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せきが止まらない…風邪じゃない? 何科を受診する?【臨床内科専門医に聞く】

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風邪をひいたとき、せきが止まらなくてつらい思いをしたことはありませんか。とくに布団に入ると連発する、歩くとひどくなる、2週間ぐらい続いているなどだと、不安になってきます。長引くせきは風邪ではないのか、原因は何なのか、何科を受診すればいいのかなど、臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院に聞いてみました。

せきは異物を取り除くための体に必要な防御反応

はじめに正木医師は、「せきが止まらないと体力を消耗するので、免疫力が低下して風邪以外の感染症にかかりやすくなることがあります。安静にしてという体からのサインです」と言い、なぜせきが出るのかについて、次のように説明します。

「せきは苦しいものですが、実は体を守ろうとする防御反応です。口や鼻から細菌やウイルス、ほこり、煙などが気道に入ると、のどや気管の粘膜が『異物だ』と反応します。すると脳から指令が出て、異物を取り除こうとしてせきが出ます。これを生体の『せき反応』といいます。

食事のときに間違って、食べ物や飲み物が気管に入るとむせるでしょう。それもせき反応です。せきをして追い出さないと、異物が肺まで到達して肺炎を起こしかねません」

せきが防御反応であるならば、市販のせき止めの薬でせきを止めようとしないほうがいいのでしょうか。

「せきの状態によりますが、自己判断で市販薬を服用してせきを止めようとするのはかえって危険なことがあります。もし、3週間以上せきが続く、高熱がある、仕事や生活にさしさわるほどつらい場合は、ほかの病気が隠れていることもあるので、内科か耳鼻咽喉科を受診してください」

せきがつらいときの受診のポイント3つ

「せきが3週間以上続く場合は医療機関へ」ということですが、正木医師は、「せきは医療の診断基準として、おもに性状(タイプ)別や継続する期間、ほかの症状によって種類があり、それらをみて原因を特定していきますと話し、その基準をこ説明します。

「せきの性状として『たんがからむかどうか』・『たんの色はどうか』、期間では『3週間続くかどうか』、ほかに『発熱があるか』を考えます。

たんの色は、無色透明か白なら、風邪やインフルエンザなどウイルス性感染症やぜんそくと考えます。また色が濃くなったり、量がいつもより多くなったりした場合は、副鼻腔(びくう)炎(慢性ならちくのう症)や慢性気管支炎、肺炎など細菌による感染の可能性があり、抗生物質による治療が必要です。

普段からたんの性状や色を観察し、早めに感染をみつけるようにしましょう。次に、せきの種類について整理しておきます」

<せきの性状と原因>
・「たん」を伴う「ゴホゴホ」という湿ったせき(湿性せき)…風邪やインフルエンザ、肺炎などの感染症・副鼻腔(びくう)気管支症候群や後鼻漏(こうびろう)などの鼻の病気・慢性気管支症候群(COPD)

・「たん」を伴わない「コンコン」という乾いたせき(乾性せき)…せきぜんそく・胃食道逆流症・アトピー咳嗽(がいそう。※せきのこと)・感染後咳嗽・百日咳(ひゃくにちぜき)、心因性咳嗽

<せきが続く期間と原因>
・急性のせき……3週間以内で治まる。原因は、風邪・インフルエンザ・急性気管支炎など。

・遷延(せんえん)性(※しつこく長引くこと)のせき……3~8週間続く。せきぜんそく、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症(逆流性食道炎など)、慢性気管支炎など。

・慢性のせき……8週間以上続く。ヒューヒューというぜん鳴がある場合はぜんそく・ぜん鳴がない場合はせきぜんそくなど。

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せきが「長引く」の目安は3週間

そうしますと、3週間以内に治る急性のせきの場合は防御反応をくり返していると考えていいのでしょうか。

「風邪やインフルエンザでは鼻や熱などのほかの症状があるのが一般的です。それらとともに、3~7日ぐらいでじょじょにおさまってくる場合は、心配はいらないでしょう。ただし、発熱がある、つらくて苦しい場合は胸部X線検査をして、肺に異常がないか、例えば肺炎の徴候や結核、肺がんでないかどうかを確認します」と正木医師。

次に正木医師は、せきが続くときの期間について、
『長引くせき』の基準は、3週間を目安と考えてください。3週間以上続くと、別の病気が隠れているか、重篤な病気であることが多くなります。この場合も胸部X線検査などをして、上記の病気などから診断をします。それによって、呼吸器内科や消化器内科を紹介することがあります」

さらに正木医師は、受診の際に気を付けるべきこととして、次のことをアドバイスします。

「これらのポイントから、医師は、『せきが出始めてから何日ぐらい経つか』と、『たんはからむかどうか』、『たんの色はどうか』、『発熱があるか』また、『鼻やのどなどほかにつらいことは』などを質問するので、ご自身の症状を観察しておくと診断がスムーズでしょう。手帳やスマホのカレンダーに記録しておくなど工夫をするとよいでしょう。

ただし、3週間待ってから受診するのではなく、つらい、しんどいと思えばすぐに、また、日ごろからせきが出やすい、前に肺炎を患ったことがある、インフルエンザなどの流行時期で周りにそのような人がいたなどの場合は、できるだけ早く受診してください」

せきは体の防御反応であり、その原因は風邪以外にもさまざまな病気があるということです。せきが出はじめたら、日にちやせきの様子、ほかの症状を記録して経過を見つめながら、早めに医療機関を受診するのが得策ということです。

(構成・取材・文 藤井 空/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
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