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「婚活」ブームから10年…定着した共働きとマッチングアプリ【川崎貴子×白河桃子】

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婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマに、それぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第5回のゲストは、少子化ジャーナリストで、政府の働き方改革実現会議の委員も務める白河桃子(しらかわ・とうこ)さんです。前後編。

「婚活」誕生から10年、舞台はマッチングアプリへ

川崎貴子さん(以下、川崎):「婚活」という言葉が一般的になって10年。この流行ワードの“育ての親”である白河さんと「共働き」と「婚活」についてお話ししたいと思いました。この10年で婚活の傾向に変化はありましたか?

白河桃子さん(以下、白河):目立つ傾向としては、婚活の場が「マッチングアプリ」に移りましたよね。地方行政が「お見合いパーティー」をいくら開いても人が来ない。回転寿司みたいに何十人も会うより、手っ取り早くアプリで見定めてから会うようになった。

白河桃子さん

白河桃子さん

川崎:さんざん合コンして、お見合いや結婚相談所に行ったという方々が「キャリ婚」にも来ます。理由を聞くと「忙しいから」という答えがすごく多いんです。

白河:マッチングアプリのコミュニティは、すごく大きいんですよ。大きいだけに、検索ワードを絞り込むと、ぴったりの相手が見つかりやすい。利用する価値はあると思います。

私の友人も35歳の時にマッチングアプリで出会った10歳上の方と結婚したんですけど、「どうやって見つけたの?」と聞いたら、絞り込みワードが「それ、5人くらいしかいないんじゃない?」っていうくらいピンポイントで(笑)。

川崎:ゆるっと「料理が好きです」とか「優しい性格です」とか書いても全然見つからないですよね。

白河:何十万もコミュニティがあるから、本当に絞り込んで探す。婚活で「しょっちゅう海外旅行に行きます!」とか言うと引かれそうかな? と思うじゃないですか。でも、このくらいしっかりエッジを立てるほうが、自分に合う相手が見つかりやすいんです。

「共働き婚」後を現実的にイメージして

白河:結婚後は2人で家事をどう切り盛りしたいかを記入する欄もあって、「自分がメインで家事をやる」「分担する」「手伝う」など、いろいろな選択ワードがあるんです。男性は「手伝う」を選びがちじゃないですか。でも、さっきの友人は起業して自分が社長をやっているので、「夫がメインで家事をやる」を選ぶとうまくいったそうなんです。

川崎:「キャリ婚」も共働き推奨サイトなので、最初に家事について「アウトソーシングはアリかナシか」などをシートに記入してもらうのですが、辻褄(つじつま)が合っていない場合があるんです。

例えば、激務に就いている男性が「アウトソーシングは使いたくない」「家事は自分たちでやりたい」と記入していると、「え? それって、奧さんに『やって』と言ってる?」と思いますよね。そこは面接で再度確認します。すると、「僕は他人が家に入るのが嫌なんだな」と気が付く。そうすれば、「親族にお金を払って助けてもらう」「電化製品をたくさん投入して、家事は全自動化する」などの対策が見えてきますよね。

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自分の棚卸しをして、正しい“漁場”へ

川崎:「私はこんな結婚がしたい」「こういう人と結婚したい」と主張できる人って、自分の棚卸しができている。ふわっとした考えのまま婚活すると、ただの人気投票になってしまい、有象無象の中に放り込まれてしまう。

「このポイントを分かってくれない相手なら要らない」と言えるくらい、自分の核みたいなものを整理できているかどうかが大切です。「私はこういう結婚生活を送りたい。だから、こういう人と結婚したい」という輪郭があると、「結婚相談所にいる」とか「趣味の世界で見つけるほうがいい」とか、自分の“漁場”も分かってきます。

白河:今の若い子にとっては、結婚しても働くことがデフォルトで、そこからはもう逃れられません。昔は「結婚しなきゃ」「子供を持たなきゃ」という押しつけに対して反発があったんですよ。だけど結婚も出産も「自由だから」となった今、「恋愛して、結婚して、子育てして……というハードルを、どう越えていけばいいのか分からない」と言う。

最近の女子学生の話を聞いていると、結婚は「サバイバル」だと言っています。これからの時代、一人で生きていくのはなかなかツラいので、「いかにパートナーシップ戦略をとっていくか」ということを真剣に考えている。結婚も早くなっていますよ。20代のほうがガツガツしているので、アラサーやアラフォーで結婚したい人は、もっとガツガツしないと負けちゃう。

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「かっこいい男は育休を取る」ロールモデルを

白河:この10年の変化というと、「共働きが当たり前」になったことではないでしょうか。女性が結婚後も働き続けられるようになったのは、2010年に育児介護休業法が改正されて時短勤務ができるようになってから。やっと、正社員として企業に入れば女性の7割は働き続けられるようになったんですね。

でも、「共働き」というベースになる環境は変わったのに、家庭内の役割分担はあまり変わっていない。だから大変なんです。

川崎:モデルケースがない。かといって「これが正解」という形もないので、いろんな事例を紹介できたらいいよねというのが、この連載企画の趣旨でもあるんですよね。

白河:最近の20代には、そのあたりをしっかり考えている子もいますね。わたしの講義の受講者で、25歳くらいで早くに結婚した子がいるんです。すぐお子さんもできて、産休から復帰した後、旦那さんに育休を取らせた。はじめは「早いうちに子供がほしいけど、お金がない20代では無理」と思っていたそうなのですが、わたしの講義を聞いて「共働きなら産める」と気付いたそうなんです。

共働きで産むとなると、夫を「育パパ」にするしかない。夫は大学時代から付き合っていた人だそうなのですが、NPO法人ファザーリング・ジャパンとか、サイボウズの青野(慶久)社長らに会えるような活動に参加させて、「育休を取る=男としてかっこいい」と刷り込み、まったく子育てに興味のなかった20代男子を洗脳。「私は産休明けに会社に戻るから、あなたは代わりに育休を取って家庭に入ってね」と言えるようにしたそうなんです。「すごいな、最近の子!」って驚きました。前の世代の反省は確実に生きている。

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川崎:刷り込み、ほんと大事(笑)。男性の育休取得はまだ全然進んでないんですよ。それなのに、夫に育休を取らせた彼女のオルグがすごい!

白河:「かっこいい男は育休を取る」という男性のロールモデルが必要なのよね。

川崎:企業の中でも、育休を取得した男性の中から出世したモデルを作らなければいけないですね。「育休を取っても、年収はこれくらいをキープできる」というモデルがないと、なかなか取得が進まないのかな。「あいつ育休なんか取って、仕事やる気ないのかよ」と言われる風潮から、「かっこいいね。うちの会社で〇番目だね」というふうに変えていかないと。

白河:働き方改革でだいぶ変わったとは思うんです。私は「働き方改革は暮らし方改革」だと主張してきて、「働き方さえ変われば、男性の可処分時間が増えて、家庭に費やす時間ができる」と思っていました。

ところが、最近の総務省の調査の結果で、「家事に費やす時間が増えたのは女性だけで、男性は新聞とテレビの時間が増えた」ことが分かった。可処分時間が増えただけではダメ。

次は「暮らし方改革」のために、「男性育休義務化」のようなメッセージ性の強い政策が必要ですね。小泉進次郎大臣があえて「育休宣言」を述べ二週間と言ってくれたことで何か空気が変わると期待しています。

※後編は2月4日(火)公開です。

(構成:新田理恵)

情報元リンク: ウートピ
「婚活」ブームから10年…定着した共働きとマッチングアプリ【川崎貴子×白河桃子】

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