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仕事柄、知り合いは多いので「○○さんとお知り合いなんですね、紹介していただけますか?」と言われることが多いです。私自身がしがらみが嫌いというのもあって「○○さんなら連絡先を公開しているので直接連絡してください」「HPのお問い合わせフォームから送ったほうが早いよ」と言ってしまうことも多いです。会いたい人がいたら直接連絡を取ったほうが早いと思ってしまい……。
もちろん、「誰かこういう仕事できる人いないかな?」と言われて該当する人がいたら紹介するのですが、それでも連絡先だけ伝えてあとは勝手にどうぞというスタンスです。
昔から人間関係を築いていくのが苦手で、相手に変な気を遣わせたくないと思っているのですが、冷たいでしょうか? “おつなぎ文化”でつながっていっている人を見ると「面倒見がよくて偉いなあ」と思ってしまいます。
“おつなぎ”なんてめちゃくちゃ面倒だけど…
仕事関連で下手に紹介すると、紹介してハイさよならというわけにもいかず、紹介した手前両者の間に入り上手くマッチングさせてあげなければならないし、その労力を考えると途方もなくめんどくさいんですよね。
もし話が上手くまとまらないことがあれば、自分の面目も丸潰れで、もちろん紹介したほうもされたほうも徒労に終わるだけだし、誰も得をしないという地獄で、上手くいったとしても自分には何も得はない、労力とリスクは大きく見返りはゼロの仕事。
どうして人はこんな面倒な仕事をするのだろうか、世の中の人は皆お人好しなのだろうか、これも古代の時代より受け継がれてきた意味のない慣習なのだろうか、それとも自分がサイコパスなのだろうか。
そもそもこんな面倒なことを頼んでくる奴はなんて図々しいやつなんだろう、きっと他人の家の冷蔵庫を勝手に開けるようなやつに違いない、そして勝手に缶チューハイを飲み、人のベッドで酔い潰れるようなやつに違いない。
なんて図々しいやつ、そんな厚顔無恥で恥知らずなやつの言うことなんて聞いてたまるものですか、おつなぎなんて断固拒否してやる。
と、憤慨する気持ちもなんとなくわかるのですが、よくよく考えてみると、自分自身もそのおつなぎ文化の恩恵を受けてきたんですよね。
特に駆け出しの頃なんかは右も左もわからず、よく知人の人脈にすがったものです。
あのとき「面倒だから」という理由で見捨てられていたら、未来が大きく変わっていたのかもしれません。
自分の人脈を頼られるのも悪くない
自分はおつなぎ文化の恩恵は受けるけど、他人にはおつなぎ文化の恩恵を与えないというのは、人の道理に反しているような気がします。
それこそ他人の家の冷蔵庫は勝手に開けるくせに、自分の家の冷蔵庫を勝手に開けるようなやつは絶対に許さないという図々しいやつになってしまうような気がして、自分のプライドにも触ります。
そもそも他人から自分の人脈を頼られるって、いつか憧れた大人になったような気もして、そんな大人にやっと自分もなれたのかなと、悪い気がしないでもありませんよね。
もちろんすべてを安請け合いする必要はありませんが、もし余力が残っているのなら、ひと肌脱いであげてもいいんじゃないかと私は思いますよ。
助けてもらう側から助ける側へジョブチェンジ、人間的にワンランクアップするチャンスでもありますからね。
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