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「それって、こういうことだよね」と言えちゃう人はモテる【荒川和久×中野信子】

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「精神的に自立した価値観を持つ人=ソロ」と定義し、ソロで生きることに対して前向きな意見を発信し続けている独身研究家の荒川和久さん。最新刊『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックス)では、独身者を中心とした経済社会(ソロエコノミー)について、徹底分析しています。

同書の刊行を記念して、6月に東京都内で、脳科学者・中野信子さんをゲストに迎えたトークイベントが開催されました。「ソロの生き方」をテーマに、孤独との向き合い方や本当の自分について、熱く語り合ったイベントの模様を3回にわたってお届けします。

一人の人間の中に「たくさんの自分」がいる

荒川和久さん(以下、荒川):第1回で、性差よりも個体差のほうが大きいというお話がありましたが、一人の人間の中にもいろいろな面がありますよね。自分の中に男性性も女性性もあるし、父性も母性もあるし、それらはライフステージでも変わっていく。あと、上司と相対するときの自分と、部下と相対するときの自分、好きな人と相対するときの自分も全然違うじゃないですか。

中野信子さん(以下、中野):そうですね。使う言語によって、ペルソナ(表面的な人格)が変わることがあるという報告もあります。日本語で話しているときは、謙虚で腰が低いのに、英語で話しているときは、タフネゴシエーターになっちゃうとか。

荒川:ありますね。同じ人間なのに多面的な部分が出てくる。そもそも「確固たる唯一無二のアイデンティティ」みたいな話は、西洋の考え方ですよね。そこの部分が結構違うなと思っています。子供の頃に、授業で、「人は中心にコアとなる本当の自分がある」なんてことを言われましたけど、「そんなのないよな」ってすごく思ったんですよ。

中野:面白いですね。哲学の話になりますが、脳科学や認知科学でも、「自分とは何か?」という疑問が長らくあるわけです。突き詰めていくと、「前頭前野にあるのでは?」というところまでいきましたが、それじゃあ前頭前野のどこなの? というと、どこにもない。そうすると、「『自分』という感覚は一体何なんだ? オプションにすぎないのではないか? いろいろな機能を統合するために、『自分』という仮の機能を作っているだけなのではないか?」という考え方が生まれました。

荒川:前回の自己肯定感の話じゃないですけど、自分の中に自分がたくさんいると考えられる人のほうが豊かな気がしますね。

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「こういうことだよね?」と言えちゃう人はモテる

中野:人間は、なかなか言語化できない感情を持っているのですが、その感情を巧みに言語化できる人がいると、みんなその人のことを好きになっちゃうんです。

例えば、テレビで人気のある人のほとんどは、これができている人ですよね。トランプ大統領なんかは、ちょっと極端な言い方をすれば、そのずば抜けた能力だけで大統領になったのではないかなと思ってしまうほどです。「移民を受け入れなければならない」という建前がある中で、モヤモヤと誰もが「移民は嫌だな」と感じていた。それを、彼は公衆の面前で、ハッキリと、分かりやすい形で発信して見せたんです。

荒川:モヤモヤしていて言語化できないときに、「これってこうでしょ?」と言ってくれた人のことを好きになったりしますよね。言ってほしいことを言語化してくれると、気持ち良かったり。

中野さんは以前、「話を聞いてもらうことは、セックスに匹敵する快感がある」というお話をされていましたよね? 話を聞いてもらうことは、すごく大事なことなんだなと思いました。

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中野:その機能は、同じ回路を共有しているんですよね。セックスと話を聞いてもらうでは意外とセックスのほうが回数が多いのではないかというくらい、ちゃんと話を聞いてもらえる機会って、実はほとんどないんですよね。話をしていても、本当の気持ちはうまく言語化できなかったり、できたとしても受け止められる人が本当に少なかったりして、発信することそのものをためらってしまったりする。

実際のコミュニケーションにおいては、ただ相づちを打つだけだったり――これを共感と思っている人があまりに多くて驚きますが――、どうでもいい話だったり、盛り上がるために共通の趣味の話題をするというくらいで、本当に自分が思っていることを認めてもらったという経験はほとんどの人が日常的にはしていないのではないかと思います。

だから、自分のことを認めてもらったという感覚の気持ち良さは、かなり大きいんです。それができる人は必ずモテますし、職場でも信頼を得たりするわけです。悪用すればこれほど危険な能力もないでしょう。言葉の力だけでその人をからめ捕ることができる。結婚することなんて簡単です。そして詐欺師は、人の話を聞くのがとてもうまい人だと思いますよ。

荒川:人に話を聞いてもらうことが、そんなに気持ちの良いことなら、おじさんが自分でお金を払って、若い人に「俺の若い頃は……」と説教できる商売がはやりそうですね。今の時代は、説教なんてしようものなら大変なことになるので、お金を払って満足させるシステム。おじさんは若い人と話す機会がないから、お金払ってもいいと思いますよ。

中野:なるほど。夜の街ではすでにたくさんありそうですね。私も性的なサービスなしでよければ請け負いたいですね(笑)。

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意志や意識で行動は変わらない

荒川:これは本にも書いたのですが、理性や感情の話をするときに、「意識が変われば行動は変わる」、「意志があれば変えられる」とよく言われますよね。でも、象と象使いを例に挙げれば、象使いは自分が象を動かしてるつもりでいますが、ほとんどの場合、象が勝手に動いている。象は「こっちの道のほうが歩きやすい」、「こっちにエサがありそう」といった環境で動いています。

感情で動いて、後で理屈付けをすることを、みんな“共感”だと思い込んでいるんです。マーケティングの話で言うと、感情をつくることが大事なわけでなく、「なるほどね」、「納得しました」という理屈付けをしてあげることが大事だと思います。共感って言うと、感情でつながるべきだと、みんな勘違いしちゃうんですが。

中野:シンプルですね。そのほうが実情に近いと思います。私は、共感したつもりになっている“共感おじさん”“共感おばさん”が大嫌いで(笑)。「こういうことを言っておけば満足するんだろう?」という感じが、足元を見られてるような気がしてすごく嫌です。

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荒川:そういう人が思い描いている共感って、表面的ですよね。男性脳と女性脳の話でも、結局は個体差でしかないし、象と象使いの話でも、置かれた環境がすごく大事だし。人間を意思で変えようと思っても無理で、周りの環境を変えたほうが早いですよね。

中野:「脳科学的に、集中力を上げる方法はないですか?」とよく聞かれますが、短期的にならともかく、意志の力で永続的にこれを変えていくことはほぼ不可能です。そんな人がいたら、病気になると思います。

荒川:僕も「自己肯定感を上げるために、どうすればいいですか?」とよく質問されます。ハウツー的な答えを求めすぎなんじゃないかと思うんですよね。ハウツーって、所詮は手段の話じゃないですか。「どうすればいいのか?」の前に「何のためにするのか?」という「本質的なものは何だろう?」という問いの方が重要ですよね。これは、全てのことに当てはまると思います。

中野:良い結論ですね。全部に当てはまると思います。

情報元リンク: ウートピ
「それって、こういうことだよね」と言えちゃう人はモテる【荒川和久×中野信子】

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