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濃淡はあれどみんなデコボコ。生きづらさを感じない人にもある

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『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)著者の姫野桂さんと、コラムニストの河崎環さんによる「生きづらさ」をテーマにした対談。

最終回では、今回書籍の編集担当の圓尾さんも交えて、「生きづらいと感じる人」と「生きづらいと感じない人」の間にある隔たりについて語り合いました。

姫野さん(左)、河崎さん(右)

姫野さん(左)、河崎さん(右)

生きづらいと感じない人にも凸凹はある

河崎:本を拝読していて驚いたのは、ある当事者の方が「生きづらさって何?」と職場で言われたという記述があったこと。「生きづらい」と感じたことがない人っているんだな、って。

姫野:そうなんですよ、生きづらさを感じたことがないって想像がつきにくいですよね。でも、たとえば今回の書籍を担当してくれた編集の圓尾さんもその一人で。

河崎:え、生きづらいって感じたことないんですか。

圓尾:正直、ないですね。だからこそ姫野さんの感覚がいつも新鮮だったし、「そういう僕にも伝わるような本にしてください」とお願いして書いてもらいました。今回の本は、当事者ではない人たちにこそ読んでほしい内容だったので。

姫野:圓尾さん自身も、けっこう物忘れが激しかったりするんですよ。でも、彼はそれで生きづらさを感じたことがないと言うんです。

河崎:当然ですが、定型発達の人たちにだって凸凹はありますもんね。圓尾さんは自分の凸凹とどう付き合っているんですか。

圓尾:僕の場合は、すぐに人に頼るから凸凹が気にならないのかもしれません。姫野さんが言ったように、物忘れは激しいし、算数はできないし、しゃべるのも苦手だし、できないことはたくさんあるんですけど……。小さい頃から、自分がムリだなと感じることは早々にあきらめるクセがあって。それで困ったこともないし、できないことから逃げることを悪いとも思ってないんですよね。だから、自分が何かできないことが「生きづらさ」につながってはいなくて……。

姫野:自分に対しての寛容さがあるんですね。私が取材で話を聞いてきた人たちは、みんなずっと自分ができないことと戦っていて、無理して頑張ろうとしているところがありました。私もそうなんですけど、できないのは自分の努力不足だと思ってしまっているんです。本当はそんなことないんですけどね。

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知識があれば定型発達と発達障害の間は埋められる?

河崎:私ね、定型発達か発達障害かというのは、区切れるものではなく、グラデーションだと思うんですよ。私の場合は、かなり「定型発達寄り」のタイプ、子どもは「発達障害寄り」のタイプという感じで。というのも、ADHDの性質を見て、その要素が自分にひとつもないかと言ったら全くそんなことはないんです。濃淡の話であって、私は偶然その性質が薄かっただけ。

姫野:誰しもそういう要素は程度の差こそあれもっているんでしょうね。もちろん当事者の中にも濃淡はあって、ある人の場合は、ADHDとASDは一部のみ認められる程度でも、学習障害に関してはほぼほぼ障害レベルだったりします。ただ、たとえ症状が強くでていたとしも、コミュニケーションが不可能だとは思ってほしくないですね。相手がワンクッション入れてくれるだけで解決することってあるんですよ。

本の中にも出てくる、障害をもった子どもたちが放課後やお休みの日に通う「放課後等デイサービス」という福祉施設では、学習障害で漢字が覚えられない子にもオリジナルのテキストなどを用意するんですね。ビジュアルの認識力が強い子には、漢字の偏の部分の色を変えたものを使うなど。私もそうやって別のやり方で教えてもらったら、もっと算数できたんじゃないかな、って思うんですよね。

河崎:知識のある人たちが間に入ることで、発達障害の人たちが生きやすくなるということはあるでしょうね。私自身も、自分の家族にそういう症状をもつ人たちがいる分、俯瞰的に見ることができている部分があります。

初対面の人でも、「もしかしたらそうかな?」と感じる場面がある。たとえば、打ち合わせのときに、話が全く頭の中に入っていなさそうだな、とか気づくんです。そしたら、その場で紙に伝えたい内容をリストで書いて、「可能ならこの上の3つまでは期日にお渡しいただけますか」みたいな伝え方をする。知識があれば工夫ができるし、工夫をすればちゃんと伝わるんですよ。

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自分はフツーだと思う人ほど自分の凸凹を認識できていない

姫野:本の中に「発達障害バー BAR The BRATs」というのが出てくるんですけど、そこのマスターたちとの座談会では、「定型発達の人たちに、自分のことをわかってと強いるのではなくて、自分たちが場所を変えたり居場所を作ったりした方がいいのではないか」という話がありました。もちろん、それも当事者にとっては大変なことでもあるんですけど。

河崎:環境を変えるというのは、とても有効な策だと思います。ただ、私の場合は、それでもやっぱり社会の理解がとても大事だと思うんですよ。そもそも、自分のことを「まっとうだ」と思っている人ほど、自分の凸凹を認識していないだけ、なんてこともありますよね。

むしろ「なんで手助けしないといけないんだよ」というときのその人の思いやりの欠如は凸凹のボコの発露かもしれないですよね。その、手間を惜しむとか思いやりのある言動ができないということ自体、本人も精一杯で生きづらいんだろうな、と思うんです。

そもそも「完璧な人間」なんてものは存在しないんです。社会というのは、ジグソーパズルのように、人それぞれの凸凹な部分がうまく重なり合って機能している。俺も私も凸凹なんだ、ということを認識しているかどうかで、当事者に対する見方ってだいぶ変わるんじゃないかな、と。

姫野:もっと社会での正しい理解が共有されるといいですよね。今回の本も、そういう意味では、当事者ではない人たちに伝わればいいなと思って書いたものなので、多くの人に読まれてほしい。

加えて、「生きづらさ」を解消するために自分自身でできることとして、私が確信を持って言えるのは、「苦痛じゃないことする」というかなりシンプルなものです。私も会社員時代は苦しかったけど、この仕事を始めてから、だいぶ生きやすくなりました。取材も執筆もずっとやっていても苦じゃないんです。献本のメッセージも、100通くらい手書きしたんですけど、全然苦痛じゃなかった。

河崎:100通手書き!? すごい!

姫野:ありがとうございます。得意なことと、好きなことと、苦痛じゃないこと、三つが揃っていたらベストだと思います。ただ、そううまくはいかないので、まずは生活の中で、どんなことが嫌いで、苦なくできるものが何か見つけるだけでも、生きづらさが和らぐのではないかなと思います。

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(構成:園田菜々、撮影:青木勇太)

 

情報元リンク: ウートピ 濃淡はあれどみんなデコボコ。生きづらさを感じない人にもある

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