思うかは、本人次第なんですよね。そんなふうに、新しい家族観を考えさせてくれる作品でした。

■映画情報

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『宇宙でいちばんあかるい屋根』
©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
9月4月(金)より全国公開中
配給:KADOKAWA

後編は9月8日(火)公開予定です。
(取材・文:菅原さくら、撮影:青木勇太、編集:安次富陽子)

情報元リンク: ウートピ
伊藤健太郎「家族の在り方に唯一の正解はない」作品を通じて、変化した家族観

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