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「ちゃんとしている私のほうが間違ってるの?」と思いがちな貴女に伝えたいこと

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2019年6月1日、東京・下北沢B&Bにて、岡田育さんの著書『40歳までにコレをやめる』(サンマーク出版)発売記念イベントが開催されました。トークゲストは、岡田さんの初連載の担当編集で、ライター・編集であるひらりささんです。

おふたりによる「だから私たちはコレをするコレをしない」をテーマにした本イベント。レポート連載第2回は、ひらりささんのSNSを巡るトラブルや、岡田さんが「やめたこと」を発信した際に届いた意外なコメントについてお送りします。

「お金があるからできるんでしょ」無言の目線につい遠慮

岡田育さん(以下、岡田):『40歳までにコレをやめる』では、お金についても書きました。ひらりささんが所属している劇団雌猫でも『一生楽しく浪費するためのお金の話』(イースト・プレス)を出したばかりですよね。楽しく読みました。

ひらりささん(以下、ひらりさ):ありがとうございます。節約が一切でてこないお金の本なので、節約が苦手な人に読んでほしい。

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岡田:何かを「やめる」ことについて書くとき、自分の時間を自分で買い戻す、という話が多くなった。「悩むよりお金で解決」とか「割り勘より奢った方が計算がラク」とか、働いて稼いだ分のお金を、人生を快適にするために使う。でも、今の世の中、「お金がある」とは、なかなか言いづらい空気がありますよね。ひらりささん、どうでしょう?

ひらりさ:私は2年前まで実家暮らしで、毎日飲み歩いて、ご飯の写真をSNSにアップしていました。そしたら知人男性から、「ぼくの知り合いが、ひらりささんのTwitter見て『めちゃめちゃお金を使ってる怖い人だ』って言ってたよ」と言われて。お前に関係ないだろ! なんですけど(笑)。見知らぬ人からすら、外食の様子だけでそう思われるんだなと。それからは、SNSに毎日アップするのはやめました。

岡田:意外なところで「そんなところにお金かけるんですか! ドン引きです」なんて言われますよね。余計なお世話です。それに、明らかに年収が高い人たちが謙遜のつもりで「お金ない、お金ない」と言ってるのを聞くと、モヤっとする。私は「足るを知る」の精神でいくぞ、他人と比べることじゃないぞ、と思えるまで、だいぶ時間がかかりましたね。

ひらりさ:お金は使えば使うほど入るから、いいんですよ(笑)!

岡田:それです。私、30代でミュージカル観劇にハマって、月のチケット代が家賃を超えた瞬間はやばいなと思いましたけど、劇場へ行けば幸福になれるので、それまでの衝動買いや使途不明の無駄遣いが減って、最終的には貯金が増えましたからね。浪費でストイックになる、という節約法。参考にならないか(笑)。

「ちゃんとしなきゃ」は捨てていい

岡田:この本では”やらなきゃ”と思っていた習慣に対して、ガンガン手抜きしようぜって話を書いてるんですけど、WEB連載時「喪服をやめる」という回が炎上したんですよ。私だって20代の頃は、親に買ってもらった喪服を着ていたんですが、ふと「お葬式のときしか着ない服がクローゼットにかかっているの、いやだな」と思って処分して。それで、あらゆるフォーマルに使い回せる黒い無地のセットアップを買ったんです。でも「コイツは普段着で葬式にくるのか」って、コメント欄が燃えて。

ひらりさ:インターネットあるあるですね。

岡田:印象的だったのが「こういうテキトーな人の声が大きくなると、ちゃんと専用の喪服を着ている自分が、ダメだと責められている気持ちになる」という人。うう。抱きしめてあげたい。

ひらりさ:その人も「ちゃんとしなきゃ」のプレッシャーがあるんでしょうね。

岡田:「頑張らない特権を振りかざす岡田が、頑張っている側を責めている」と思った方もいるみたいで。そういう人の肩を揉みほぐしながら、「私たち、そこまで真面目にしなくてもいいんじゃない?」って、訴えかけられるものを書こうと思いました。私はこの、「適当に生きること」に対しては、とても真剣ですよ。みんな、自分が気がラクになる方向を目指して、「しなきゃ」をほどいていければいいと思うんですよね。

(構成:小沢あや、編集:安次富陽子)

情報元リンク: ウートピ
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