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あれ? 急に彼のことが「小さく」見えてきた…友達の前で恥をかかせないで

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恋愛経験をある程度積み重ねてきて、酸いも甘いも知っているオトナだからこそ、パートナーにあえて「言わない」ことをあえて拾って、恋愛コラムニストの桐谷ヨウさんにアドバイスをいただく連載「◯◯って言わない女子」。

ヨウさーん! 今回はこんなつぶやきを発見しましたよーー!!

【今回のつぶやき】

「仕事のことは話さないで」

この前、彼と一緒に学生時代の友達の個展に行きました。私の友達と彼は初対面だったので軽く紹介をして楽しい時間を過ごしたのですが、彼が「〇〇ちゃん(私)は最近こんな仕事をしてるんです」といきなり話し始めて恥ずかしい思いをしました。

学生時代の友人はみんなそれぞれの道を歩んでいますが、私たちの関係性は社会的評価や仕事とは離れたぶっ飛んだところにいる感じです。もちろん仕事の話をしないわけではなく、集まれば仕事の愚痴も言うし、それぞれの業界の話もしますが、仕事は私の一部にすぎません。

だから、仕事や社会的評価を軸にしか会話ができない彼のことを「小さいな」と思ってしまいました。もっと広い世界を見ろよと。

帰り道で「私の仕事の話とかはしないでほしい」とやんわり伝えたのですが「え? 事実なんだからいいじゃん。君はもっと自分の仕事をアピールしたほうがいいよ」と、逆に怒られました。自分のムラの掟の話をほかのムラの人に説明してもしょうがないだろ! 世界線が違うんだよ! とキレそうになりました。

「私の大事な友達」が「私の好きな彼」と合うかは分からない

こんばんは、あらゆるムラ意識が大嫌いなヨウさんです。最近のインターネットはムラ意識のぶつかり合いに見えます。

なるほど、彼氏さんと学生時代の友人の個展に行きました、と。そこで彼はあなたの仕事や社会的な評価軸上の話ばかりする。この空間はそんな話をする場じゃねーよ! そういう部分とかけ離れた部分に私たちの関係性の尊さや楽しさがあるんだよ!

そんなふうに聞こえました。

俺個人の感覚からすると、ご相談者さまの彼氏をけなすオンリーになってしまうので、今回は毛色を変えて「このズレって何なんだろう?」というところをお話しします。

おそらくご相談者さまの“怒りの正体”ともかけ離れていない内容だと思います。

パートナーが形成するグループに溶け込むのは意外に難しいことです。“好きな人の好きな人だから、うまくやれる”と思いがちですが、意外にそうじゃない。

なぜなら背景にある価値観がまったく違ったりするからです。人間関係はリンクではなく、連鎖です。Aさんと仲が良いBさん。Bさんと仲が良いCさん。AさんとCさんは必ず好意的にリンクするかというと、Bさんを媒介にした連鎖なので、必ずしもうまくいかないのです。

このあたりに俺自身も「難しいな」と感じたりします。「敵の敵は味方!」って格言はけっこう的を射てる気がしますけれど。

おそらく彼とご相談者さま、ご相談者さまとご友人には、ご相談者さまを媒介とした断絶があります。別の言い方をすると、ご相談者さまは彼と友人とは別の箇所でつながっているのです。そりゃ噛(か)み合いませんよね。

違和感やイライラの正体は、違うつながりを、適切でないシチュエーションで出してきたことに間違いありません。

若者に説教する高齢者、自慢話しかできないおじさんたち…

次にコミュニケーション能力についてお話しします。コミュニケーションはいろいろな要素があります。必ずしも重要なパートではないですが、無視できないものとして“いろいろな文脈で適切に振る舞えるか?”というものがあります。

これは「フレームを読む」とか「コードを理解する」とか言われているものです。日本語では背景と空気と文脈という言葉の中間ではないでしょうか。

例えば会社で仕事の話をするのであれば饒舌(じょうぜつ)で切れ味のある人が、プライベートの顔ではポンコツでろくに人と話すことができないというのはあるあるです。

それは“会社の仕事と立場”という背景をもとにならば適切に振る舞えるけれど、背景自体が読み取れない状態では、何を喋って良いか、どう振る舞えば良いか分からない。そういうことなんでしょう。

ちょっと違う例で言えば、年配の人が若い者に説教しかできないのはこれと一緒です。若い世代の背景、空気感、文脈を分からない。だから若い子が何を考えてその言動を取っているのか分からない。どう振る舞えば言葉が届くのか分からない。

そこでありがちなのは、旧世代の理屈と立場をかさに着て、自分のスタイルで押し切る……というアクションです。おまけに良かれと思ってやっている人が多いのが本当にエグい。

あるいは飲み屋のオネーちゃんに仕事の自慢話ばかりする人。おそらく自分が確立した背景・文脈を聞いてもらうことでしか、会話を成立させることができないのでしょう。趣味はなくなっていき、世代間の共通話題がないだけに、双方向のコミュニケーションが成立しないのです。

私にとって「いいパートナー」なら問題ない

彼が“コミュ障”かどうかは分かりません。ただし、ご相談者さまとご友人の関係性の背景や文脈、その空気感を読み違えて“すべっていた”のは間違いなさそうです。おそらくご友人はニコニコ聞いてくれて、それを見てご相談者さまも「悪いなー」と心の中で手を合わせていたでしょう。そして彼自身は「俺の何が悪い!」となっていることでしょう。

まぁ、でも違う連鎖の仕方をしているグループと接触させないかぎり、あなたにとっては良い彼氏さんならば、それでも良いのでは? と思ったりもします。自分が持つ人間関係全てを統合する必要もないですしね。

今回は相談に対する回答というよりは、俺が考えたことをお返事として書いてみました。自分自身も気を付けなくてはなーと思ってます。応援しています。

情報元リンク: ウートピ
あれ? 急に彼のことが「小さく」見えてきた…友達の前で恥をかかせないで

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