ラブドール職人であることを妻に隠し続ける夫・哲雄(高橋一生さん)と秘密を抱えながらも夫を献身的に支える妻・園子(蒼井優さん)の美しくも儚(はかな)いラブストーリーです。
美人で気立てもよく、周囲から”理想的な妻”と思われている園子を演じた蒼井さんにお話を聞きました。
うまくいかないときは「自分っぽい!」と口に出してみる
——蒼井さん演じる園子はまわりからは完璧な妻として見られています。まわりの女性を見ていても、つい「ああすべき」「こうすべき」に縛られてよき妻・よき母になろうとがんばりすぎてしまうことがあるなあと思いました。
蒼井優さん(以下、蒼井):多分、自分をがんじがらめにするのって結局自分なんですよね。だから自分で自分に期待をかけ過ぎてないかというのを確認して、合格ラインをちょっと下げてあげるのが必要かなって。
私も元々、自分に期待していた部分が大きかったし、自分のことを「できる人」だと思っていたところがあります。
でもあるとき、「あれ? そうでもない」と気付いたんです。「そういえば、誰にできるって言われてたんだっけ?」って。「あ、自分だ」と思って、うまくいかないときに悲しくなるのは自分ができると思っていたからで、元々できないと思ったら、うまくいかなくても「自分らしい」と捉えるようになりました。それが30歳を超えて見つけた、自分が生きる上で楽になるコツです。
だから、嫌なことが起きたときも「自分っぽいな」って言っちゃうんです。「私っぽい!」と口に出すと、諦めるわけではないけれど変に悲劇のヒロインにならなくて済む。これは本当に自分が生きていて見つけた逃げ道ですね。
今日はかわしておきたい日ってあるじゃないですか? 「今はちょっと、そういうのいらないです」みたいな。そういうときに口に出すと楽になる魔法の言葉だと思います。
「誰を好きか」より「誰といるときの自分が好きか」の意味
——蒼井さんが去年の6月に結婚された際、ヒャダインさんが「『誰を好きか』より『誰といるときの自分が好きか』が重要らしいよ」と友達が教えてくれて、その通りだなあと思ったので書いておきます」というつぶやきの“友達”は蒼井さんだったと明かしたことが話題になりました。どうしても、あの言葉の意味について蒼井さんに直接伺いたかったんです。
蒼井:本で読んだんです。私もそれを読んだときに、「なるほど」と思ってヒザを打って。それって恋愛に限らず、友人関係でも言えることなんですよね。
例えば、友達と会ったり、人と会ったりした帰り道に、私は「今日の自分は好きだったか?」と自問自答して判断しています。それでいつも良い友達に囲まれているなあと思いながら帰っています。
——「今日の自分は好きだったな」と思うときはどんなときですか?
蒼井:相手に合わせて会話をしているのに楽しかったなとか。2人でキャッキャと盛り上がったときとか。
ストレッチもそうですが、前屈すると後ろが伸びている感覚のほうが強くて、限界に感じるけれど、限界にきたときにおなかの内側を縮める感覚にすると、もう一歩先に行けるんです。
それと一緒で、人間関係に悩んだときも自分の主観という視点を真逆に持っていってあげるともう一歩先に進めたり、いま固執していることがどうでもいいことに感じたりするんじゃないかなと。
——逆から見てみるんですね。
蒼井:自分を好きかどうかは、素の自分を認めてあげられるかどうか。大人になると、自分が楽しめているかどうか、認めてあげられるかどうかの基準が子供の頃と比べてまったく変わってくる。大人になった今は、その感覚でいいんだろうなという気がしています。
■映画情報
『ロマンスドール』
公開表記:1月24日(金) 全国ロードショー
配給:KADOKAWA
(C)2019 「ロマンスドール」製作委員会
(構成:ウートピ編集部・堀池沙知子、写真:宇高尚弘)
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情報元リンク: ウートピ
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