高橋一生さんが恋愛映画で初の主演をつとめ、川口春奈さんが自分らしく想いを貫こうとするヒロインをみずみずしく演じる『九月の恋と出会うまで』(山本透監督)が、3月1日(金)に公開されます。
同名の原作小説(松尾由美著)は、「書店員が選んだ、もう一度読みたい恋愛小説第1位」に輝いた傑作小説。“未来からの声”により命を救われた志織でしたがタイムパラドックスが生じ1年後に志織の存在が消えてしまうと平野は推測。“未来からの声”の主を探すため2人は奔走していきます。
ちょっと不思議なマンションに引っ越してきた“志織”と、小説家志望の隣人“平野”。2人は急速に惹かれ合っていくものの、自分の殻を破れない“平野”の行動が、切なすぎるすれ違いを生んでいきます。
自分の気持ちに素直になればいいのに、行動に踏み出せない。踏み出せないから、自分を取り巻く環境が一切変わらない。“平野”と同じように、自分の殻を破れない人、多いのではないでしょうか?
それでも、抑えられない気持ちは膨れ上がっていく——そんなあなたへ、高橋一生さんと川口春奈さんのインタビューを前後編に分けてお届けします。
騒ぎの中心には誰もいない
——前編で川口さんがおっしゃっていた「無理して殻を破らなくていい」という言葉、確かにそうだと思います。みんな十分頑張っていますし。ただ、すぐにまた「頑張らなくちゃ」に戻っちゃう人も多いはず。そうならないために、自分のペースを保つコツなどがあれば、教えていただきたいです。
高橋一生さん(以下、高橋):本当は怒っている自分、我慢している自分というものを認めてあげることではないでしょうか。 自分を騙しているのが一番ストレスになると思うんです。「ここで怒るのは大人気ない」と思わず、自分が「ちょっと嫌だな」「苦しいな」と感じているなら、まずはそれをちゃんと認識してあげることだと思います。
——川口さんは、我慢してしまうことはありますか?
川口春奈さん(以下、川口):あまりないです。例え、「我慢したほうがいい」「ここはあなたが大人になったほうがいい」と言われても、あまり気にしないようにしています。でも、ウートピの読者さんは気にしちゃう人が多いんですよね? どうしたらいいんだろう……。
高橋:嫌なことを言われないために、自分をなだめすかしてみるとか、当たり障りない対応をしてみるとか。ただ、トライ&エラーを試すのはいいと思うんですが、それを何度も繰り返していると、下手すると「自分はいったい誰の言うことを聞いているの?」という気持ちに陥ってしまうと思うんです。
自分の気持ちを発信したがために、よく言われる「炎上」とか、そういう台風のような事が起こったとしても、大概その中心には誰もいないんです。だったら、その台風ごと、渦ごと「ご縁がない」と思えばいい。「自分には縁がない人たちが言っているんだ」と思えば、その時点で距離がとれるようになります。
自分を一番大切にしているからこそ割り切れる
——距離がとれない場合、それこそ相手が職場の人とかの場合は……。
高橋:そういう場合、(相手の)いいところ探そうという余裕もないでしょうし、「自分は今、腹が立っている」ということをちゃんと認識して、自分で自分をなぐさめてあげるしかないと思います。
「(自分は)よくやっている」ということを、自分に言ってあげない人が多すぎると思うんです。「これが当たり前」とか「こうしなきゃいけない」と思っている人が多いけれど、そんなことないですから。
——川口さんは、自分で自分をなぐさめたり、励ましたりするときは何をしていますか?
川口:基本的に無理をしないので、自分を励ますというシチュエーションはほとんどないのですが、前に比べて「よくがんばってるな、自分」と思えるようになりました。今は、まず自分を大切にすることが一番だと思うし、人には相性があるから、無理して付き合っていく必要はないなって思えるようになりました。
割り切ること、自分にウソをつかないこと、認めてあげることが、自分をねぎらってあげることにつながっていくと思います。
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情報元リンク: ウートピ
「よくやっている」と、自分に言ってあげていますか?【高橋一生×川口春奈】