短い夏が過ぎ、秋の気配を感じるこのごろ。秋の夜長には、元気をチャージできるような海外ドラマやリアリティーショーを楽しんでみませんか?
『ハピドラ!』(柏書房)の著者でイラストレーターのモモモスパークルさんに、オススメのプログラムをピックアップしていただきました。第2作目は、夫たちの衝撃の告白から物語が始まる海外ドラマ『グレイス&フランキー』です。
■あらすじ
自由奔放でアートを愛するグレイスと、真面目で何事もきっちり管理したいタイプのフランキー。長年連れ添った夫と愛する子供たちに囲まれて、順風満帆の人生を送ってきたようにみえた2人。ところが結婚20年目に、それぞれの夫から離婚したいと打ち明けられる。
「僕たちはゲイで、愛し合っている。これからは自分に正直に生きたいんだ……」と。
突然のカミングアウトにうろたえ、行き場を失ったグレイスとフランキーは仕方なく海辺の家で一緒に暮らし始める。趣味も性格もとことん正反対のふたり。初めはぶつかってばかりいたけれど、共同生活のなかで次第に気持ちに変化がうまれ、気づけばお互いにとって掛け替えのない存在になっていく。
年齢に関する2つのことわざ
イキイキと輝くグレイスたちをみていると、二つの年齢に関することわざを思い出す。Age is just a number(年齢はただの数字)、そしてAge is like fine wine.(年齢は良いワインのようなもの)。
Age is just a number ということわざ。年齢なんてただの数字だから、それにとらわれずに生きようという意味だ。次々に新しい出会いやチャンスをモノにしていくグレイスとフランキーも、70歳を過ぎて自分に正直に生きることを決意したソルとロバートも、まさしくこの言葉を体現している。いざ何かを始めるぞ!というとき、「いい年して」なんて言ってくる人がいるけれど、耳をかしてはいけない。
そんな人は大抵決まって、若くして何かに挑戦しようとする人には「まだ早すぎる!」とか言うのだから、気にする必要なんてない。自分を信じさえすれば何を選ぶのも自由だ。
”Age is like fine wine”。人もワインも、年を重ねるごとに美味しくなる、そういう意味のことわざだ。エピソードが進むにつれてどんどん美しくなってゆくグレイスたちは、そのブレない強さと柔軟さで「これがイカした年齢の重ね方よ」と見せつけてくれる。歳を重ねるというのは、なんて楽しくて美しくて素敵なことなのかしら、そう思わせてくれる先輩が身近にいると、とても心強い。
今の顔が好きという父。ピアスをあけた母
私の父はよく笑う人で、目尻に超キュートな笑い皺がある。そのシワを気に入っている父は、若い頃よりも今の顔のほうが好きだ、と言う。最近私の目尻にも、父によく似た笑い皺ができてきたことに気付き、なんとも言えない幸せな気持ちになった。
おしゃれ好きの母は50歳をすぎて初めてピアスをあけた。最近の趣味はもっぱらピアス集めだ。
そうやって身近な人生の先輩たちが、いつだって全力で楽しんでいるのをみていると、これからの人生で私を待ち受けているであろう数々の冒険を思ってわくわくしてくる。
年齢を重ねること、年齢にとらわれないこと、両方の素晴らしさを教えてくれる『グレイス&フランキー』。新しく始めたいことがあるけれど、踏み出す勇気がでないとき、このドラマが背中を押してくれるはず!
(イラスト・文:モモモスパークル、編集:安次富陽子)
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情報元リンク: ウートピ
これからの自分の顔が楽しみになる『グレイス&フランキー』【秋の夜長にイチオシ!プログラム】