子どもの頃はお世話になっていた文房具。大人になるにつれて遠ざかり「メモや予定はデータ管理が中心」という人も多いのでは? しかし、文房具も日々進化を遂げていて、使い方一つで毎日の仕事の強い味方になってくれます。
文具プランナーでウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長の福島槙子(ふくしま・まきこ)さんに「気分も上がって仕事もはかどる」文房具を紹介していただきます。
第41回目のテーマは、新元号(令和)になっても使いたい「平成の名文具」です。平成の31年間には、数々の名文具が登場しました。なかでも、平成は世界中で愛用されている名ボールペンが登場しました!
Contents
国民的ボールペン「ドクターグリップ」シリーズ 1991年(平成3年)
はじめにご紹介するのは、「これが欲しい!」と指名買いされるほど人気を博した「ドクターグリップ」シリーズ。今でこそ、会話の中で「ドクターグリップいいよね」などと名前で登場するのはよくあることですが、当時はあくまでもボールペンはボールペン。“銘柄買い”するのは、当時では異例のことでした。
最大の特徴は、その名の通り、首や肩、腕にやさしいドクターグリップ。人間工学に基づき、無理なく握れる軸径とラバーが採用されました。現在では、グリップにラバーが採用されているボールペンがスタンダードですが、その元祖でもあります。
「疲れを軽減する筆記具」として開発された初代ドクターグリップですが、現在も豊富なラインナップをそろえ、国内販売本数累計1億本以上を達成しています。まさに国民が一度は手にしたことがあるであろう“国民的ボールペン”といえそうです。
商品名:「ドクターグリップ」シリーズ(パイロット)
価格:500~800円(税抜き)
「サラサクリップ」シリーズ 2003年(平成15年)
今でも女子高生の間で高い人気を誇っている「サラサクリップ」シリーズが登場したのは今からちょうど16年前のこと。ジェルインクならではのサラサラした書き心地が人気を博しました。
現在では、全56色のインク色が展開されています。スタンダードカラーに加え、ミルクカラーやネオンカラー、ビンテージカラーまでそろう「サラサクリップ」シリーズは、手帳やノート、イラスト描きまで多様な用途に使えるので、働く女子にもピッタリです。
商品名:「サラサクリップ」シリーズ(ゼブラ)
価格:100円(税抜き)
「エナージェル」シリーズ 2003年(平成15年)
「サラサクリップ」シリーズと同じ年に発売*され、特に大人のファンが多いのが「エナージェル」シリーズ。クリアで鮮明な文字が、なめらかに書けるのが人気の秘密です。乾きが早いゲルインキを採用しているため、紙が汚れにくく、仕事で使うのにぴったり。
*国内発売年が2003年。国内販売に先駆け、2000年にアメリカで販売を開始しました。
基本の「エナージェル」のほか、「ノック式エナージェル」や大人っぽい「エナージェル クレナ」など、国内販売製品では9種類を展開しています。
商品名:「エナージェル」シリーズ(ぺんてる)
価格:100円~2,500円(税抜き)
「ジェットストリーム」シリーズ 2006年(平成18年)
従来の油性ボールペンは有機溶剤をベースに染料を用いた高粘度インクを搭載したボールペンです。しかし、“クセになる、なめらかな書き味”でおなじみの「ジェットストリーム」シリーズは、低粘度油性ボールペンの先駆けとも言える名文具。世界初の新開発インクを搭載しています。
油性インクとしては珍しく8色のカラーインクを楽しめる「ジェットストリーム カラーインク」が人気を集めています。
また、社会人向けに高級感のある軸デザインの「ジェットストリーム プライム」シリーズもオススメです。
商品名:「ジェットストリーム」シリーズ(三菱鉛筆)
価格:150~5,000円(税抜き)
「フリクション」シリーズ 2007年(平成19年)
ヨーロッパで先行発売されて大ヒットとなったのが、“消えるボールペン”として知られる「フリクション」シリーズ。60℃以上になると色が消える独自の「フリクションインキ」を使用しており、専用ラバーでこすると摩擦熱で色が消えるという仕組み。消しカスが出ないのも特徴のひとつです。
現在では、ボールペンのみならず、サインペンやマーカー、色鉛筆、スタンプにいたるまで、さまざまなバージョンが展開されています。世界累計販売本数20億本を突破している同シリーズは、廃盤になったら困る人がたくさんいそうな、唯一無二の存在だと言えます。
商品名:「フリクション」シリーズ(パイロット)
価格:100円~3000円(税抜き)(税抜き)
「プレピー」シリーズ 2007年(平成19年)
「フリクション」シリーズと同じ年に発売されたのが、世界一安いと話題の万年筆「プレピー」シリーズ。摩擦に強いステンレスを使用したペン先や、1年使用しなくても乾かないキャップなど、万年筆として画期的な高機能を持ちながら、300円というのが驚きです。
実は、「ボールペンと同じくらい気軽に使って欲しい」という願いが込められて誕生した同シリーズ。世界累計販売本数1,000万本を突破し、一番売れている万年筆と言われています。最近のインクブームに乗じて、新元号になってもさらなる躍進が期待できそうですね。
商品名:「プレピー」シリーズ(プラチナ万年筆)
価格:300~450円(税抜き)
まきの一言メモ
今回は、ボールペンを中心に平成を代表する筆記用具をご紹介しました。それまでは会社で支給されたり、おまけでもらうものという存在にすぎなかったボールペンですが、各メーカーが書きやすさや握りやすさ、カラーバリエーションを追究し、個性のある唯一無二のボールペンが登場しました。
お気に入りのボールペンを投票する企画「第8回 OKB*48 選抜総選挙」も開催されるなど、平成生まれのボールペンたちは次の時代でも長く愛用されるに違いありません。
*お気に入りボールペンの略
- 荷物はなるべく軽くしたい…! 今年注目のA5スリムノートって?
- バレットジャーナルって知ってる? ノートとペン1本で始められる話題の手帳術
- こ、ここにメモが欲しかったの…! PCまわりで活躍する文房具
- なくなったら困る…!「令和」になっても使いたい“平成の名ボールペン”6選
- 「自分を変えたい!」と思ったら…“ご褒美”ではなく“逆算”でバッグを買おう
- ひゃん!シャンシャンみたい! リアルでかわいいパンダの文房具4選
情報元リンク: ウートピ
なくなったら困る…!「令和」になっても使いたい“平成の名ボールペン”6選