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「汚部屋」を片付けてほしいと親に言いたいけれど…【お坊さんに聞いてみた】

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“毒親”ではない。きょうだいとの関係も悪くない。でも、なんとなくモヤモヤしてしまいがちな家族との関係。この憂うつをどうしたらいいの?

ということで、浄土真宗本願寺派の僧侶で、『あなたは、あなた。』(アルファポリス)を上梓した、大來尚順さんに、都内で働く女性の実家にまつわるお悩みを相談してみました。5回にわたってお届けします。

大來さん(2017年撮影)

大來さん(2017年撮影)

<今回のお悩み>

実家がいわゆる「汚部屋」状態です。もともと片付けが苦手な家族で、私が子どもの頃から散らかり気味ではあったのですが、子どもが産まれてから目に余るようになりました……。ホコリが子どもの身体に影響するのも心配だし、キレイにしてほしいと言いたいのですが、そもそも現状を汚いと思っていないので、優しく言っても伝わるかどうか。どのように伝えたらいいでしょうか。また、突然そのようなことを言ったら両親は傷つかないでしょうか?

(37歳、既婚、メーカー勤務、鹿児島)

あなたは自律できる人

ご実家が「汚部屋」状態であるとのこと。せっかく帰省して、慣れ親しんだ場所で心身ともにリラックスするはずが、これでは落ち着きませんね。

お悩みを拝見すると、あなたはそのような環境でお育ちになったようですが、その環境に浸りながらもご自身の生活に「汚部屋」癖を持ち込むことなく、整理整頓を心がけておられるようですね。

まずは、そんなあなた自身を褒めてあげて下さい。あなたのような姿勢を持つことは、なかなかできることではありません。大抵の場合は、遺伝とは少し異なりますが、長らく体感してきた家族の習慣や見慣れた光景というものは、自然と引き継がれ、自身の生活にも反映されていくものです。

しかし、稀なケースですが、時としてそれが自分にとってどうしても相容れない場合、反面教師として作用することもあります。あなたは、まさにその稀なケースの中の自律者なのです。

これはあなた自身の能力であり称賛されるべきことでもありますが、同時にそうした今のあなたに導いてくれたご両親の存在も大きなものです。どうかご両親にも感謝の気持ちを忘れないで下さい。

言葉ではなく、行動で伝える

さて、本題はここからです。「汚部屋」という現実を、どのようにすればご両親を傷つけることなく伝えることができるかということですが、方法は二つあると思います。

一つは、あなたが口で伝えるのはなく、行動で伝えていくことです。言葉で伝えようとすると、意図せず角が立ってしまうことがあります。きちんと相手に伝わらず、誤解されてしまうこともあります。

メラビアンの法則というものをご存知でしょうか? これは、 1971年にアメリカで提唱された概念で、コミュニケーションを取る上で、話し手が聞き手に与える影響について「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」のそれぞれの観点を数値化したものです。この法則によると、「言語情報」が占める役割はわずか7%と言われます。そして、「聴覚情報」が38%、「視覚情報」が55%を占めるそうです。

つまり、本当に大事なことを伝えようと思うならば、7%の言葉の役割に頼るのではなく、93%を占める姿勢や行動で思い伝える事が重要だということです。

仏教(禅宗)の言葉に、「以心伝心(いしんでんしん)」というものがあります。これは、「心で以(もっ)て心に伝(つた)う」と書き下し、元来は言葉や文字では分からない仏法の真髄を、師から弟子の心に伝えることを意味します。別の言い方をするならば、本当に大事なことは、文字や言葉では伝わらず、お互いの心と心で会話するしかないということを意味します。

せっかくの帰省ですが、率先してご実家の掃除をしてあげるなかで、コミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。すると言葉以上の効力が発揮されるかもしれません。

心がきれいならば、それでいい

もう一つの方法をご紹介します。それは、あなたの心の持ちようを変えることです。では、どのように変えるかというと、それは最終的には「心がきれいならば、それでいい」という気持ちを持つことです。

少し私の経験談を紹介させて下さい。私には3歳になる娘がいます。活発な子で、じっとしていません。部屋でお菓子やご飯を歩きながら食べてフロア中にクズを落としたり、おもちゃを引っ張り出したり、部屋は散らかし放題です。妻も私できる限り掃除をして片付けますが、毎日きりがありません。

ところが、ある日から娘が掃除を手伝ってくれるようになりました。それは、私たちがお願いしたことでも、しつけたことではありません。妻や私が一生懸命掃除をし、片付けている姿を見て、娘は何かを感じ、私たちの行動を真似るようになったのです。それこそ掃除機のかけ方やゴミの捨て方など、私たちの行動と瓜二つです。

これこそ「言葉ではない伝え方」なのだと思います。掃除の真似をするようになっても、娘は相変わらず部屋を散らかします。これはどうにもなりません。そこで行き着いた境地が、部屋など外見上がいくら汚れようとも、「心がきれいならば、それでいい」というものでした。

あなたの状況に話を戻しますが、どんなことを試みても、ひょっとしたらご両親の「汚部屋」の状況は改善されないかもしれません。もう何十年もその習慣や光景で過ごしてきたのです。本人たちにとっても今更変えることは難しいことでしょう。ある意味、あなた自身がもう変わらないものは変わらないと腹を括る必要があるかもしれません。

その時に必要な気持ちが、「心がきれいなら、それでもいい」です。最終的にはこの大きな心でご両親を受けとめてあげて下さい。せっかくのお盆です。ネガティブな思いより、ポジティブな思いでご家族と時間を過ごされて下さい。

(大來尚順)
第3回は8月22日(木)公開です。

情報元リンク: ウートピ
「汚部屋」を片付けてほしいと親に言いたいけれど…【お坊さんに聞いてみた】

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