10月末、オーダーメイドウェディング事業などを行うCRAZY(東京都墨田区)にて、CRAZY WEDDINGブランドマネージャーの山川咲さんと、キングコングの西野亮廣さんによる対談が行われました。テーマは「#結婚式に自由を」。
正解がひとつしかないように感じてしまう結婚式ですが、本当はもっと自由に楽しくできるのでは——?
日頃私たちが抱えている結婚式にまつわる「これって、どうなの?」について、会場の参加者も巻き込んで、山川さん、西野さんが本音で語り合いました。イベントの一部を編集してお届けします。
結婚式場なんて絶対持たないと思っていたけれど…
山川:11月22日は「いい夫婦の日」ですね。実は……私たち、CRAZY WEDDING(以下、クレイジー)は、2019年春に、表参道に人生の節目を祝うブランド施設“IWAI(いわい)”を開業予定なんです。
西野:なんなんですか? IWAIって?
山川:表参道に会員制の自社施設を新しく持つことにしました。「会場なんて絶対持たない」と思っていたのですが、やってみよう、と。オーダーメイドウェディングを6年手がけてきて、7年目にしてという部分もありますね。
西野:どうして、持とうと?
山川:オーダーメイドでできることって、限られていると思うようになって。全ての現場に毎回2トントラックで行って、セッティングしてというのは、数をどんどん拡大していけるビジネスではないんです。もちろん、事業としては拡大よりもプレミアムに作っていくべきだなという思いもあります。
それでも、もっと多くの人たちに本当にいい結婚式を届けたい。そう思った時に、本当にいい結婚式を多く届けることができる、新しいフォーマットが必要だなと思いました。
結婚式はアップデートされないの?
山川:IWAIの取り組みについては後半にお話しするとして。「結婚式をとにかく解放して自由にしたい」というのが私の思いです。6、7年前にジャンヌ・ダルクばりに、「結婚式ってもっとすごくない?」「もっとパワーがあるのに!」って起業したんですけど、そろそろ第二の革命を起こそうと。
西野:結婚式ねぇ。覚えているのは、(相方の)梶原くんの結婚式で、10年以上前かな……。あ、違った。今年の夏にオンラインサロンのメンバー同士が結婚したので、行きました。「どんな結婚式ならくる?」と聞かれたので「バーベキューやろ!」みたいな話をしたんです。みんなで肉を食べながら、わーってするのが楽しいじゃないですか。そしたらふたりは本当にバーベキュー会場で結婚式をしたんですよ。その前が梶原くんの結婚式で、それ以外は断り続けました。
山川:えー! 誘われないですか?
西野:誘われますけど、面白くないので。そんなことに時間を使いたくないなぁ……。行かない理由は主にふたつですね。まず面白くない。司会者が出てきて、食べたくない料理を出されて、ナニコレ……みたいな。
あとは、地下の劇場出身なので、どの照明がどのくらいお金かかって、このセットを組んだらこれくらいってだいたいわかるんですよ。すると、計算が合わないなって思ってしまって。せっかくのハレの日に、新郎新婦に(費用が)結構かかっているな思うと……。
山川:悲しくなる。
西野:そう。悲しくなっちゃうんですよ。そういうのを見たくない。面白くないというのと、予算が合ってない問題ですね。ライブにいくノリで、むっちゃ楽しいな、って思えるならいいんですけど、お金をかけて、誰かの結婚式のコピペみたいなのをずっと見させられるのはちょっと……。山川さんは結婚式、行きます?
山川:起業してから呼ばれなくなりましたね(笑)。クレイジーの結婚式以外あんまり行っていいない。
西野:確かに、山川さんがきたらチェックされそう(笑)。ただ、みんな似たような気持ちがあると思うんですよね。人間関係があるから、なかなか断れなくて、とりあえず参加するけど……。僕みたいにお金がいくらかかっているだろうなと思わないにしても、退屈さみたいなものはありますよね。これだけエンタメが転がっていて、楽しいものがこんなにある中、そこだけアップデートされていないじゃないですか。
山川:うん。いつから止まっているんだろう。
そっちのルールを押し付けないで
山川:西野さんご自身の結婚は?
西野:しないかもしれないです。一生。幼稚な意見なのかもしれないけど、面倒臭いことが増えそう、時間が奪われそうだなって。今で結構いっぱいいっぱいなので。あれこれね……山川さんがいる前で言うのもあれなんですけど、僕、結構ヤリチンなので(苦笑)。不倫したらめちゃくちゃ怒られそうじゃないですか。それツラいなと思って。
山川:女性とお付き合いするのはいいけど?
西野:いいけど、結婚は嫌ですね。付き合う時は「結婚しないけどいいの?」と聞いて合意するんですけど。どこかのタイミングで誰かがね……「女性の時間を奪っておいてズルい」って言い出すんですよ。
僕としては奪っている意識なんて全然ないんですけど。なんか奪ったってことになるんですよね。だいたい怒られます。「なんで結婚しないんだ」みたいな。だけどね、僕この人生で、1度も「結婚します」なんて宣言していないんですよ。昔から結婚願望もないのに……。
山川:大人なのになんで結婚しないんだって。
西野:そう。もちろんしたい人はすればいい。それは大賛成。ただ、そっちのルールを押し付けないでよ、とは思います。
「結婚式を、したい」
西野:山川さんはどうして結婚したんですか? お話ししていると、(結婚よりもっと)やりたいことがいっぱいありそうに見えます。
山川:結婚前も今も、いっぱいありますよ! 私は、結婚式をしたかったんです。
西野:ああ、なるほど。「結婚式をしたい」があったんだ。
山川:24歳で結婚したんですけど、その時はまだウェディングプランナーになる前で。やりたいことを全部入れたら、1千万くらいかかりました。今ならもうちょっと賢くできるんですけど(笑)。その時は何も知らない一般人に1千万円の見積もりがいきなり出されて……。ひぇーって思いながらも、やりたいことは諦めたくないから「じゃあやります」って言って、そこから梅干しご飯生活をしてしのぎました。
西野:えっ!? そんなにかかるんですか?
山川:ちょっと特殊ですね。300人くらい呼びましたし。あれもしたい、これもしたいというのを全部叶えたくて、サンバ隊も呼びました。フルパッケージで全員。
西野:全員(笑)。結婚っていいですか?
山川:いいですよ。私は賛成派です。
西野:そっか。ただ僕は浮気できないとかがが嫌でね。
山川:縛られるのが嫌なんですね。
西野:そうですね。僕も相手を束縛したりはしないので。相手が浮気するのも構いませんよ。好きな子だから、好きなことをしてほしいと思うじゃないですか。
山川:……なんか、なるほど。
イベント開始から、「そうなんだ!」が飛び交い、西野さんと山川さんのお互いの結婚や結婚式に対する温度感が伝わってきました。次回は、「結婚式のここが不自由だよね」について語り合ったシーンをピックアップします。
(構成:ウートピ編集部 安次富陽子 写真提供:CRAZY/Ayato Ozawa
instagram :@ayatoozawa)
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情報元リンク: ウートピ
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