婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマに、それぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第6回のゲストは、実業家の江村林香(えむら・りか)さん(51)です。前後編。
一番に輝ける「池」を自分の手で作る
川崎貴子さん(以下、川崎):「結婚はこうあるべき」というイメージにとらわれている人は多いと思うのですが、江村さんはそういうものを打ち破ってきた女性。結婚だけではなく、生き方やビジネスも、自分で描いたビジョンをガンガン推し進めて、夫選びを含めて、それをサポートしてくれる人をちゃんと選んでいる。こんな女性はなかなかいないと思うので、ぜひお話をお聞きしたいと思いました。真打登場です(笑)
江村林香さん(以下、江村):釣り糸を垂れる場所が大事なんですよ。私、バツイチなので「次は絶対に幸せになりたい」と思って研究したんです。その結果、夫選びもそうだし、やりたい仕事、どうやって儲(もう)けるかも、結局全て一緒だなと分かった。私が一番に見える “池”を見つけることが大事なんです。
川崎:私たちが出会ったのは20年くらい前。彼女を語るときに有名なエピソードがあって、学生時代に家庭教師のアルバイトをしていたそうなのですが、東大生と勝負をするのは難しいじゃないですか? だから、進学塾ではなくて、かけ算や割り算でつまずいている子供たちに特化した家庭教師の派遣会社に登録したんですよね。
江村:なかなか成績が伸びない子や進学校以外を目指す生徒の指導が専門と言い張りました。お母さんからしてみたら、東大生に高いお金を払うより、“専門”の人にお願いするほうがありがたいと思うでしょう? おかげさまでたくさん仕事をいただけました。
「仕切るタイプ」ではないのに会社を経営
川崎:その理論を自分で見つけて実践するところがすごいなあと思います。それから、定期的にホームパーティーを開いたり、みんながやらないちょっと面倒なことも積極的にやったりと、「幹事力」が高いんですね。
オーナーになるのは一番大変なことなんだけど、一番メリットもある。江村さんに喜んでもらうために、出席者は皆、いろんな人を連れてきたり、情報を持って来たりしますよね。今振り返れば、あの出席者の中にダンナさんもいたし、今は上場企業の社長になっている人もたくさんいた。
江村:実は面倒くさがりなんですよ。会社経営もそうなんですけど、私は自分が先頭を切って何かするタイプではない。でも、外注がすごく上手なんです。家事もそうだし、育児もそう。自分が全部やらなくても、人が集まる「ハブ」みたいな存在になって、人に任せられるところはアウトソーシングしてしまう。
川崎:「出会いがない」と言っている人は、お花見の会をやるとか、パーティーを開くとか、待っているだけではなく、自分から出会いの場を作っていくことが大事なのかなと思います。
曖昧にしていると、曖昧な関係を求める人しか残らない
川崎:江村さんのプロポーズのエピソードが面白すぎて……。
江村:ちょっと“昭和の女”すぎて申し訳ないのですが、私たちの世代って、まあバブル世代なのですが、エッチしたら結婚するものだったんですよ。「そんな世代はない」って、みんな言うけど(笑)。
川崎:江村さんは「エッチしたら結婚する」とか「チューしたら付き合う」とか言っていて、みんな冗談だと思っていたのね。パーティーを仕切っているくらいの人だし……。
江村:そういう女性は重いから、最初から誘わない男性も多いじゃないですか。だから「それでもいい。真面目な子だな」と思ってくれる人を、そこでふるいにかけるんです。
川崎:それで、今のダンナさんと初めてのデートで酔ってお泊まりした後、朝イチで「結婚するよね?」って聞いたんですよね?
江村:前から「エッチしたら結婚する」って言ってたもの。「結婚しないなら二度と会わない」と帰したら、次の日のお昼に会社に電話があって、「明後日、親と会ってください」と言われたの。
川崎:普通は、そこで「もう会わない」と切らないですよね? 要望を提示して、通用しないならそこで関係を断ち切る、その潔さたるや……。
「3年間も付き合ってる彼氏が、いつまで待っても結婚してくれない」と嘆いている女子は、ぜひ参考にしてほしい。「なんで結婚しないの?」って聞けない子がいっぱいいる。
江村:聞いたら重いと思われて、フラれてしまうと心配しているからでしょ。「この人しかいない」と思っているから、フラれたくないんだよね。でも、別れないと次はないですから。
※後編は3月24日(火)公開です。
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情報元リンク: ウートピ
「私たち、付き合ってるの?」なんて聞けない…曖昧な関係を引き寄せちゃってるあなたへ